別次元の味に
数あるコーヒーの産地の中でも、トラジャ産のコーヒーは独特の酸味が特徴です。トアルコ トラジャは“柑橘系の酸味”と表現されるような爽やかな酸っぱさが持ち味。バターのようななめらかな舌触りを感じたかと思えば、きりっとした後味がやってくる、かなり個性的なテイストです。
そのトアルコ トラジャを「KEY Post-Harvest Processing」で加工すると、その様相が一変。舌は素人並みの筆者ですが、一口飲んで「これは別次元の味だ……!」と感じるほどの変化がありました。
もともとあった柑橘系の風味は、甘さや酸っぱさが強調され、まるでパイナップルのような香りに。冷めたあとに口に含むとワインのような刺激的な味に。洋ナシのようなまろやかな舌触りも印象的でした。
キーコーヒーによると、コーヒーのプロによる官能評価でも、その味の進化は認められたそう。スペシャリティーコーヒー協会が定めた指標に基づくテストでは、「パイナップル」や「ラズベリー」のような香味が強化されて、「黒蜜」ような甘い余韻が追加されたと評価されています。官能評価員の表現によると「標高が200mアップしたような風味」だといいます。