グルメ
2019/9/21 17:30

【街中華の名店】これは“スパイス街中華”という新境地!中野坂上「ミッキー飯店」は理想の継承がなされた夢の国だ

 

二代目店主が初代の味を踏襲しつつさらなる高みへ

街中華にしては独創的ともいえる「ミッキー飯店」の味。その裏には、二代目である現店主のルーツが隠されている。同店は1969年5月4日に恵比寿で創業。今年で50周年を迎えた。店名はオープンの際、満州帰りの医者に舟の帆が喜ぶという意味の「盈喜(ミッキー)」という字をあててもらったという。そのうえで、当時業績のよかった企業に「キ」が付く会社が多かったことから3つの「キ」の縁起にあやかって「ミッキー飯店」となったのだ。

 

↑ラーメンセットや季節料理も。秋冬は、街中華には珍しいラムの火鍋を要予約で楽しめる

 

その創業者である初代が高橋通博さん。二代目、進さんの父親にあたる。そして進さんは「東京大飯店」や「パレスホテル東京」「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」といった一流ホテルの中華を経て2012年に家業を継いだ。多彩なスパイスを駆使できるのは、修業時代にハイレベルな環境下で薫陶を受けてきたからなのである。

 

↑中央が高橋通博さんで左が奥様の由美子さん、右が進さん。通博さんも、名門「東京會舘」で西洋料理を学んだ腕利きであり、あんかけ料理は「ミッキー飯店」開業初期からの看板メニューだ

 

もともと絶品だった料理を、二代目がさらなるおいしさへ。そんな理想的な継承が「ミッキー飯店」ではなされたのである。

 

↑夜限定の「海老のパリプリ揚げ」780円。大ぶりの海老をワンタンの皮で包み挙げ、クミンなどの15種以上のスパイスで味付けた一番人気のつまみだ。「ビール(中)」は500円

 

聞けばかつてこの界隈には風呂なしアパートが多く、店の向かいには銭湯があり、仕事や学校帰りにメシ&風呂のゴールデンコースを楽しむ人が多かったとか。現在、銭湯はコインランドリーとなっているが、いまでも夢心地の料理だけは楽しむことができる。魔法がかかったような美食を味わえる夢の国「ミッキー飯店」に、ぜひ訪れてみては?

 

 

撮影/我妻慶一

 

【SHOP DATA】

ミッキー飯店

住所:東京都中野区本町2-17-4

アクセス:東京メトロ丸ノ内線「中野坂上駅」徒歩7分

営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00

定休日:日曜

 

 

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