インクもラメも潤沢フロー! パイロット「ジュースアップ」のカラーブラックは黒が濃い&ギラっと輝く

ink_pen 2022/3/15
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インクもラメも潤沢フロー! パイロット「ジュースアップ」のカラーブラックは黒が濃い&ギラっと輝く
きだてたく
きだてたく
きだてたく

1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

この連載でも、「いま、ボールペンのインク色はカラーブラックが人気ですよ」という話を何度かさせてもらっている。ここであらためて、カラーブラックとは何か……と説明しておくと、ざっくり言えば「黒のようで黒でない、でも黒に見えなくもないダークカラー」のこと。

 

ブルーブラックやグリーンブラック、レッドブラックといった暗色を、いかにも「普通の黒ボールペンですけど?」みたいな感じでシレッと日常筆記に使うのが、文房具好きの間で流行っているという次第。

 

カラーブラックばかり6色揃えたサクラクレパス「ボールサイン iD」から人気に火が付いた印象だが、それ以外にもゼブラ「サラサクリップ」のビンテージカラーや、ぺんてる「エナージェル ブラックカラーズコレクション」といった選択肢も揃っている。

 

だが、逆にここまで揃うと、どれを選べばいいのか迷ってしまうのも事実。ならばいっそ、「ギラッと光るカラーブラック」という新しい選択肢を試してみるというのはどうだろうか?

 

ダークでラメ入り!? グロッシーなカラーブラックペン

パイロットのゲルボールペン「ジュースアップ」に新たにラインアップされたのが、ラメ入りカラーブラックインクを搭載した「クラシックグロッシーカラー」シリーズだ。

 

正直、筆者も話を聞いたときは「カラーブラックにラメ? それ効果あんの?」とちょっと困惑したのだが、使ってみると想像したよりずっと美しくて、ハマッてしまったのである。

パイロット
ジュースアップ クラシックグロッシー
0.5/0.4mm
各220円(税込)

 

シリーズは全6色で、クラシックグロッシー・ブラック/レッド/ブルー/グリーン/バイオレット/ブラウンというラインナップ。クラシックグロッシー・レッドだけ少し明るいが、それ以外は他ブランドのカラーブラックと比較しても暗めの色合いで、ブラック感はかなり強い。そこに粒子の細かなラメがほどよく混ざって、光の加減や見る角度によってギラッと光る、という寸法だ。

↑遠目で見る分には単なるカラーブラックだが……

 

↑筆跡には細かなラメがきれいに散らばっている。これがほどよいツヤを生んで美しいのだ

 

実は、ボールペンとラメの組み合わせは、構造的にあまり相性がよろしくない。というのも、ペン先にはインクが通り抜けるのがやっとという細かな隙間しかないので、基本的にラメの粒子が詰まってしまいがちなのだ。

 

ところが「ジュースアップ」に採用されているシナジーチップは、インクをたっぷりと流すことができるため、0.5mm/0.4mm径という極細ボール径でも詰まらずにラメを通せる、という仕組みだ。

↑インクフロー抜群のシナジーチップからは、インクとラメがたっぷりと供給される

 

あらためてカラーブラックとラメの組み合わせだが、先にも述べた通り、これが非常に美しい。常にギラギラする感じではなく、暗い中にたまにキラリと輝くのが上品なのである。

 

個人的にはクラシックグロッシー・ブラックが、まるでガンメタリックのような雰囲気で、非常にシブい。これまでは、カラーブラックのシリーズであえてシンプルなブラックを選ぶ意味なんてないよなー、と思っていたのだが、クラシックグロッシーの中ではブラックが断然オススメだ。

↑ジュースアップのブラックインクと比較。ラメの有無だけでなく、そもそものインク色自体も輝きに合うようチューニングされているようだ

 

もちろん、他のカラーブラックもラメが入ることで深みが出るようチューニングされているわけで、もっとも定番で見飽きた感のあるブルーブラックですら、グッと斬新な雰囲気になるのだ。従来のラメペンといえば、どうしてもファンシーなお子さまアイテムという認識だったのが、これは間違いなく大人向け。むしろ、ある程度の年齢を過ぎた人が使っている方が、ハイセンスに見えるラメペンなんじゃないだろうか。

 

 

筆者・きだてたく文房具レビューのバックナンバーはこちら

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