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2016/8/20 19:32

【特選日本酒5選】戦国武将や名優ゆかりの美酒も揃う長野県の名酒

今回は、長野県の日本酒を紹介します。長野県は、北・中央・南アルプスを水源とする清冽な水、厳しい寒さ、澄んだ空気と、酒造りの好条件が揃った県。蔵元の数は82蔵(2014年時点)と全国2位で、酒造好適米・美山錦や一時業界を席巻した吟醸用の「アルプス酵母(現・長野酵母C)」が開発された地としても知られています。ここでは、そんな酒どころの長野県のなかでも、注目の5銘柄を厳選しました!

 

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その1

長野の日本酒といえばコレ! 燗をつけてもウマい!
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宮坂醸造[諏訪市]

真澄(ますみ)

純米酒 奥伝寒造り(おくでんかんづくり)

2592円(1.8ℓ) 

霧ケ峰の良質な伏流水で醸す信州の代表的な蔵。全国6割の蔵で使われる協会7号酵母発祥の地として知られています。本品は燗にすると米の香りが穏やかに立ち、鍋ものや焼き魚などに好相性。40度前後のぬるめの燗も抜群に旨い!

 

【蔵元が語る地元との関わり】

種まきや田植えなどの農作業にお邪魔しています

当蔵で使用する酒米の9割以上は美山錦などの長野県産米。「真澄は農家と蔵人の共同作品」というキーワードのもと、毎年種まきや田植え、草刈り、稲刈りなどのお手伝いに田んぼへお邪魔しています。

 

【地元に来たらコレと合わせて!】

◉ 諏訪湖のワカサギ空揚
◉ 野沢菜漬け
◉ フキとホタルイカ
◉ 身欠きにしんの煮物

 

その2

文豪と名優にゆかりある高コスパ酒

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小野酒造店[上伊那郡辰野町]

夜明け前

特別本醸造 辰の吟(たつのぎん)

2376円(1.8ℓ)

初期中山道の小野宿で1864年(元治元年)創業。酒銘は島崎藤村の作品に由来しています。本品は、兵庫県小野市下東条産山田錦を使いながら、2000円台前半の高コスパを実現。ふくよかな旨みに、上品な吟醸香が調和する傑作です。ちなみに、本品は個性派俳優として知られた故・原田芳雄が愛したお酒で、その葬儀の際は、弔問客に献杯酒としてふるまわれたといいます。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

島崎藤村の父と地元の縁が深かったため販売を考案

小説「夜明け前」のモデルになった島崎藤村の父、正樹が小野の地と縁が深かったことから販売を考案。島崎藤村の嫡男、島崎楠雄先生に許可を頂く際、「この名を使う以上は、命に変えても本物を追求する精神をお忘れなく」と頂いた言葉を肝に銘じて醸しています。

 

【地元に来たらコレと合わせて!】

◉ 野沢菜漬け

 

その3

英雄が争った地で女性杜氏が醸す1本

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酒千蔵野[長野市]

川中島 幻舞(かわなかじま げんぶ)

純米吟醸 美山錦

3240円(1.8ℓ)

1540年(天文9年)創業と、信州で最も古い蔵。女性杜氏の千野麻里子氏が醸しています。本品は49%磨きの大吟醸規格で、米のふくよかな味と輝くような透明感が味わえます。なお、酒銘にもある蔵の所在地、川中島は、かつて武田信玄と上杉謙信による激戦が行われた地。英雄の戦いに思いを馳せながら、美酒を味わうのもまた楽しいものです。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

周辺の休耕田で酒米作りに取り組んでいます

地元農家38名と共同で、川中島町周辺の休耕田を使った酒米作りに取り組んでいます。美山錦、ひとごこちなど、長野ならではの酒米を栽培し、酒造りに使っています。

 

【地元に来たらコレと合わせて!】

◉ 山菜料理
◉ 野沢菜漬け
◉ 信州そば

 

その4

「バラ色の人生」という名の上品な低アル酒

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大澤酒造[佐久市]

明鏡止水(めいきょうしすい)

純米酒La vie en Rose(ラビアンローズ)

2808円(1.8ℓ) 

兄弟を中心に、蓼科山の伏流水で醸す蔵。「明鏡止水」は、酒銘の通り澄み切った酒質で人気を集めています。本品はフランス語でLa vie en Rose(バラ色の人生)という酒銘。アルコール度13~14度の低アルコール酒で、ライトな飲み口ながら、味の広がりと上品な香りが楽しめます。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

県産の原料にこだわった製品を発信しています

金紋錦や美山錦など、長野県産の酒米を積極的に使用。「疎植一本植え」で育てた米を使った「信濃のかたりべ」など、県産原料にこだわったブランドも発信中です。

 

【地元に来たらコレと合わせて!】

◉ 小ブナの甘露煮
◉ そば
◉ 粕汁

 

その5

マンゴーのような甘みでキレも良い逸品

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菱友醸造[諏訪郡下諏訪町]

御湖鶴(みこつる)

純米吟醸くろ

3200円(1.8ℓ)

蔵は、御柱祭で有名な諏訪大社下社のお膝元で1912年に創業し、2003年に御湖鶴として再出発しました。本作はマンゴーを思わせるリッチな甘みを持ちながら、酸味は爽やかでキレも抜群。個性的かつバランスに優れた逸品です。

 

【蔵元が語る地元との関わり】

地元農家の助言を得ながら酒米作りに励む

より旨い酒を醸し出すため、地元、下諏訪の地で酒米の栽培を開始。地元農家の方々に助言を頂きながら米作りに励んでおります。酒米作りから取り組むことで、酒造りへの思いも一層強くなりました。

 

【地元に来たらコレと合わせて!】

◉ ワカサギの唐揚げ
◉ フナの佃煮
◉ ふき味噌(野草のフキノトウを合わせた味噌)

 

長野県は県全体の酒質レベルが高く、外れが少ないのが特徴。選択に困ったら、とりあえず長野のお酒を試してみるのもアリです。ぜひいろいろな銘柄に挑戦してみてください!