予想以上に遊べる? 高性能充電器で『DOOM』が動作!

ink_pen 2025/8/28
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予想以上に遊べる? 高性能充電器で『DOOM』が動作!
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

一人称視点シューティング(FPS)の元祖的存在として知られる『DOOM』は、これまでDJコントローラーやプリンター、さらにはトラクターに至るまで、あらゆる画面付きデバイスで動作してきました。

↑DOOM移植の新事例(画像提供/Aaron Christophel/YouTube)。

今回、新たなチャレンジとして報じられているのが、高性能充電器「Anker Prime Charger」での動作です。

Anker Prime Chargerは本来「250W出力・USBポート6基搭載」のデスクトップ型充電器ですが、本体に2.26インチ・480×200ピクセルの小型カラー液晶を備えています。

SoC(メインチップ)はSynwit SWM34S(150MHz Arm Cortex-M33コア)で、8MBのSDRAMと16MBのストレージを搭載。

つまり、単体で動作可能なコンピューターに必要な要素を一通り備えているのです。

DOOMはもともと25〜33MHz程度のCPUで動作していたため、この充電器のスペックでも十分に実行可能でした。

実際に移植を行ったハードウェア改造愛好家のアーロン・クリストフェル氏は、解像度を落とす調整を加えることでスムーズにプレイできるようにしたと説明しています。

操作は画面横の回転式ダイヤル(ロータリーエンコーダー)で行い、回して移動、押して攻撃、扉の開閉ができます。

サウンドはなく、聞こえるのはダイヤルのクリック音だけという“最小限プレイ体験”ですが、クリストフェル氏は「予想以上に遊べる」と感想を述べています。

さらに注目すべきは、この動作のためにハードを分解したり改造したりする必要がなかった点。

背面にあるデバッグ用ポートにケーブルを接続してゲームデータをロードしただけで、ほかには一切手を加えていないと言います。

このプロジェクトは、DOOMが動いてきた「芝刈り機」「妊娠検査装置」「PDFファイル」など数々のユニークな実行環境に新たな事例を加えることになりました。

なお、Anker Prime Charger(250Wモデル)は日本でもAmazonなどで購入できます。

Source: YouTube

via: XDA

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