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2020/4/6 18:30

ハサミで1cm切ると最大250個発生! 日常生活でも「マイクロプラスチック」が生まれていることが判明

地球環境に深刻な影響を与えている「マイクロプラスチック」。5㎜以下の微細なプラスチック粒子であるマイクロプラスチックは海洋ごみとして浮遊しているほか、食品などから人間が体内に摂取している可能性も指摘されており、人体への影響が不安視されています。そんなマイクロプラスチックは、ペットボトルに入った飲み物の蓋を開けるだけで発生しているという研究報告が発表されました(※)

↑身近にあるプラスチック製の袋からマイクロプラスチックが

 

これまでにマイクロプラスチックが含まれていると確認された食品には、魚、砂糖、塩、水道水、ビールなどがあります。しかし、私たちの身近に存在するプラスチック製品から発生するマイクロプラスチックについての研究はまだ進んでいません。そこでオーストラリアのニューカッスル大学の研究チームは、市販のチョコレートのプラスチック包装やペットボトルのフタを開けるときに発生するマイクロプラスチックについてモニタリングを行いました。

 

実験では、プラスチック製の容器や袋、テープ、蓋を開ける前と開けた後で質量がどれくらい変化するのかを測定。質量が減少すれば、その分マイクロプラスチックが発生したことになります。彼らはプラスチック製の容器などを手で引き裂いたり、ハサミで切ったりしました。その結果、容器の質量は減少し、マイクロプラスチックが発生していることが判明。プラスチックの硬さや厚みなどにもよりますが、1cm破ったり、切ったりすると0.46〜250個のマイクロプラスチックが生まれていました。

 

この結果を受けて、ニューカッスル大学の研究チームは、マイクロプラスチック汚染を本気で減らすなら、私たちはプラスチック容器を開けるときから注意しなければならないと述べています。

 

飲料水のマイクロプラスチックには健康リスクがないとWHO(世界保健機関)は2019年に公表していますが、マイクロプラスチックが体内に摂取される過程や、それによるリスク、毒性などについては残念ながらまだ解明されていません。

 

軽量で丈夫で、大量生産が可能とメリットが大きいことから、世界中のあらゆる製品で使われているプラスチックですが、私たちはいま、プラスチックの使用について見直す大きな転換期に直面していることは間違いないのかもしれません。

 

(※)Sobhani, Z., Lei, Y., Tang, Y. et al. Microplastics generated when opening plastic packaging. Sci Rep 10, 4841 (2020). https://doi.org/10.1038/s41598-020-61146-4

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