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2022/10/7 17:00

地下芸人界の実力派トリオ『や団』。15回目の挑戦で悲願の決勝!アラフォーコント師が地上波をかき乱す【キングオブコント2022特集】

最強のコント師を決する『キングオブコント2022』(TBS系)の決勝戦が、ついに10月8日に迫る!

 

今回は、地下ライブシーンで活躍し、人気芸人たちからも熱い支持を受けるトリオ『や団』が登場! ロングサイズ伊藤、本間キッド、中嶋享の3人の平均年齢は40歳。2008年の第1回キングオブコントから大会に挑戦し続けるも、今まで準決勝敗退が6回と惜しくも夢の舞台を逃していた。そんな彼らが、今年ついにファイナルへ進出! 優勝すれば「バイトが辞められる!」と意気込む3人に、KOCへの思いを聞いた!

 

(構成・撮影:丸山剛史/執筆:kitsune)

 

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ロングサイズ伊藤(左)1981年3月22日神奈川県 生まれ/●本間キッド(中央)1982年12月23日 埼玉県生まれ/●中嶋享(右)1982年6月23日埼玉県生まれ

 

女の子からのお祝いLINEを期待するも……
「男たちの熱いメッセージしか来ていません!」

――第1回キングオブコントから参加されて、念願の決勝進出。本当におめでとうございます。

 

本間 ありがとうございます。今年で15回目の出場で。やーっと行けて、嬉しいですよ!

 

伊藤 準決勝も7回経験して、ようやくですよ。

 

中嶋 マネージャーから発表されたんですが、スタッフがみんな浮ついちゃってて。発表される前からバレッバレでした(笑)。

 

本間 わざと険しい表情を作ったりしてね。まあ、本気のサプライズだったら、マジで泣いてた可能性があるんで、良かったですよ。

 

中嶋 それと、僕らの決勝進出を喜んでくれた芸人が多いって聞いて、それも嬉しかったです。同じファイナリストのクロコップなんかも、自分たちの後に「や団さんもです」って聞いて、オッシャァ! って、盛り上がってくれたと。

 

――や団さんといえば、芸人さんからの支持が厚いイメージです。

 

伊藤 あ、なんで知ってるんですか~。誰から聞いたんですか~??

 

中嶋 いやいや、そんな。芸歴が長いからですよ。あと僕のところに連絡が来たのは、モグライダーのともしげ。「祝いたい、祝いたい!」ってLINEが来ましたね。「ラーメン行こうよ! 飲み行こうよ」って言うんですけど、アイツ忙しいから、予定合わないじゃねえか!って言って。

 

――芸人仲間の皆さんにとっても、本当に嬉しいお知らせだったんですね。

 

本間 いや~、僕としては、昔飲み会で会ったような女の子から、たくさん連絡が来るんじゃないかと期待していたんですけど、芸人や地元の友達とか、いまのところ同性の男たちの熱いメッセージしか来ていません……!

 

中嶋 わかる、わかる~! なんで!?

 

伊藤 そうね~。エロい話は今のところないですね。

 

本間 実は僕ら3人とも彼女いないんですよ。トリオって大体一人は早い年齢で結婚してたりするもんで、誰か一人はまともな人生を送ってるんですけど……。恥ずかしい3人組ですよ。

 

――でも優勝されたら、めちゃくちゃモテちゃうってことも……。

 

本間 それを狙って、今のうちにDMは解放済みなんです!

 

伊藤 DMくるかな~。あれは20代そこそこの子たちが色恋目線で送るもんだから。

 

中嶋 俺たちアラフォーってのがネックなのよ。

 

伊藤 じゃあ、僕たち、まだまだイケますよ! ってここでアピールしておきますね!

