家電
エアコン
2016/8/5 7:00

電気代、たれ流してない? 猛暑こそ知るべきエアコンの節電ルール6か条

「暑い暑い」と何も考えずにエアコンを使っていたら、電気料金の明細を見て寒くなったという経験はありませんか? しかも今年は猛暑がウワサされていて、電気代の増加は火を見るより明らか。そんなときこそ、節電のテクニックを知っていると知らないとでは、大きな差が出てきます。そこで今回は、家電の仕組みと節電ノウハウに精通する戸井田園子さんに、とっておきの節電法を教えてもらいました。どれもカンタンな方法ばかりですので、いち早く実践してみましょう!

 

私が伝授します!

20160504-s1-30

家電コーディネーター

戸井田園子さん

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。最新家電のほか、節電術にも精通。

 

その1

運転モードは「自動」がオススメ!

「自動運転」は、温度・湿度から、最適な運転モードと風量、風向で運転しています。ですから、自分で適切な条件が分からないなら「自動」モードがオススメです。

 

また、暑いからといって、いきなり「強風」にするのは大きな間違い。エアコン内部の冷却機がしっかり冷えて、冷たい空気を送り出せるようになるまで、エアコン側もそれなりに準備が必要なんです。準備が整わないうちに強風にしても、生あたたかい風しか送り出せませんよ!

 

その点でも、「自動」モードなら、エアコンの準備が整うタイミングを見計らい、もっとも効率の良い運転を実行してくれます。特に最近のエアコンはかなり賢くなっているので、「自動」を信用するのが一番節電に効果的です。そのうえで、「エアコンが効きすぎる」と感じた場合は、温度設定を高めにしましょう。

20160804-s4 (3)
↑最適な条件で運転してくれる「自動」がオススメ。なお、環境省は冷房時の室温として、28℃を推奨しています

 

その2

設定温度を28℃以下にするのはNG!

リモコンの設定温度が28℃と24℃では、吹き出す冷気の温度が違うと思っているあなた! それは大きな間違いです! 実は、エアコンは、部屋の温度が設定温度を超えていれば、目標の温度になるまで最大運転をするため、吹き出す冷風の温度は変わりません。だから、部屋が暑いからといって、設定温度をいきなり下げても意味はないんです。

 

ですから、まずは、省エネ推奨の28℃で運転を開始すべき。部屋が設定温度に近づくと、エアコンの運転パワーが弱まって安定運転に入るので、それまで設定温度はいじらずに我慢するのが一番です。

 

その3

「風向」「風量」で体感温度を下げるべし!

エアコンの設定温度を下げる前に、ちょっと待って! 「風向」を変えて自分に直接風が当たるようにすると、電気代は変わりませんが、体感温度は1~2℃下がるので、まずはそれを試してみましょう。ただし、コレは自分ひとりで使っているとき限定。複数の人が居る時は、ルーバーが左右にスイングするモードがオススメです。

 

もし「風向」でまだ暑いと感じたとき、「風量」をアップしてみましょう。より多くの風が当たることで、体感温度はさらに下がります。エアコンの場合「風量」アップはファンを動かすだけなので、消費電力は設定温度を下げるより少くて済むんです。設定温度を上げる前に、まずは「風向」と「風量」を見直してみましょう!

 

ちなみに……設定温度を1℃変えると約10%程度の省エネが期待できます。推奨温度28℃にできなくても、1℃でも高い温度設定を心がけましょう!

20160805_Y02
↑設定温度を下げるより、まずは風向きの調整と風量をアップを試してみましょう

 

その4

タイマー使いで使用時間を減らす!

当たり前のことですが、1日の使用時間を減らせば、そのぶんだけ単純に節電になります。しかし、こまめにON、OFFを繰り返すと、かえって電気代がかかるためNG。そのため、タイマーを上手に使うのがオススメです。例えば、出勤のギリギリまで運転してからOFFにするより、タイマーを使って出かける30分前にオフすれば、5日間で2.5時間の使用時間の短縮になります。タイマーを使うことで、消し忘れ防止にも役立ちますよ!

 

帰宅後はまず換気をして、家の中にこもった熱を一旦出してから運転すると、効率よくお部屋が冷やせます。換気している間にシャワーと着替えをして30分稼げば、前述のぶんと合わせて5日間で2.5時間の短縮。たったこれだけでトータル5時間の短縮になります。チリも積もれば大きな節約につながりますよ!

 

その5

エアコンの環境を整えるべし!

フィルターが目詰まりしていると、冷房時で約4%、暖房時で約6%、消費電力量に差が出るといわれています。室内の環境にもよりますが、フィルター掃除は「2週間~4週間に1度」行うのが理想です。

↑エアコンのフィルターが汚れていると
↑エアコンのフィルターが汚れていると、電気代も高くなるので要注意!

 

ちなみに、最新のエアコンでは、自動掃除機能が搭載されている機種が増加中。フィルターをはじめ、熱交換機や送風ファンなど、内部まで掃除をする機能もあります。もし買い替えを検討しているなら、どこまでの掃除が自動なのかしっかり確認しておきましょう!

 

その6

室外機の環境にも目を向けるべし!

室外機の周辺温度が高くなると、運転効率が悪くなり余計に電力を消費するため、風通しの良い日陰に置くのがベストです。また、室外機に周囲にモノが置いてあり、室外機からの排熱を妨げるようだと排熱効率が悪くなるため、周囲を片付けておくのも重要です。

 

植物やよしずなどで日陰を作るのもいいですが、それが排熱を妨げるようでは本末転倒。日陰を作る際は、風の通り道はしっかりと確保しておきましょう。また、室外機は、ホコリなどの汚れで動作が悪くなる場合があるので、室外機とその周辺の掃除を定期的にするのがオススメです。※室外機自体の掃除は年に1~2度が目安

↑室外機の周囲にはモノを置かないのがベスト
↑室外機の周囲にはモノを置かず、風の通り道を確保しておくのがベスト

 

※参考:AllAbout「エアコン節電対策5つのポイント

http://allabout.co.jp/gm/gc/378124/

http://allabout.co.jp/gm/gc/445419/