まさかの復活! ZINE作りに便利な“製本できるホッチキス”がさらに使いやすくなった

ink_pen 2026/10/16
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まさかの復活! ZINE作りに便利な“製本できるホッチキス”がさらに使いやすくなった
きだてたく
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1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

ここ数年、「ZINE」(ジン)の人気がかなり高まっている。

ZINEとは、個人やグループが手作りする、テーマ自由の小規模自主出版物のこと。SNSなどのデジタル疲れなどに対する反動か、手触りのある紙媒体の魅力が見直されているようなのだ。

実際、ZINE専門の販売イベントなども全国で急増しており、今後まだまだ注目されるジャンルと言えそうだ。

じゃあ自分もZINEを作ってみようか……となったときにひとつ問題になるのが、作り方だ。

基本的に書籍の体裁を取るため、部数が大きいとか予算に余裕があるなら印刷所に製本までお任せするのが確実。しかし、ひとまず少部数で作りたいものを作ろうという場合は、プリンターで出力したものを手作業で製本したほうがコストもかからず、スピーディーである。

そういった手製本にマストなのが、MAXの中綴じ用ホッチキス「HD-10V ホッチくる」なのだ。

ニッチながら、ほぼ唯一無二の“中綴じ”ホッチキスが待望の復活!

書籍の製本(紙を束ねて本の体裁にすること)にはいくつか方法があるが、ここでは「無線綴じ」と「中綴じ」を簡単に説明したい。

無線綴じとは、ページの背を接着剤で固めて表紙で包み込む方法で、一般的に背表紙のある書籍はすべて無線綴じと考えてよい。対して中綴じはページを重ねた中央の折り目をホッチキスで留めて仕上げるもの。パンフレットや商品カタログ、週刊誌など、比較的ページ数が少ない書籍に向いている。

↑おなじみGetNavi本誌も中綴じ製本。このようにホッチキスで中央を綴じてある

じゃあ普通のホッチキスで中綴じができるかというと、実はけっこう難しい。

というのも、普通のホッチキスではアームの深さが足りず、針がページ中央に届かないのである。そこで必要になってくるのが、中綴じができる特殊なホッチキスというわけだ。

↑MAX「HD-10V ホッチくる」1,045円(税別)

中綴じ用の機能を備えたMAXのHD-10V ホッチくる(以下、ホッチくる)は、2025年6月に終売となっていたが、多くのユーザーからの復活要望で早くも1年後の復活を果たした。

しかもただ復活再販したというだけでなく、細かなところをバージョンアップして、より使いやすくなってのリニューアルなのである。

さて、バージョンアップされた部分を紹介する前に、中綴じ機能に関して説明しておきたい。

まずは見開きでプリントアウトしたページを順番に重ねて、中央に折り筋を付ける。この折り筋の上からホッチキスで針を打ちこむのだが、ご覧の通りこのままではアームの長さが足りず、針が中央に届かない。

↑中綴じのためには矢印先端の位置に針を打ちたいが、このままではどうしたって届かない

そこで「ホッチくる」のマガジン(グレーの部分)を、先端を軸にくるりと回転させると……マガジンが90度回転して、このようなフォルムに変形する。

↑マガジン部分を90度回転させて、中綴じの準備完了
↑この通り、スムーズに見開き中央に針を打つことが可能に

これならページの幅に関係なく針が中央に届く、という仕組みだ。

↑上下からそれぞれ一箇所ずつ針を打つことで、しっかりとした中綴じ製本ができる

マガジンは90度ずつのクリックでカチッと止まるので、打つ場所さえ間違えなければ折り筋に沿ってまっすぐに針が通るはず。

あとは上下からバチン、バチンと打ちこめば製本完了。しっかりとページをめくれる中綴じ本の出来上がりである。

↑ページをペラペラとめくることができる“ちゃんとした本”が簡単に作れるのは、なかなかに楽しい

ちなみに最大綴じ枚数はコピー用紙で15枚程度。ちょっと少なく感じるかもしれないが、マガジンが回転する機構上、ガッツリと強く針を打ちこむのは不得手と言える。

とはいえ15枚綴じなら、コピー用紙1枚の表裏で4ページ×15枚で最大60ページの中綴じ本が作れるということ。手製本と考えればなかなかの厚みだし、これ以上ページの多い本は素直に印刷所に頼んで無線綴じにする、というのが正しい選択肢だと思う。

リニューアル版ホッチくるはこう進化した!

さて、ここまでは旧モデルでもできたこと。

では2026年モデルの新型ホッチくるは一体どこが改良されたのか?を確認してみたい。

↑並べてみると、新モデルはカバー先端が丸くなっているなど形状も変わっている

よく見ないとわからないぐらいに地味だが、使ってみるとしみじみありがたみを感じるのが、マガジンに追加された「綴じ位置目安ライン」だ。

このラインの直下を針が通るので、綴じる際にラインとページ中央の折り筋を合わせることで、ズレなくピッタリと真ん中綴じができるのである。

↑マガジンのラインを基準にすれば、狙った位置に針が打ちやすい。綴じ位置がズレるとページが開きにくくなるので、これはかなり助かる機能だ

また、中綴じの深さ(奥行き)を均等にそろえるのに便利なのが、クリンチャーアームに刻まれた「奥行き目盛」。

ページの上下からこの目盛で位置合わせをすれば、針を打ちこむ場所を上下バランスよくそろえることができるというわけ。複数冊の製本をする場合に針の位置が違うと、重ねた際に見た目がかなり悪いので、出来上がりのクオリティを高めるために、この位置合わせはかなり効いてくるのだ。

↑目盛を参考にすれば、針を打つ位置が上下それぞれそろう。せっかく製本するなら見た目もきれいな方がうれしいはず

この目盛の両サイドには、クリンチャーアームを補強するためのスチール製パーツが通っている。

綴じ限界に近いページ数を綴じようとするとかなり力をかけることになり、旧モデルの樹脂クリンチャーアームだと微妙によじれてしまう可能性もあった。そうなると綴じの安定性が落ちてしまうので、効果は体感しづらいながら、この補強はなかなかに重要と言えるかも。

↑クリンチャーアームの両サイドに埋め込まれた、補強用パーツ。旧モデルと使い比べても効果は体感しにくいが、綴じる厚みが増すと効いてくるかも
↑旧モデルには着いていなかったリムーバ(針はずし)も装備。リニューアルにあたってユーザーからの要望が多かったとのこと

中綴じ用ホッチキスというツールがあると知らなければ、そもそも「自分で中綴じ製本をする」という選択肢もないわけだが……しかしZINEの作成に限らず、ちょっとした資料を製本して読みやすくしたり、コミュニティ内の小冊子を作ったりと、役に立つシーンは意外とありそう。

もちろん普通のホッチキスとしても使えるのだから、試しに導入してみて中綴じ製本にトライしてみるのも楽しいと思うのだ。

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