「ひとりビジネス」と聞いて、どんなイメージを抱きますか? 難しそう? 稼げるのは一握りの人だけ? 「いいえ、正しいノウハウとマインドセットさえできれば、誰でもひとりビジネスを成功させられます!」そう満面の笑みで語ってくれたのが、『ひとりビジネス 売れる習慣』の著者・“伝ちゃん先生”こと佐藤伝さん。頑張る必要なし、楽しく稼ぐ「ひとりビジネス」の秘訣を教えてもらいました。
「ひとりビジネス」成功のカギはマインドにあり!
―『ひとりビジネスの教科書』が大ヒットとなり、今もなおたくさんの方に読まれていますが、今回の本はその続編となるのでしょうか? 執筆のきっかけを教えてください。
前作では、「ひとりビジネス」のノウハウを細かに伝えました。でも、1から10まで丁寧に教えたけど、うまくいかないって人がたくさんいた。つまり、ノウハウだけじゃダメだってことだったんです。
じつは僕も22歳で起業してから13年間、ものすごく頑張ったんですよ。頑張れば報われると信じて、必死でした。それが、35歳のときに体調を崩して臨死体験をしたことをきっかけに、自分のマインドが間違っていたことに気づきました。
「必死」はダメなんだよね。「必ず死んでしまう」から。「本気」で「楽しく」取り組むことが大事だったんですよ。
周りを見ても、必死に頑張っている人ほど成果が出ていないし、幸せそうに見えない。間違った努力をしないためにもマインドセットが大事だと確信しました。
だから、この本で「ひとりビジネス」を成功させるための「マインド」について書いたんです。「ひとりビジネス」に対する心の持ち方、考え方ですね。土台となるマインドをしっかり築くことができれば、一人残らず「ひとりビジネス」はうまくいきますよ!
人生は甘い。成功はショートカットできる!
―「間違った努力」ですか。
方向性が間違っていたら、いくら頑張ってもダメ。というか、頑張らなくていいんです。 毎日一生懸命練習をしているのに、まったく勝てなかった少年野球のチームが、イチロー選手から指導を受けた直後からめきめきと力をつけて、その後、愛知県のリトルリーグで優勝したという話があります。
我々は、コツコツ努力することが大切だと教えられてきましたが、それは違うと声を大にして言えます。成功はね、ショートカットできるんです。成功法さえ知っていれば、ワープできちゃう。そのためには、自分が目指しているジャンルで成功している人に話を聞くことです。
―「ひとりビジネス」で言えば、伝さんに聞くのが一番!ということですね。
そう! 苦労を重ねて成功をつかんだ僕が、うまくいく方法を余すことなく教えます。苦しまなくても、成功するマインドに最初からチャレンジできちゃうんですよ。そういう意味で、今回の本は成功への道案内なんです。
受注型から提案型へ。新しい畑を見つけよう!
―『ひとりビジネス』というとフリーランスや副業も当てはまるかと思っていましたが、本書を読んで違うのだと知り驚きました。
ポイントは、受注型か提案型かという点です。フリーランスは、相手に合わせることが多い受注型。下請けや場合によっては孫請けと同じなんですよね。「これを〇〇までにお願いします」と言われて、スケジュールが厳しいなとか、本当はやりたくないなと思いながらも「はい、喜んで!」と受けていませんか? 会社員の人も、ほぼほぼ受注型ですよね。これを、仕事は自分でつくるものという提案型・自分発信にするんです。
―どうすれば提案型にシフトできるでしょうか?
多くの人は相手を変えようとするけど、それだと摩擦が生じたり、仕事を失ったりとうまくいきません。新しい畑を見つけるんです。つまり、WEBの世界。WEBをうまく活用していきましょう。
いろいろなコツがありますが、デジタルとアナログを組み合わせるのがひとつ。たとえば、Zoomで相談に乗りますよ、とかね。人は話を聞いてほしいものなんです。そこに気づけば、十分ビジネスになりますよ。
「ひとりビジネス」の第一歩は8つのキャッシュポイントを作ること
―これから「ひとりビジネス」を始めようという人、始めたばかりの人に、成功者である伝さんからアドバイスをお願いします。
キャッシュポイント(収入源)を複数持つこと。ひとつの収入源に頼っていたら、相手の顔色をうかがって仕事をするようになっちゃうから。最低でも8つは持っておきたいですね。
会社員だったら、給料が1つ目。それ以外にメルカリで販売する、noteで有料記事を書くなど、自分の得意なことを売るのもいいですね。自分の時間や労働力を売るのではなくて、仕組みを作ってWEBでお金が入ってくるようにすることがポイントですよ。くれぐれも、「アルバイトを増やしました」「内職を夜通ししています」にはならないように!
―自分の得意なことや強みを見つけるのって、意外に難しい気がします。
自分では当たり前にできていることだから、強みだと気づきにくいんですよね。だから、自分の強みは人に聞くのが一番。できるだけたくさんの人に聞くのがポイントです。
「私にやってもらってうれしかったことは何?」「そのなかで、お金を払ってもお願いしたいことはどれ?」と聞いて、返ってきた答えこそ、あなたの強みであり、ビジネスの種です。
人生は実験!ユカイに楽しくやってみよう!
―本を読んでも感じましたが、今日お話をうかがって、本当に伝さんが人生を楽しんでいるな、と感じて、こちらまでパワーをもらいました。
人生はね、ユカイなラボ(実験場)です。楽しくユカイに、なんにでもサクッとトライしましょうよ。老後が不安だから、子どもの教育費を稼がなきゃ、というマイナスの気持ちで始めると、相手からお金を奪うモードになっちゃう。反対に、ワクワクした気持ちで、人の役に立ちたい、教えてあげたいと思って始めたビジネスは、必ずうまくいきます。
―本当ですね。このワクワク感が記事を読んでいる方にしっかり届くように、頑張って原稿を書きます!
いや、頑張らなくていいの! 楽しく、ユカイにね。
あなたはあなたのままで100点満点。自分に丸をあげるところから、「ひとりビジネス」はスタートします。ぜひ新しい一歩を踏み出してみてくださいね。この本が、そのきっかけになればうれしいです。
撮影/鈴木謙介