スマホの電卓機能はどうも心許ない。計算にはやっぱり、物理キーがついた「電卓」が欲しい! という人、意外と多いですよね。文具ソムリエール・菅未里さんが選んだのは、「計算するのめんどくせー」と愚痴を言う、ゆるゆるの電卓でした……。
なぜか需要が減らない電卓
「電卓を買う」というと不思議な顔をされるのですが、まあ、もっともです。スマートフォンには、電卓のアプリがありますからね。ところが、私は少数派ではありません。近年の電卓の売り上げは一定量を維持しており、ほぼ減少していないからです。計算機能に特化している電卓の需要は、おそらく仕事として計算を行う事務の方や小売業の方を中心に衰えていないのでしょう。
とはいえ、電卓があまり注目されてないのは事実です。私は電卓売り場に訪れるお客さまをじっと観察するのが好きなのですが、面白いことに、他の文房具とは違って、悩まずにさっと買う方が多いんですね。実用品と割り切っているのかもしれませんが、これは少しもったいない。
というのも、電卓には意外と機能差があるからです。防塵・防水機能やカラーバリエーション、デザイン、そして計算機能にも製品によって差があります。価格も、100円で買えるものから3万円の高級品まで、幅広いのです。
中には、こんな面白い電卓もありますよ。
しゃべる「ぐでたま電卓」を自腹買い
これは、サンリオのキャラクター「ぐでたま」をモチーフにした電卓です。あ、“ぐでたま”をご存じない? 彼(?)は、黄身です。ひよこではありません。卵の黄身だけあって、ゆるいですね。
ぐでたまについて知りたい人はコチラ
https://www.sanrio.co.jp/character/gudetama/
中国に、キーを打つと音の出る電卓があるのですが、ある日私はそれをピアノのように演奏する動画を見かけ、欲しくなってしまいました。それで音の出る電卓を探した結果、ぐでたまに行きついたというわけです(ぐでたま自体は、以前から知っていました)。
しかし、なんというゆるさでしょう。計算する内容を忘れてしまいそうなゆるさですが、ボタンを押すと「数字わかんなーい」とか「計算するのめんどくせー」などと話すので、よけいにゆるさが加速します。ちなみに、どのボタンを押しても必ず声が出るとは、芸が細かいですね。ボタンも卵型でかわいいです。
買ってから分かったのですが、これ、電卓としても非常に使いやすいのです。適度に大きいのがいいのでしょう。なくす心配もありません。
また、声がうるさいと感じるなら、音声はオフにもできるので、普通の電卓としても使えます。もっとも、デザインはどうしたって、ぐでたまなのですが……。
お値段は2800円(税抜き)とそれほどお手軽ではないのですが、癒し力も高く、非常にいい買い物をしたと持っています。
計算、めんどくせー!