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2018/6/20 21:00

アイルランド→東京→アイルランド→東京の採算度外視すぎる超限定ウイスキー、そのお味は?

「ジェムソン」といえば、1780年にアイルランドで創業したアイリッシュウイスキーブランド。伝統を守りつつ、革新的なウイスキー造りに取り組む同社では、クラフトビールの熟成に使用した樽をウイスキーの後熟に使うユニークな商品「ジェムソン カスクメイツ」を展開しています。

↑左は「ジェムソン カスクメイツ − 東京エディション」、右は「ジェムソン スタンダード」

 

昨年から日本でも飲めるようになったジェムソン カスクメイツに、新たに日本限定版が登場しました。その名も「ジェムソン カスクメイツ − 東京エディション」。6月4日から数量限定発売されているこのウイスキーは、普段ウイスキーをあまり飲まない人もハマる可能性を秘めているんです!

 

 

熟成樽がアイルランドと日本を行き来

今回の東京エディションは、東京のクラフトビールブルワリー「DevilCraft(デビルクラフト)」とのコラボによって誕生しました。デビルクラフトは神田、浜松町、五反田に店舗を構えるクラフトビールとシカゴピザの店で、2015年から自社ブルワリーをオープンしています。2016年には世界的なコンペの「ワールドビアカップ2016」でブリティッシュインペリアルスタウト部門で金賞を受賞。そんなハイレベルなブルワリーとのコラボと聞くと、期待が高まりますよね

 

まずは、アイルランドのミドルトン蒸溜所からジェムソンの熟成に使用した4樽が東京に送られました。続いて、ウイスキー樽でインペリアル・スタウトとインペリアル・ライ・ブラウン・エールを2樽ずつ短期熟成させます。熟成を経た樽はアイルランドに送り返されます。

↑実際にジェムソンの熟成に使用されるウイスキー樽。東京エディションは4樽分のみ

 

その後送り返された熟成樽でウイスキーを約10か月間後熟。ビールによって香りやフレーバーは異なるので、熟成を終えた2種類のウイスキーを最後にブレンドして「ジェムソン カスクメイツ − 東京エディション」は完成したのです。

↑アイルランド→東京→アイルランド→東京を樽が行き来するのは面白い。熟成されたバレルエイジドビールは数量限定販売されている

 

 

スタンダードとの味の違いは明白

お披露目イベントでは、「ジェムソン スタンダード」「ジェムソン カスクメイツ − 東京エディション」「インペリアル・スタウト」「インペリアル・ライ・ブラウン・エール」をそれぞれ試飲。

↑東京エディションは右上。スタンダードに比べると、少し色付いている

 

まずはジェムソン スタンダードを飲んでみたのですが、思った以上に個性は控えめで、ストレートでもおいしくいただけます。香りもまろやかですし、飲んだあとも嫌な雑味は一切なく、非常にスムーズ。もちろんハイボールにしてもおいしくいただけます!

↑ウェルカムドリンクでいただいたハイボールがおいしくて、改めてジェムソンの素晴らしさを実感した

 

続いて、いただくのはジェムソン カスクメイツ − 東京エディション。香りの時点で随分違いがあって、コーヒーのような香ばしさや、果実のような甘い匂い。そして、口に含むとなめらかで、やはりコーヒーやスパイス、りんごのような甘さも。

 

インペリアル・スタウトとインペリアル・ライ・ブラウン・エールも飲んでみたところ、東京エディションは決してクラフトビールの味や香りが前面に出過ぎているわけでなく、ジェムソン スタンダードからさらに深みを生んでいることがわかります。これはストレートやロックでウイスキー本来の味をじっくり楽しむのが良さそうです。

↑クラフトビールに使用されている大麦、モルト、ホップ。複数のモルトとホップを組み合わせて作られている

 

筆者は最近ようやくウイスキーをおいしく感じるようになった新参者。東京エディションの少し甘さを感じるフレーバーは、口当たりが良くて飲みやすく、それでいてスパイシーさも兼ね備えた複雑な味わいは、新たなウイスキーを知った気がしました。

 

ジェムソン カスクメイツ − 東京エディションが飲めるのは、デビルクラフト3店舗を始め、都内10店舗だけ。4樽しか作られていない激レアなこのウイスキーは早いもの勝ちなので、急いでお店に飲みに行くべし!

 

 

ジェムソン

https://www.jamesonwhiskey.com/jp/