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2019/9/29 19:30

エビじゃないエビも出た! 米国発の「人工エビ」は地球の救世主となるか?

野菜中心の食生活を送るベジタリアンやビーガンが世界で注目されヘルシーな食材を求める声がますます高まっていることや、世界的な食料不足問題を解決する一助として、最近増えてきているのが本物そっくりの「人工肉」です。そして、そんな人工食材のなかに、人工のエビまで開発されてきているのです。

(出典: New Wave foodsの公式サイト)

 

人工エビの開発を行っているのは、メアリー・マクガバンとミッシェル・ウォルフという女性が2015年にアメリカで創業した会社「ニューウェーブフーズ(New Wave foods)」。メアリーは25年以上飲食業界に携わってきており、ミッシェルは材料学やバイオメディカルエンジニアリングを学んできた人物。彼女たちは植物原料を使った牛肉や鶏肉を製造する技術をシーフードに活かすことを考えたのです。

 

シーフードのなかでも、アメリカで特に人気が高いのがエビ。同社のウェブサイトによると、アメリカでは毎年14億ポンド(約63万トン)ものエビが消費されているそう。しかし、エビの養殖は広大な自然を破壊するため、環境破壊が問題視されています。さらに天然のエビを漁獲する場合でも、エビ以外の種類を漁獲することになってしまい、養殖でも天然でもサステイナビリティの観点から問題があるというのです。

 

そこで、ニューウェーブフーズで進められているのが、植物原料で作る代替エビ。原料として使われているのは、海藻や大豆プロテインなどで、本物のような旨味や甘みを感じる香りが天然素材からつけられて、食感も本物のエビを再現しているのだそうです。

 

この人工エビの調理方法は、本物のエビとまったく一緒。同社のウェブサイトでは、アボカドと混ぜた「シュリンプ・アボカドサラダ」、ソテーしたエビをタコスにのせた「シュリンプ・タコス(下の画像)」など、人工エビを使ったレシピを紹介しています。これらを見ると、エビを使う料理に、エビの代わりとしてそのまま同じように使うことができるようですね。

 

地球にも身体にもやさしい

(出典: New Wave foodsの公式サイト)

 

また、この人工エビはグルテンのほか、乳製品、魚介類、ナッツなど、アレルギーを引き起こす原料が使われていません。そのため健康志向の方に喜ばれる食材になる可能性も秘めているのかもしれません。

 

ニューウェーブフーズは、食肉加工の大手タイソンフーズから投資を受けており、これは人工エビに対するアメリカ食品業界での高い期待の表れともいえます。写真で見る限り、本物のエビとほぼ見分けがつかないほどの、この人工エビ。環境問題や食料不足問題を救う方法となって、世界へ広がっていくのでしょうか?

 

今度は魚じゃない魚? 食糧問題の解決策として注目される「人工魚肉」とは?

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