グルメ
ラーメン
2016/5/15 10:00

【ラーメンレビュー】サニーデイ・サービスの田中 貴が頭を垂れる! まろやか豚骨に魚介が効いた奇跡の一杯とは?

ラーメン好きミュージシャン田中 貴さんが、気になるラーメン店を訪問するコラム。今回は、白濁した豚骨魚介スープが魅力の東京・神楽坂の「龍朋」をレポートしました。何でもこの店、スープを炊く火を数十年絶やしたことがないというこだわりの店だとか……。

 

数十年古びることのない奇跡のラーメン

1978年創業、神楽坂にある「龍朋」という名のお店と聞くと、昔ながらの鶏ガラ醤油ラーメンをイメージする人が多いだろう。しかし、ここでラーメンを注文すると出てくるのは白濁したスープの一杯だ。
「人に教わらず独学で味を作るから強烈なものができるんだよ」

 

豚骨のまろやかさにコクのある宗田節が効いたスープは、豚骨魚介ブームの20年先を行く。それがいまも新鮮な感動を与えるのは、斬新なアイデアに加え、中華料理店での修行で身に付いた仕込みの丁寧さと確実な調理技術があるから。練炭で炊くスープは数十年火を絶やしていないというから、そこらの店のこだわりとは比べものにならない。

↑豚骨魚介スープ、中細麺の「ラーメン」(600円)。鳴戸巻きが「の」の字に読めるように飾られている。絶品のチャーシュー、メンマなど、手間のかかった一杯がこの値段とは驚きだ
↑豚骨魚介スープ、中細麺の「ラーメン」(600円)。鳴戸巻きが「の」の字に読めるように飾られている。絶品のチャーシュー、メンマなど、手間のかかった一杯がこの値段とは驚きだ

 

松崎隆明店主(通称マスター)は、とにかく多趣味で新しいもの好きで、ココに書き切れないほどに楽しい話の連続。68歳になられるいまでも、トマトたまごめんや生姜ラーメンなど新メニューを繰り出してくるのもスゴい。クコの実をアクセントに使ったり、塩ラーメンに梅干しを入れたりしたのも同店が初めてかも。

 

長きに渡って大人気のこの店だが、過去に支店を出して失敗したことがあるそうな。

 

「店をやっていて、潰したことない奴はダメだな」

 

なるほど。挑戦するから失敗もする。挑戦しないと成功もしないのだ。そう、ミュージシャンだって解散を経験すると演奏に深みが出るのです……。

↑「最初は澄んだスープだったけど、競馬で大負けしてヤケクソでこの味 を考えた」と笑顔で話すマスター
↑「最初は澄んだスープだったけど、競馬で大負けしてヤケクソでこの味を考えた」と笑顔で話すマスター

 

↑「最初は澄んだスープだったけど、競馬で大負けしてヤケクソでこの味 を考えた」と笑顔で話すマスター

龍朋(りゅうほう)

住所:東京都新宿区矢来町123 第一矢来ビル B1

営業時間:[月~金]11:00~23:00 [土]11:00~22:00

定休日:日曜日