全色をトレンドのカラーブラックで統一した「ボールサインiD」
もうひとつ紹介したいのが、サクラクレパスの「ボールサインiD」である。
カラーラインナップは6色。なんと、全色をいま流行のカラーブラック(一見すると黒に見えるような、濃いダークカラー)で揃えたという、なかなかピーキーなシリーズだ。
サクラクレパス
ボールサインiD
ライトグレー軸(0.4mm)/ダークグレー軸(0.5mm)
各200円(税別)
色名もすべて「○○ブラック」で統一しているこだわりようで、いわゆるダークカラー系とは一線を画す黒さである。
書いてみてもほぼ黒。よくよく見ると、ほんのり色が入ってるかな……? という濃さ。正直、あまりに黒すぎて、並べて見ないとどれがどの色なのか、すぐには判断できないほどだ。
さすがはキャッチコピーで「6色の黒 誕生」と謳うだけあって、ガチ黒。
カラーブラックの面白さのひとつに、ビジネスシーンでの使いやすさが挙げられる。やっぱり仕事で使う書類やノートにカラフルなインクで書き込みをしていると、周囲や上司に「なに不真面目なことやってんだ」という目で見られる可能性もなくはない。
対してカラーブラックなら、わかる人だけがわかるという、大人の秘密の遊びとして成立するのだ。
外見はとてもシンプル。六角形と丸形を組み合わせたような独特の軸に、ノックノブ兼用の金属クリップと色表示パーツのみ。刻印も最小限で、他に装飾らしきものは一切ないのだから、徹底している。
「ユニボールワン」とも共通することだが、この極端なまでのシンプルさも、令和のボールペンデザインの流行のひとつと言えるだろう。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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