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2018/8/23 12:40

もう我慢しなくてOK! アレルギー体質でも安心のチョコで作る“アレルゲンフリー”スイーツ

娘から「友だちに手作りお菓子を配りたいから手伝って!」とお願いされちゃった。でも、お友だちの中には食物アレルギーを持っている子もいるみたい。できればその子にも同じお菓子を渡したいらしいんだけど、そもそも手作りのお菓子をあげていいものなのかしら……?

 

そうだ、ご近所に住んでいる伊藤ミホさんはアレルギー対応料理研究家として活動していたわね。ちょっと相談に行ってこよう。

参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお母さんが、なにやら困っているようです。

 

参田家の人々とは……
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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、ご近所の専門家に解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。

 

アレルギー体質の子でも食べられるお菓子のレシピが知りたい!

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お母さん「娘に『お菓子を一緒に作って!』と頼まれたんですけど、娘のクラスにはアレルギーの子が何人かいるみたいで心配なんです……。やっぱり、アレルギーを持っている子って増えているんでしょうか?」

 


伊藤さん「そうですね。厚生労働省が公開しているアレルギー性疾患の資料によると、食物アレルギーのほかにも、喘息や花粉によるアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎なども増加傾向で、『アレルギー疾患は、国民の約5割がかかる国民病』と位置付けられています。国民生活センターからは、花粉症患者が豆乳や果物に反応してしまう事例を挙げて、注意喚起を促しているんですよ」

 

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お母さん「アレルギーを持っている子が、特別という時代ではなくなったんですねぇ。子どもには、それぞれの友だちが生まれ持った体質を理解するように教育することが大切なのかも。ちなみに、食物アレルギーの子に手作りのお菓子をあげる上で、気をつけることはあります?」

 


伊藤さん「前提として、食物アレルギー症状の出方には、それぞれ個人差があります。ごく微量の食材でもアレルギー反応を示す子もいれば、比較的症状の軽い子もいます。まずは、食物アレルギーを持っている子どものお母さんに『手作りのお菓子をプレゼントしたいと思っているのだけど、調理器具はうちで使っているものを使っても大丈夫?』などと聞くことが大切ですね」

 

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お母さん「調理器具の共用からアレルギー反応が出てしまう可能性もありますものね! お母さんからOKをもらえた場合、調理工程で気をつけることはあるでしょうか?」

 


伊藤さん「まずはしっかりと手を洗い、調理環境や器具の衛生面にも細心の注意を払ってください。調理台にあらかじめラップを敷いてから調理するといいですね。また、ご両親からすると、使った食材のメーカー・商品名を書いたメモを一緒に渡すと安心できると思いますよ。あとは、聞き慣れない成分が入っているものは使わないほうがいいです。例えば『カゼイン』は、実は乳製品の一部なんですよ」

 

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お母さん「そうだったんですね!『乳』という字が入っていないから素人目にはわかりませんよね……。気を付けなくちゃ。娘は友だち全員に手作りのお菓子を配りたいそうなんですけど、卵や牛乳アレルギーを持った子にも渡せるレシピなんてあるんでしょうか?」

 


伊藤さん「それなら『アレルゲンフリーチョコレート』を使った、『オーブンを使わないチョコレートのベジタルト』はいかがですか? この板チョコは、卵や牛乳をはじめとする“特定原材料の7品目”と“原材料に準ずる20品目”を使わずに作られているんです。アレルゲンフリーのチョコレートにはざらつく食感のものがありますが、これはなめらかな舌触りなのでおすすめですよ!」

 

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お母さん「そんなチョコレートがあるなんて知りませんでした! オーブンを使わないなら、簡単にできそうですね」

 


伊藤さん「そうなんです! まず、湯煎したチョコレートをコーンフレークに絡め、タルト型に敷いてから冷蔵庫で固めます。次に、潰してペースト状にしたカボチャに、てんさい糖とココアパウダーを加えてフィリングを作り、固まったコーンフレークのクラストに乗せたら完成です。お好みで甘栗やドライクランベリーなどを乗せれば、彩りもきれいになるのでおすすめです!」

 

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お母さん「野菜の味わいを生かしたスイーツなんですね! 作り方もシンプルだから子どもと一緒に作れそう。調理工程に気を付けながら、さっそく作ってみます!」

 

オーブンいらず! アレルギーフリーチョコレートのベジタルト

①ポリ袋に入れたコーンフレークを、1/3ほどの大きさになるまで砕く

 

②湯煎したチョコレートを絡めたコーンフレークを3等分し、中心部分を少しくぼませるようにして、ラップで覆ったタルト型に敷き詰めていく。タルト型を冷蔵庫で1時間ほど冷やす

 

③かぼちゃをポリ袋に入れ、てんさい糖とココアパウダーを加える。袋の上からもみ、ペースト状にする

 

④冷蔵庫で冷やした②のクラストに、③のフィリングを詰める。お好みでカットした甘栗や干し杏子、ドライクランベリーを乗せたら完成!

 

【材料(直径8センチのタルト型3個分)】
アレルゲンフリーチョコレート…1枚(60g)
プレーンコーンフレーク(乳・卵不使用のもの)…35g
かぼちゃ(やわらかく加熱し皮を取り除いたもの)…80g
てんさい糖(またはお好みの砂糖)…15g
ココアパウダー…15g

 

【まとめ】

プレゼントには、アレルゲンフリー食材を活用したお菓子を!

かぼちゃのフィリングとサクサクのコーンフレークの食感がマッチした「オーブンを使わないチョコレートのベジタルト」は、ヘルシーで食べ応えも十分! 娘に聞いてみたら、友達からもご両親からも好評だったみたい。何より食物アレルギーを持っている子が、みんなと同じお菓子を食べられて喜んでいたと聞けてうれしかったわ。今後のためにも、「アレルゲンフリーチョコレート」を常備しておこうかしら!

 

教えてくれたのは……

アレルギー対応料理研究家/国際薬膳師・伊藤ミホさん

グルテンフリー&食物アレルギー対応の料理教室「コメコメ・キッチン」を主宰。「出張お菓子教室」などのレッスン講師の他、企業のレシピ開発などにも携わる。著書に「家族みんなを元気にする グルテンフリーレシピ」(清流出版)、「寒天を使って、サクサクおいしい! 米粉のクッキーとタルト」(世界文化社)など。
http://komekomekitchen.blog.fc2.com/

 

【商品紹介】

AFF×ニッコー
「アレルゲンフリーチョコレート ダーク900g」2950円

「アレルゲンフリーチョコレート ダーク300g」1000円(秋冬限定)