 

KOC会場ではハプニング続出?
「緊張しすぎて、女子トイレに入りそうになった」

――本番の日が近づいてきましたが、いかがでしょうか。

 

中嶋 今は、毎日毎日3人で会って、少しでもネタを良くしようと話し合っています。でも正直、やりすぎて悪い状態に(笑)。ライブ本番でも、ボケをいろいろ試しているんですが、地下ライブのお客さんって、みんな素直なんで、僕らが決勝に行ったからといって色眼鏡で見ずに、ちゃんと面白いところは笑うし、新しく考えたつまらないところは笑わないんです。今は、それが一番助かってますね。

 

――地下ライブのお客さんというと、お笑い玄人な方が多いイメージなのですが、何度もネタを見ていて笑いが起きづらい、ということはないんですか……?

 

中嶋 あはは! それは地下1階くらいのお客さんで、僕らのところは地下3階くらいのお客さんなんで(笑)。逆に、ちゃんと面白いところは何度目でも本気で笑うっていう。プロのお客さんたちなんですよ。

 

伊藤 率先して笑ってくれる人もいますし。

 

中嶋 なんなら、準決勝で1800人もいるのに、今日アイツいるな~って分かったもんね。

 

本間 新ボケで〝あえてスベるボケ〟をやって、ツッコミで笑いをとるっていうスタイルを試したんですけど、いつものお客さんが、スベってるところで無理に笑おうとしてきちゃって。

 

伊藤 アイツ来てくれてんじゃん……と思いつつ、そこ笑うとこじゃねえ!って(笑)。

 

――会場にいつものお客さんがいると安心できそうです。

 

中嶋 そうですね。特にKOCに出始めた当初は、そうでしたね。だけど、さすがにもう大して緊張とかは……。

 

伊藤 いや、全然します! 本間さんなんかは、数年前、緊張しすぎて準決勝の会場で、女子トイレに間違えて入りそうになったことあったよね?

 

本間 緊張で、その日はおかしくなってて……。

 

伊藤 緊張って言ってますけど、変態なところがあるんで分かりませんが。

 

本間 おい! そんなことはないですから!

 

中嶋 で、結果的にAマッソの加納ちゃんに「ちょっと、本間さん!」て怒られてたね(笑)。

 

本間 そうそう。しかもその日、本番でも失敗して……。カツラを被るコントで、刀を持った悪役をやっていたんですけど、今まで一度もなかったのに、刀を振った瞬間に、カツラが取れちゃって…!

 

伊藤 世紀末の悪役キャラクターなのに、こいつ、カツラがとれた瞬間に「ん? ん?」とかなって、キャラが完全に折れちゃったんですよ。

 

本間 伊藤もアドリブで「お前カツラだったのか!」とか言い出して、あれで訳わからなくなって~。結局、敗退。号泣しましたね……。あれは2015年の準々決勝だね。

 

中嶋 よく覚えてるなあ~。

 

――記憶に残る事件だったんですね。ほかにハプニングがあったことは?

 

伊藤 ありますよ~。ネタでカバンを投げるシーンがあって、本番で力入りすぎちゃって、カバンがホップして客席にドーンッて飛んでっちゃって。今までライブでそんなことなかったのに。

 

中嶋 かなりの高速スライダーでね。

 

伊藤 あれは大谷(翔平)くらい良かった。

 

本間 それを必死に取りに行ったんですけど、舞台がクソ高くて。火事場の馬鹿力でなんとかよじ上って戻ってきた。

 

伊藤 俺らは、舞台でしばらく待っててね。

 

中嶋 棒立ちでね。あの時もウケはしたけど、やっぱり落ちたからな~。

 

お世話になった事務所の先輩・バイきんぐ小峠に
「良い結果を見せたいですね」

――当日は、地上波で生放送も予定されていますね。

 

伊藤 今は大丈夫ですが、生放送と聞くと、直前の緊張がヤバそうですね。

 

本間 本番の舞台に上がって、どうなるかだよな。リハは楽しくできたんで。

 

中嶋 いやいや、本番にはダウンタウンさんがいるんだぞ……?

 

本間 わぁ~そうだった。それはプレッシャーだなあ。

 

――ご共演はありますか?

