文房具
2024/3/19 19:00

文具ソムリエール 菅未里が2024年度に注目する文房具トレンドベスト3と注目アイテム7選

2024年もすでに大量の良品がリリースされている文房具ジャンル。「自腹買い文房具」連載でおなじみの文具ソムリエール・菅未里(かん・みさと)さんに、2024年度に注目すべき、もしくは現在進行形でトレンドとなっているキーワードをピックアップしてもらった。

 

文房具トレンドとトレンドを代表する注目商品は?

もうすぐ2024年度が始まります。身の周りの文房具は揃ってきたでしょうか? 身近な存在である文房具のトレンドは気になるところ。引き続き文房具業界を席巻しそうなトレンドをチェックしていきましょう。

 

1.ニュアンスカラーブームが継続

ここ数年来、継続しているのがニュアンスカラーブーム。やわらかな色合いでプライベートシーンでも堅くなりすぎず、一方ビジネスシーンではカジュアルになりすぎない好バランスで、使い勝手の良さを発揮します。

 

・ミニクリップココフセン

フィルム付箋のさまざまなスタイルを提案し続ける、カンミ堂の「ココフセン」シリーズ。2023年11月に発売された最新作ミニクリップココフセンは、小さなクリップとココフセンが一体となったアイテムです。

↑くすみのやわらかなカラーでビジネスでも浮かない

 

カンミ堂
ミニクリップココフセン
各440円(税別)

 

これまでもパステルカラーなど優しい色合いのアイテムが多かった、同社のフィルム付箋。ニュアンスカラーはかわいくなりすぎず、とはいえやっぱりかわいらしい、という絶妙なバランス。

↑短めで小ぶりのフィルム付箋2色がセットされている

 

クリップ付きなので簡単に移動させられ、付箋を紛失しにくいので探し物が減るメリットもありますね。

 

・Waai

世界累計41億本を売り上げる消せるボールペン「フリクション」シリーズ。2023年11月に、最新シリーズの「Waai(ワーイ)」が発売されました。フリクションといえばビジネスパーソンがメインユーザーとなっているシリーズですが、Waaiは大学生をターゲットにした事務用品感のないおしゃれなビジュアルに注目。

↑従来品よりも細身のボディでやわらかな色合い

 

パイロットコーポレーション
Waai
各230円(税別)

 

また、インク色は赤、青といった一般的なカラーではなく、「ベルベットレッド」「ターコイズ」「チークピンク」などおしゃれなニュアンスカラーのラインナップ。発売当初は売り切れの店舗も出るほどの人気で、2024年も注目が続きそうです。

 

・awaii marker

2024年2月に発売されたばかりの新作。名前の通り「淡い」カラーのパッケージとニュアンスカラー8色展開のマーカー。

↑乳白色のボディ。インクごとに色が違うロゴもアクセントになっている

 

サンスター文具
awaii marker
各円(税別)

 

韓国コスメのような見た目がかわいらしく、ペン先がしなるタイプのマーカーで、分厚い参考書など曲面にもぴたっとフィットするペン先が特長です。

 

2.ノートや手帳は手のひらサイズが今らしさ

デジタルか? アナログか? と選択する時代は終わり、「デジタルもアナログも」どちらも上手く取り入れるのが、今の使い方。スマホの機能も使いながらアナログも上手に使うため、文房具のサイズにも変化が現れています。

 

・EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート

人気の手帳、EDiTシリーズは手帳だけでなくノートタイプも人気。特に今年の注目はB7サイズでしょう。

マークス
EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート B7変型
各1200円(税別)

 

タブレットやスマートフォンのスケジュール管理・メモ機能を使う人が増えるなか、必要最小限だけ紙の手帳やノートに記録したい人に人気です。

↑コンパクトで持ち運びやすい

 

・ポケットログ・ダイアリー(ラコニック)

今シーズンから発売が開始された日付フリーのダイアリー。日付がないので、年始だけでなくいつからでも日記や手帳として使用できます。小ぶりなポケットサイズのみの展開でメモ帳のようにさっと取り出してメモできる気軽さがいいですね。

↑左バンド付、右バンドなし

 

ラコニック
ポケットログ・ダイアリー
各1400円〜2500円(税別)

 

チェキの写真が入るポケットがついたものなど全14種類で、趣味別で記録を分けることもできます。チェキタイプは推し活にもぴったりなのだとか。

 

3.文房具メーカーがつくる防災グッズ

文房具という身近にあるアイテムを手がけてきた文房具メーカーは、コンパクトで使いやすい製品、縫製品が得意。オフィス用品とも相性がよく、文房具メーカーが作る防災グッズに注目が集まっています。

 

・災害常備ポーチ

「スーパードッチファイル」や「テプラ」などオフィスで使う文房具を手がけるキングジムからは、オフィスに備える防災用品の他、日常的に持ち運べるポーチタイプも販売。

↑バッグに入れられるサイズのポーチに非常時に使えるグッズがおさまる

 

キングジム
災害常備ポーチ
1900円(税別)

 

東日本大震災の後、防災意識が高まりオフィス用、車載用、個人用などシーンにあった防災グッズが揃っています。

 

・防災サコッシュ

オフィスのラベル用品で有名なヒサゴからは、サコッシュタイプの防災アイテムが販売されています。

↑サコッシュタイプは肩からかけられるので便利

 

ヒサゴ
防災サコッシュ
2850円(税別)

 

サコッシュの肩紐は光を反射し暗い場所でも目立ち、取り外してロープとしても活用できる優れもの。防寒アルシートや携帯トイレ、ホイッスル、マスク(大人用)など非常時に必要なものがコンパクトに入っていて安心です。

 

2024年度も文房具豊作の予感!

新型コロナウイルスの感染拡大防止のためオンライン授業やオンライン会議などデジタルツールが広い世代で活用されるようになりました。アナログの文房具は使わなくなるのでは? という声も聞かれるなか、トレンドは「デジタルとアナログ、どちらも使う!」です。

 

膨大な情報をコンパクトに持ち運べるデジタルの強みと、自由度が高く電源がない場所でも使えるアナログの強み。どちらもかしこく使い分け、2024年度も快適な文房具ライフを送りましょう。