コカ・コーラといえば、「コークレッド」と呼ばれる赤色が目印。ラベルにも広告にも赤色が使われています。しかし春になると、一部の国では黄色いキャップのコカ・コーラが登場するのです。その黄色いキャップに込められた意味とは……?
黄色のキャップのコカ・コーラは、単に季節限定で色が変わるだけではなく、使われている材料が変わります。それはユダヤ教の人々のため。ユダヤ教では春になると、「過越の祭(すぎこしのまつり。英語では「Passover」)」と呼ばれる祭りが行われます。出エジプトを記念するこの祝いでは、食べてよいとされるものが限られる、食事制限があるのです(焼いた子羊、除酵パン、苦菜などを食べます)。
コカ・コーラには、トウモロコシなどから作られるコーンシロップが含まれているのですが、これは過越の祭では食していけない物にあたります。そこでコカ・コーラは、ユダヤ教徒でも飲めるようにレシピを変更。これが黄色いキャップのコカ・コーラの正体なのです。
ユダヤ教徒が多く暮らす地域では、このようにユダヤ教徒が過越の祭でも食べられるように、特別に対応した商品を作ることも珍しいことではないそうです。
おそらく日本ではお目にかかることはないであろう、黄色いキャップのコカ・コーラ。もし海外旅行先などで目にしたら、従来の味とどんな違いがあるか、一度飲んでみてはどうでしょう?
【主な参考記事】
People. Here’s Why Some Coke Bottles Have a Yellow Cap. January 10 2024