 

本間 あります。『ガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の「山-1グランプリ」という企画で優勝させてもらったことがあるんです。

 

伊藤 ネタ見せが終わって挨拶をしたときに、松っちゃん(松本人志)が、ちゃんと僕らの方を向いてくれて、「頑張ってや」とか「ええと思うで」とか温かいお言葉をかけてくれたんです。嬉しかったですね。ちなみに、浜ちゃん(浜田雅功)は挨拶したら「にゃっはっはっは!(物真似)」って遠くで笑ってた……!

 

本間 そうそう~。本当にあの感じで。

 

伊藤 帰り際もたまたま一緒になって話してくれて。『ワイドナショー』(フジテレビ系)みたいな感じで真剣に「ネタ、いいと思うけど」って言ってくれてね。

 

本間 あの、テレビで見てた松本さんが、僕らをちゃんと芸人として見てくれているって。もう感動しちゃって…!

 

伊藤 何か具体的なこと言ってくれてたかもしれないけど、もう嬉しすぎて聞いてなかった。

 

中嶋 それは聞いとけよ~!

 

――少しでも面識があるのは、大事なことですよね。ちなみに、ほかの審査員の方々はどうでしょう?

 

本間 東京03 の飯塚(悟志)さんは、昔『新人内さまライブ』ってイベントのMCをやってくれたときに、挨拶しましたね。ただ、トイレの個室から出てきたときに会ったんで「う〇こしてスグ挨拶!?」ってツッコまれました。

 

――(笑)。バイきんぐの小峠(英二)さんは、事務所が一緒ですよね。

 

伊藤 同じ事務所だから安心…と思いきや、近すぎるのもあって……。

 

中嶋 小峠さんは、いい意味でフラットな人で、甘く点数をつけるとか絶対しない人なんですよね。むしろ厳しくするタイプ。

 

――発表後、お会いになられましたか?

 

本間 LINEはして「よかったね!」って来ただけです。本番で会おう、ということかなと。

 

伊藤 僕ら、小峠さんが審査員になる前に、KOC直前にネタを見てもらったことがあったんです。アドバイスをくれて、ラーメンも奢ってくれて。それで帰ったあとに、お礼のLINEをしたんです。そしたら小峠さんからも「頑張れよ!」って返事がきて。その時に僕は、早く返信しなくちゃと焦って、何故か『笑ゥせぇるすまん』の「ドーン!」ってスタンプを送っちゃったんですよね。案の定、その後返信がなくなって。聞いたら小峠さん、めちゃくちゃブチギレてた……!

 

――ええ!それは大変ですね。

 

伊藤 「ドーン!」は人を貶めるときに使うやつだろ~! って(笑)

 

本間 すごいムカついてたらしいです。ザコシ(ハリウッドザコシショウ)さんにも「このドーン!って、どういうつもりだと思います…?」ってキレてたらしく、ゆでダコみたいになってたぞ!って言ってました。

 

伊藤 あの時のこと覚えてたら、点数低いかもな~。

 

中嶋 それ以上のことやって、点数叩き出さないとまずいですね。

 

本間 あと、バイきんぐさんの単独公演の打ち上げで、僕とロングさんが酔ってバカ騒ぎしたこともありましたね。奥のテーブルでバイきんぐさんたちが真面目な話をしている最中に。

 

伊藤 向こうのテーブルがめちゃくちゃつまんなそうで「スベッた奴はあっちに島流しな!」とか盛り上がってた……!

 

本間 その翌日に、僕らのテーブルの7人が呼び出されて、マネージャーにバチクソにブチギレられて……! その7人は、3か月間ライブ出禁。

 

伊藤 伝説の「出禁神7」です。

 

本間 もうね、こんなんだから、今まで14回も決勝行けなかったんですよね~。

 

――いろんな思い出があるわけですね。

 

中嶋 そうなんです。でも僕らも大人になったのでね。小峠さんには、良い結果を見せたいですね。

 

伊藤に70万円を貸す中嶋。
「1000万円で借金返すとかは、絶対にしないでよね」

――ファイナル後は、テレビのお仕事などが増えそうですね。例えば、中嶋さんは、ラーメン屋さんのロケとか。

 

中嶋 やりたいですね~! 年間600杯以上食べてますから。バラエティに出たくない人間なので、ずっとロケに行っていたいです~。

 

