すっかり人気スイーツの地位を獲得したかき氷。そのブームをけん引したのが、ふわっとした食感の氷です。
各メーカーからエアリーに仕上げられるかき氷器が発売されていますが、今回は最新機種であるドウシシャの「電動ふわふわとろ雪かき氷器」をレビューします!
「いくぜ、100万台」か!?
「電動ふわふわとろ雪かき氷器」は2016年に誕生し、この2022年には累計販売台数が100万台を突破する見込みだという人気シリーズ。今回のDTY-B2は今年3月に発売された最新モデルで、氷の食感を調節できる「刃の高さ調節ダイヤル」の位置がリニューアルしました。
エアリーな氷を作る秘密は、氷をしっかり固定する独自の「スパイクベース」にあります。ジュースやプリンなどを凍らせて作る氷は糖度が高く、氷自体が柔らかいため、従来のかき氷器では削りにくいものでした。そこで氷をしっかりと固定できる設計の「スパイクベース」を開発。スタッズのような突起が柔らかい氷でもしっかりとキャッチするので、エアリーな氷ができあがるのです。
では、どのようなかき氷が作れるのでしょうか。本機では、料理研究家やメニュープランナーとして活躍する坂口もとこさんが専用レシピを監修。10種類のレシピが載ったパンフレットが付いてくるので、気軽に個性派かき氷を作ることができそうです。
チョコバナナプリン氷をシュルッとスライス
今回は公式レシピより、2種類のメニューにトライ。まずは「チョコバナナプリン氷」から。用意するのはチョコレートとバナナ、そして市販のプリンだけ。ボウルにバナナとプリンを入れてフォークで潰し、細かく刻んだチョコレートを加えて混ぜます。
次に、ブレンドしたものを製氷カップに入れて冷凍庫で凍らせます。分量を入れすぎるとこぼれたり、あふれたり、故障の原因になったりするので、8分目を目安に注ぐのがベター。数時間経ってカチカチになったら取り出し、とけないうちにすぐセットしましょう。
削るためのスイッチは電源ボタンひとつなので、操作は至って簡単。押すとモーターの回転音とともにシュルシュルッと氷が削られ、器にどんどんかき氷が積もっていきます。
いちごグレープミルク氷は映えもナイス
もう一品は、先ほど軽く触れた「いちごグレープミルク氷」。こちらは最初にグレープジュースと練乳を混ぜて製氷カップで凍らせます。
ここからは「チョコバナナプリン氷」と同じ要領で本機にセットし削ります。練乳グレープはチョコバナナプリンよりも液体がサラっとしていたぶん、シャーベットのようにシャリ感のある質感に。とはいえ、こちらもエアリーでスピーディに削れていきます。
次の作業はある程度スピード勝負です。削った練乳グレープ氷がとけないうちに、冷凍いちごをそのまま「インナーリング」付きの氷ケースにコロンと数粒入れてセット。冷凍いちごは、コンビニやスーパーの冷凍コーナーで売っているタイプが手軽かつリーズナブルなのでオススメです。
冷凍いちごを適量入れたら、これまで同様に上部パーツをかぶせてセット。こちらは削ると、まるでバラの花びらが舞うかのようにハラリと削れて積もっていきます。しかも色味が鮮やかで、シズル感も抜群。
食感や味は? ⇒最高でした
こうして「チョコバナナプリン氷」と「いちごグレープミルク氷」が完成しました。手前味噌ながら、ともにヴィジュアルはバッチリな仕上がりですが、肝心なのは味わい。特に本機のウリであるエアリーな氷の食感が気になります。まずは「チョコバナナプリン氷」からひと口。
ベースがトロトロのプリンとバナナなので、口のなかでフワッと消える溶け方がたまりません。そして、コリッとしていながら時間差でとけていくチョコチップとのメリハリも絶品です。ただ、あまりにもメリハリが強いので、選ぶチョコレートは生チョコなど柔らかいタイプのほうがより全体のまとまりがいいかもしれません。
「いちごグレープミルク氷」は素材が関係しているのか、シャリッとした食感も相まっていっそう冷たく感じました。味はいちごの酸味が印象的で、練乳の甘さが好アクセントに。練乳グレープのかき氷も想像より甘酸っぱく、なかなか清涼感が強めのかき氷でした。
縁日にあるような、普通の氷を削ってシロップをかける古典派タイプをスイーツと呼ぶのはしっくりきませんが、本機で作ったかき氷は確かにスイーツ。多彩な食感や口どけ、味わいのかき氷が自宅で楽しめるのは、なかなかの価値だと思いました。
ベースの素材を凍らせる時間はかかるものの、仕込みも動作も思った以上にシンプルで簡単。小さなお子さんがいる家庭なら喜びもひとしおでしょう。レシピは公式サイトからも見られるので、気になる人は本稿と併せてチェックしてみてください。