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2016/7/10 16:00

【大人が知るべき基本の日本酒/宮城県・前編】震災の全壊判定から復活した蔵が醸す「究極の食中酒」ほか5選

各都道府県の日本酒を蔵元のコメント付きで紹介するコーナー。今回は、県で出荷する約90%が特定名称酒(一定の基準を満たしたお酒で、普通酒よりも高級なもの)で、優秀な食中酒が揃う宮城県のお酒を紹介します。地元に来たら一緒に楽しんでほしい料理も掲載しているので、現地を訪れたらぜひ合わせて味わってみてください!

 

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造り手同士の交流も活発化し共同醸造の動きも

宮城県では、食用米による純米酒造りを推進中。昭和61年には、県の酒造組合が高品質な純米酒造りを推進する「みやぎ・純米酒の県宣言」を行いました。

 

また、かつては岩手県から呼んだ南部杜氏による酒造りが中心だった地域ですが、現在は蔵元やその子息、社員杜氏が酒造りを行う蔵が増加中。技術者交流会や酒蔵見学会などを通じ、造り手同士の交流も活発化しています。

 

意欲的な若手経営者が集まり、共同醸造を行うDATE SEVEN(ダテセブン)も登場し、日本酒ファンの注目を集めています。

 

その1

キレが抜群でスイスイ飲める「究極の食中酒」

新澤醸造店[大崎市]

伯楽星(はくらくせい)

純米吟醸

2991円(1.8ℓ) 

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5代目蔵元、新澤巌夫氏が従来の普通酒主体の体制から、純米酒主体の生産に切り替えるなどの改革を実行。2002年には「酒が主張するより、お料理を引き立たせたい」との思いから「究極の食中酒」をテーマとした「伯楽星」を立ち上げました。同ブランドは、JAL国際線ファーストクラスに採用されるまでに評価を高めています。2011年、蔵は震災で大打撃を受けましたが、蔵を移転して生産を再開。「伯楽星 純米吟醸」は銘柄を代表する1本で、ほのかな果実香と穏やかな旨みが特徴。キレは抜群で、飽きずにスイスイ飲めます。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

蔵は移転するも本社は地元に残して繋がりを保つ

大震災で大崎市三本木の蔵は全壊判定を受けました。しかし、地元との繋がりを考えて、本社機能は三本木に残し、蔵は山形に近い川崎町に移転しました。今後は、その際に皆さまに応援していただいた恩返しをとことんしていきます。

 

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新澤巌夫さんのインタビューはコチラ→世界一の日本酒を決めるガチバトルに潜入!! 「利き酒のやり方」「日本酒を楽しむコツ」も聞いちゃいました!

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↑新澤醸造店 新澤巌夫(にいざわ・たけお)さん。今年は先述のDATE SEVENのリーダー蔵を務めます

 

【地元に来たらこの料理と合わせて!】

◉ ポン酢で食べる生牡蠣

◉ セリ鍋

 

 

その2

鮮烈で後味が上品なうすにごりの生酒

阿部勘酒造店[塩釜市]

阿部勘(あべかん)

純米吟醸かすみ

3497円(1.8ℓ) 

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享保元年(1716年)、塩竈神社への御神酒御用酒屋として創業。県産米を中心に使い、小仕込みで丁寧に醸しています。本品は季節限定のうすにごりの生酒。飲み口は鮮烈ですが後味は極めて上品で、蔵の技術の高さが見てとれます。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

地元農家との契約栽培米の比率を高めています

地元農家さんとの契約栽培米の比率を徐々に高めており、現在は蔵で使う8割以上が県産米に。また、以前は地元、塩釜近郊で全量が消費されていた経緯もあり、地元優先で商品を供給しています。

 

【地元に来たらこの料理と合わせて!】

◉ 地元・塩釜の寿司

◉ セリ鍋

◉ タラ料理

 

その3

伊達家御用蔵が醸す上品な香りの1本

仙台伊達家御用蔵 勝山[仙台市]

勝山 献(かつやま けん)

5400円(1.8ℓ)

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県内で現存する唯一の伊達家御用蔵。純米酒に特化し、週にタンク1本のみの贅沢な仕込みを行っています。本品は上品な香りと米の旨みが調和する食中酒で、「SAKE COMPETITION2015」の純米吟醸部門で全国1位に輝いたことでも有名です。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

泉ヶ岳の地層に磨かれた伏流水を仕込み水に使用

当蔵は県西部の船形連峰のひとつ、泉ケ岳の麓にあたる風光明媚な地に位置。仕込み水には、長い年月をかけ、地層に磨かれた泉ケ岳の伏流水を汲み上げて使用しています。

 

【地元に来たらこの料理と合わせて!】

◉ カキ酢

◉ ホヤ酢

◉ ヒラメなど白身の魚の刺身

 

その4

白身魚と相性が良い上品な辛口酒

平孝酒造[石巻市]

日高見(ひたかみ)

純米吟醸 弥助(やすけ)

3150円(1.8ℓ)

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1861年(文久元年)創業の蔵元が醸す酒。「弥助」とは歌舞伎の演目に由来する寿司屋の俗称で、本品はその名の通り寿司に合わせて作られたもの。香り、味わいを抑えた上品な辛口となっており、白身魚などと相性が良い。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

地元・石巻で水揚げされた魚介類とのマリアージュ

世界屈指の漁場、石巻の蔵元として、製品のラベルで地元の魚介類を紹介することも。かつては被災した酒を震災復興酒として販売。現在も、震災で甚大な被害を受けた石巻の復興を強く望んでいます。

 

【地元に来たらこの料理と合わせて!】

◉ 寿司

◉ 刺身

◉ 牡蠣

 

 

その5

華やかな香りとやさしい旨みが魅力

山和酒造店[加美郡加美町]

山和(やまわ)

純米大吟醸

6264円(1.8ℓ) 

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南部杜氏伝統の技を受け継ぐ、若い蔵人が醸す蔵。本作は「SAKE COMPETITION 2014」の純米大吟醸部門で1位に輝いた逸品。特上の山田錦を使い、華やかな香り、やさしい旨みを感じるバランスの良い味に仕上がっています。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

「蔵の華」などの県産米を積極的に使用

蔵の華、ひとめぼれ、ササニシキといった宮城県産米を積極的に使用しています。今後も、地元から全国、そして世界に通用する日本酒を発信し続けていきたいです。

 

【地元に来たらこの料理と合わせて!】

◉ 鮎の塩焼き

◉ 山菜天ぷら

◉ 牛タン塩焼き

 

【コラム・宮城県の日本酒に合う特産品はコレ!】

代表的な夏の味覚は、日本一の生産量を誇るホヤ。甘味、酸味、苦味、塩味、旨みの「五味」が楽しめる。冬の代表は、身がふっくらしていてクリーミーな味わいの牡蠣。どちらも日本酒の酸味とよく合う。春は香り高いタケノコで盃を傾けるのもオススメ。

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↑ホヤの身は鮮やかなオレンジ色。キュウリなどとともに酢の物にすることが多いです

 

↑宮城県といえば、新鮮な牡蠣でも有名
↑宮城県といえば、新鮮な牡蠣でも有名

 

後編はコチラ

 

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