『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。今回は「フード編」から、高級おにぎり、生ドーナツ、2Dケーキなど、上半期に人気を博した6つのトピックを紹介する。
※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです
免疫維持をサポートする日本初の機能性表示食品
キリンビバレッジ
キリン おいしい免疫ケア
実売価格151円(1本)、実売価格901円(6本パック)
プラズマ乳酸菌を1000億個配合した日本初の免疫ケアの機能性表示食品。爽やかなヨーグルト味。6本セットが好調で、発売4週間で、昨年ヒットした同社の免疫ケア飲料「キリン iMUSE 朝の免疫ケア」の約2.5倍の売れ行きを達成した。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>フードライター・中山秀明さん
食のトレンドに詳しい。GetNavi webでは連載「サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲」を担当。
ウイルスへの自衛意識とおいしさの2点でヒット!
「コロナ禍で、健康の土台として免疫機能にアプローチする商品のニーズが高まったこと。加えて、習慣化しやすい手軽なサイズ感と甘すぎず酸っぱすぎないおいしさ。この2点で支持されたのが本品です」(中山さん)
売れ行き:★★★
革新性:★★★
影響力:★★★
1日6000個以上売れるふんわり食感のおにぎり専門店
おにぎり こんが
6時間待ちになることもある東京・大塚のおにぎり専門店「おにぎり ぼんご」の元で修行した職人が握るおにぎり店。1号店は2021年秋にオープンだが、今年に入り2号店、3号店がオープンし、人気が加速している。目玉商品の「卵黄の醤油漬け(360円)」は1日1500個以上売れ。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>フードライター・中山秀明さん
デカさとほぼ握らないふんわり食感でヒット
「従来のおにぎり店よりも大きなサイズと、ほぼ握らないふんわり食感がウケ、『おにぎり こんが』では、毎日行列ができ1日に6000個以上を販売。行列嫌いな人は、『戸越屋』などインスパイア店が穴場です」(中山さん)
売れ行き:★★★
革新性:★★★
影響力:★★★
絵本や漫画から飛び出したような平面ビジュアルが話題!
2D CAFE
2Dケーキ
770円
竹炭を使ったチャコール生クリームで縁取りをしたショートケーキ。縁取りはひとつひとつ手作業で描かれている。内装が白と黒で統一されて二次元空間にいる気分になれる東京・新大久保のカフェ「2D CAFE」で食べられる。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>編集者・鈴木翔子さん
本誌の元フード担当で現在フリーの編集者。バーでも働き幅広い年代のお客さんから情報を収集。
市販のケーキで自作して投稿する人も!
「輪郭や具材の境目をチョコペンなどで縁取った、2D(平面)に見えるケーキは、元々はSNSを通じて海外でバズり、日本でも話題に。『コミックケーキ』の名前で投稿している人も多いです。TikTokでは90万以上いいねを集める投稿も。市販のケーキをデコレーションするのもアリ」(鈴木さん)
売れ行き:★★
革新性:★★★
影響力:★★★★
ご飯に混ぜるだけで韓国風おにぎりが完成!
カルディコーヒーファーム
オリジナル チュモッパの素
453円
韓国のりなどの具材を混ぜ合わせ、食べやすくひと口サイズに丸めた韓国伝統の家庭料理「チュモッパ」を手軽に作れる。韓国のりの風味と酸味が特徴で、漬物の食感がアクセント。好みの具材や調味料を加えてアレンジも楽しめる。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>フードツーリズムマイスター・今西絢美さん
フードツーリズムマイスターの資格を持つライター。調理家電や食の記事も執筆する。
家族みんなで楽しめる味が大人気
「2021年より不定期で販売され、入荷後2週間ほど完売が続きました。昨年末に定番商品化し、5か月で60万個を販売。家族で楽しめる味付けも人気の理由。チュモッパ自体も、スーパーで見かけるように」(今西さん)
売れ行き:★★★★
革新性:★★
影響力:★★★★
ドーナツの概念を覆す“とろふわ”新食感
I’m donut?
人気ベーカリー「アマムダコタン」が手がけるテイクアウト専門のドーナツ店。長時間低温発酵させた水分量の多いブリオッシュ生地を高温で揚げており、名前の通り「ドーナツなの?」と驚かされるふわふわとろける食感だ。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>フードツーリズムマイスター・今西絢美さん
食べておいしく眺めてもかわいい♡
「もっちりした弾力にふわっとした口溶けが合わさった新食感と、写真映えする見た目でSNSを中心に話題。特に『I’m donut?』は昼夜問わず大行列で、時間によっては売り切れていることも。老舗ベーカリー「ポンパドウル」やコッペパン専門店「パンの田島」などでも購入できます」(今西さん)
売れ行き:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★
のりが見えないくらい具材がのったボリューム満点グルメ
昨年、キーワード検索数が前年比258%になるなど、ブームになっていた「のり弁」の新潮流。1000円オーバーの高級タイプがトレンドだったが、今年は揚げもの専門店ののり弁がヒットしている。
から揚げの天才
エビフライのり弁
680円
季節限定ののり弁シリーズの第3弾。発売後2週間で1万食突破と、同社ののり弁のなかでも過去最速の販売数を誇り、レギュラー商品化が決定。特大エビフライを中心に、から揚げ、ちくわの磯辺揚げ、玉子焼きなど、下ののりが見えないくらいに具だくさんだ。
かつや
かつやののり弁
869円(テイクアウトは853円)
50万食限定で販売し完売。ちくわの磯辺揚げやから揚げなど、のり弁を代表するおかずに加え、赤ウインナーやポテサラ入りの厚切りハムカツなど、5種類の具材を盛り付けている。店内飲食の場合は皿で提供。
【ヒットのシンソウ】
<証言者>フードライター・中山秀明さん
濃厚デカ盛りという新たな価値もプラス
「デカ盛りや濃厚グルメは、腹が満たされるだけでなくストレス発散できることもあって人気。近年は高品質な食材を多用した高級のり弁が人気でしたが、好調の市場にギルティな要素を盛り込み話題に」(中山さん)
売れ行き:★★★★
革新性:★★
影響力:★★