【国鉄形④115系】寒冷地区、勾配区間でその力を発揮した
製造年 | 1963年〜1983年(現存車両数312両) |
残る路線 | JR東日本:越後線、弥彦線、信越本線など。 JR西日本:山陽本線、播但線、宇野線、山陰本線など |
113系の元となった111系は非力で勾配区間などでの運行が危ぶまれた。そこで113系とともにモーターなどを強化、さらに山間部や寒冷地、急勾配路線用に造られたのが115系だった。113系とともに近郊形電車を代表する車両となり、計1921両という車両が造られている。
各地を走り続けた115系も現在は最盛期に比べれば2割弱が残るのみとなっている。特にJR東日本からは多くの115系が姿を消した。今では新潟地区に21両が残るのみとなっている。3両×7編成はカラーが6通りあり、その動向に注目する鉄道ファンも多い。
新潟地区では、E129系の増備が続いていることもあり、ここ数年で残り少ない編成も消えていく運命となりそうだ。少しでも長い活躍を祈るのみである。
【関連記事】
東日本最後の115系の聖地「越後線」−− 新潟を走るローカル線10の秘密
【国鉄形⑤117系】京阪神の看板列車「新快速」用に生まれた
製造年 | 1979年〜1986年(現存車両数96両) |
残る路線 | JR西日本:湖西線・草津線、山陽本線など |
京都〜大阪〜神戸間を走る東海道本線には「新快速」という国鉄の看板快速列車があった。その列車用に開発されたのが117系で、競走する私鉄に劣らない客室設備を備えていた。好評だったことから、その後に東海地区にも投入され活躍した。計216両の車両が造られている。
かつての看板列車117系も、現在は、JR東海からは全車両が引退。残りはJR西日本のみとなっている。JR西日本でも、和歌山地区からは撤退、岡山地区で走る機会が少なくなり、多くの車両が残るのは、京都地区のみとなっている。
消えつつある117系を新たに活かす動きも生まれている。JR西日本では、117系を改造、新たな長距離列車とする計画を発表している。グリーン車2両、普通車3両、フリースペース1両という6両編成で、名は「WEST EXPRESS 銀河」。2020年春の登場予定とされる。
どのような新117系列車が登場するのか、楽しみにしたい。