伊藤 本間さんも、プロレス・格闘技系のお仕事とか来るんじゃない?  前説とかイベントとか。

 

本間 どんどんやっていきたいですね~。現時点でけっこうお仕事は入ってきているんですが、どれも「条件:優勝」って書いてある(笑)。

 

――優勝したら、かなりお忙しくなりそうですね。

 

伊藤 でも、僕だけ微妙な趣味しかないんで、仕事に繋がりそうな趣味を作っておきたいんですよね~。芸人の仕事は楽しいけど消耗するし、趣味の仕事ならノーリスクだから。リスクを負わずに働きたい…!

 

中嶋 いやいや、それで何か始めるやつって一番叩かれるから。向いてないって!

 

伊藤 知ったかぶりじゃ、さすがに無理か……。

 

本間 本当に好きなものじゃないとダメだよ! この前も急にさ、「動物好きだから、それで行くわ」みたいなこと言ってたけど、ペット飼ってもねえし…!

 

――あはは、たしかに。 それは前提条件ですよね

 

本間 あとロングさんは、凝り症でハマると集中するんですけど、すぐ飽きちゃうんですよ! 一時期、ジムにハマったときはネタ合わせ中でもトレーニング動画見て、ストイックに納豆とか毎日食べてたのに、今じゃネタ合わせ中も麻雀動画見て、家には一切飲んでないプロテインが3袋余ってる(笑)。

 

中嶋 あと運動は良いことだって言って、15万円のマウンテンバイクをローンで買ったじゃん?  あれは何回乗ったの?

 

伊藤 あれは、4回乗った(笑)。

 

本間 ダメじゃんwwww

 

――逆にそういったエピソードでテレビに出れるんじゃないでしょうか。クズ芸人ブームもありますから。

 

中嶋 たしかに。ロングさんは僕に70万円借りてるんで。

 

――なかなかの額でした(笑)。

 

本間 なかしがラーメン屋さんのアルバイトで、すごいお金を貯め込んでるんで。

 

中嶋 お笑いは2人に頑張ってもらって、僕はお金を稼ぐことに集中したんです。本間さんに2万円貸してるんですけど、こいつ最近お金が溜まってきて、返そうとしてくるんですよ。それを僕は頑なに拒否してる感じ。パワーバランスが崩れるんで。

 

本間 なんなら、貸したがるんだよな。この前も、7月7日のパチンコが熱い日「あ~、行こうかな。パ」くらいで、スッともうここに2万が出てて。貸付のスピードが違います。

 

――もし、優勝したら1000万円が入ってきますよね。

 

中嶋 借金返すとかは、つまらないから、絶対にしないでよね。もう返させないよ。

 

――賞金の使い道が楽しみですね…! それでは、最後に決勝への意気込みをお願いします。

 

中嶋 僕は、二人に連れて行ってもらった感覚なんですよ。タッチの南ちゃんになった気分で、かっちゃん(伊藤和希)とてっちゃん(本間徹哉)が道を開いてくれたんです。なので、二人を信じて楽しむのみですね。

 

本間 ははは! 上手いこと言ったね。僕は、単純に10月8日以降の自分が楽しみです。バイトを辞めて、芸人1本で生きていけるのか。優勝しなければ、またバイトに逆戻りの可能性だってあるのでね。優勝して、稼いで、結婚して、親孝行もして、10月8日以降、真っ当な人生を歩めるようにします!

 

伊藤 僕は、サザエさんのカツオの気分ですね。 本当に二人が誘ってくれてトリオになったんで。「磯野、野球やろうぜ!」と中島くん(中嶋)が誘ってきて、本間さんは顔が花沢さんに似てるし……。

 

中嶋 なんで俺のアニメエピソードにかぶせて、クオリティ下回ってるんだよ…!

 

伊藤 話し始めたら、本間ってキャラがいなかった(笑)。とにかく、二人と一緒に遊びに行くような感覚で、気楽に望みたいです。みなさん応援よろしくお願いします!

 

――ありがとうございました!

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