コンパクトでも荷室が広くて便利なクルマというのはいくつもある。本記事では、2025年8月時点の現役モデルで荷室の使い勝手にキラッと光る何かを持った5台について、どのあたりがどうすごいかを紹介する。
目次
【その1】クラストップレベルの390リットルの容量が確保したヤリスクロス

トヨタ
ヤリスクロス
204万6000円〜323万4000円(税込)
トヨタにはたくさんのSUVがあるが、一番の売れ筋が「ヤリスクロス」だ。手頃な価格とサイズでデザインもよく、実用性が高くて燃費もいい。これで売れないわけがない。荷室についても、クルマ自体はそれほど大きくなくても意外と広く、クラストップレベルの390リットルの容量が確保されている。さらにすごいのが、クラス初となるハンズフリーパワーバックドアが設定されいてること。しかも従来トヨタ車に用いられていたバックドアの2倍の速さで開閉するスグレモノときた。
さらに4名乗車時に長尺物を積めるようにするため、よくリアシートの中央部分がトランクスルーとなっているクルマはあるが、ヤリスクロスは使いやすさにこだわって、コスト度外視で4:2:4分割可倒式を採用している。デッキボードも6:4分割で高さが調節できるようになっていて、例えば助手席側はデッキボードを下げて背の高い荷物を積みつつ、運転席側はデッキボードを上げて前倒ししたリアシートとフラットにつなげるというような使い方ができる。

荷室自体も大型スーツケースを2つ積めるほど広く、自在に使えるフレックスベルトも用意されている。形状も使いやすさにこだわっていて、このサイズでは本来は難しいところを工夫して、ゴルフバッグを横向きに積めるように左側面が大きくえぐられている。見れば見るほどいろいろよくできていると感心せずにいられない。
【その2】重い荷物や大きい荷物もラクに積み下ろしできるフィット

ホンダ
フィット
177万6500円〜292万9300円(税込)
限られたサイズの中でスペースを有効活用して後席の居住空間と荷室を稼ぎ、ファミリーカーとしても十分に通用するパッケージングを実現した「フィット」は、コンパクトカーの概念を変えた。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトにより、燃料タンクが前席下に移されており、一般的に燃料タンクがある後席の下のスペースが空いたおかげで、大容量の荷室を可能としたのだ。
荷室のフロアが普通のクルマよりも低くできるので、重い荷物や大きい荷物もラクに積み下ろしできる。リアシートをたたんでダイブダウンさせて荷室を広くしたユーティリティー・モードにすれば、運転席と助手席に人が乗車していても、610mmの低い開口地上高と760mmもある荷室高が効いて26インチ程度の自転車も積み込める。

さらに助手席を倒したロング・モードにすると、2840mmもの長いスペースを作り出せるので、サーフボードやスノーボードなどの長尺物もいくつか重ねて積むこともできる。リアシートをチップアップしてトール・モードにすると1280mmの高さのスペースができるので、横に向けられない観葉植物などを運ぶときに重宝するし、小さな子どもなら車内で着替えることだってできる。
【その3】コンパクトカーの延長上の感覚で使えるシエンタ

トヨタ
シエンタ
207万7900円〜332万2000円(税込)
「シエンタ」はミニバンのサイズの中ではもっとも万能に使えるクルマだ。小さくても車内は十分な広さが確保されていて、最大で7人の乗車が可能。それでいて、一般的なミニバンと違ってフロアが低く、コンパクトカーの延長上の感覚で使えるとっつきやすさもある。
車体の後半の空間が、これほど合理的で機能的なつくりになっているクルマなど見たことがない。普段3列目シートが必要ないときには、2列目シートの下にもぐりこませておけば、荷室を広く確保することが可能。3列目があったとは思えないほどスッキリとしていて広くて低くて使いやすい。跳ね上げ式と違って両サイドに3列目シートがあって煩わしい思いをすることもない。

必要になったときには、簡単な操作で3列目シートがひょっこり出現する。しかもその3列目が、シンプルで小さなシートながら成人男性でもそれほど苦にならない居住性が確保されている。普段は夫婦+子どもだけど、たまにおじいちゃんやおばあちゃんも乗せて近場へお出かけするような使い方にももってこいだ。使う機会があるたび、よくできているなと感心させられるクルマだ。
【その4】車内は驚くほど広く荷室の使い勝手も抜群にいいソリオ

スズキ
ソリオ
192万6100円〜259万3800円(税込)
コンパクトトールワゴンの「ソリオ」は、軽自動車よりも一回り二回り大きくした程度のボディサイズ。その小柄なボディながらも、車内は驚くほど広く荷室の使い勝手も抜群にいい。
リアシートを前にスライドすると奥行きが715mmになり、フロアが低いながらも高さも十分なのでベビーカーもそのまま積み込める。小型のキャリーバッグなら5つも横並びで積むことができる。全長わずか3810mmとコンパクトながら、その状態でも後席に乗員がちゃんと座れるスペースが確保されるところも素晴らしい。
リアシートを折りたたんでフロアに収めると、奥行きが1600mm以上のスペースになるので、かなり長くて大きな荷物も積め込めて、さらに助手席もダブルフォールディングするとスペースをより拡大できる。

後端のフロア下には広くて底が深いアンダーボックスが設けられていて、デッキボードを立てて背の高い荷物を立てた状態で積むことができるのも重宝するだろう。見てのとおり車体形状が直線基調であることから、小さいながらも隅々までムダなくスペースを稼ぐことができているのもシンプルな箱型のソリオならではだ。
【その5】タフトの魅力は荷物をたくさん積むために考えられた「フレキシブルスペース」設計

ダイハツ
タフト
141万9000円〜188万6500円(税込)
軽クロスオーバーSUVの「タフト」は、“Tough & Almighty Fun Tool”「日常からレジャーシーンまで大活躍、毎日を楽しくしてくれる頼れる相棒」をコンセプトに、日々の使い勝手のよさと休日にはどこかに出かけて非日常感を体験させてくれるクルマを目指して開発されている。
そのためクルマの前半分はドライバーのための「クルースペース」として、後ろ半分は荷物を積むための「フレキシブルスペース」として、それぞれ最適な機能が与えられている。そのため、後席は荷室として使われるときに備えて前席とは見た目からして差別化されている。
荷室の使い勝手を高めるフレキシブルボードは、完全フラットスタイル、下段スタイル、立てかけスタイルという、3つのスタイルを積みたい荷物にあわせてアレンジすることができる。フレキシブルボード表面とリアシート背面のボードは汚れても、サッと簡単にキレイにできるよう表面加工されている。

さらにオプションで、タフトをより便利に使える専用アイテムも用意されている。「フレキシブルボード二段モード取付キット」は、もともと標準で付いているマルチフックと組み合わせることで、フレキシブルボードをテーブルとして使えるようになる。さらにマルチフックと組み合わせてハンモックのように使える「ラゲージネット」、そして汚れた荷物を気にせず載せてそのまま取り外して持ち運べる「ラゲージボックス」(2WD用)。オプションを駆使すれば、使い勝手がより上がるのだ。
【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】