「誰もいない深夜、音楽室で勝手にピアノが鳴り出す」……なんて怪談がありますが、その現象をRaspberry Piと(指だけの)ロボットで実際に再現したような成果が公開されています。

大手掲示板RedditユーザーのWeegert氏が投稿した説明によると、これは「PianoPi」と呼ばれる「ロボットピアノ奏者」です。公開された動画では、演奏に合わせてカラフルなライトが点灯し、幻想的な雰囲気が確認できます。
PianoPiは、Raspberry Pi 5が各鍵盤に対応したロボットの「指」としてソレノイド(電磁アクチュエータ)を制御し、ピアノを演奏する仕組みです。ソレノイドとは磁力で鍵盤を持ち上げる小型の機械で、複数を鍵盤ごとに割り当てています。これにより人間の指の代わりにソレノイドが物理的に鍵盤を押して演奏するわけです。
ピアノ本体には改造を加えておらず、ソレノイドを含む装置は鍵盤に取り外し可能な構造になっています。そのため、元のピアノを傷つけることなく自動演奏を行えます。
また、演奏データはMIDIデータで入力でき、さまざまな曲に対応可能です。Redditではリクエストを募ったところ、人間には演奏不可能とされる「Rush E」が最初の候補のひとつとなり、実際にロボットが問題なく演奏する様子が公開されました。
この仕組みはピアノの改造が不要であるため、さまざまなピアノ・場所で応用が可能です。今後、ギターやドラムなど他の楽器への応用も期待したいところです。
Source: Reddit
via: XDA