数年前までは誰もが使っていたのに、日本でも一部キャリアモデルを除いてめっきり見かけなくなった「ガラケー(フィーチャーフォン)」。筆者が取材で訪れたインドネシアで意外な形で生き延びているのを目撃しました。
スマートフォンの台頭は日本だけでなく海外でも同じ。インドネシアでの売れ筋は、OPPOやサムスンのAndroidスマートフォンでした。そんな中、筆者がジャカルタ市内の携帯電話ショップで見かけたガラケーは「Andromax Prime」。インドネシアの携帯会社「smartfren」が自社ブランドで販売している端末です。価格は29万9000ルピア、日本円にして約2250円です。この価格で30日間使い放題のLTEプランが付属しています。安い!
smartfrenにはプリペイド方式のプランも用意されていて、外国人もパスポートとクレジットカードがあれば端末とSIMを購入できます。さっそく店員さんに購入したいと伝えてみましたが、外国人があまりこないお店なのか、戸惑うことしきり。Google 翻訳アプリを駆使して、おおよそ30分ほどかけて契約手続きが完了。無事手にすることができました。
見た目は典型的なストレートタイプのガラケー。タッチパネルは備えておらず、操作はすべてテンキーで行います。手頃な価格にも関わらず、意外なことに4G LTEをサポートしていて、高速な通信が可能。高品質な通話サービス「HD Voice」も対応しています。
Androidベースのフィーチャーフォン向けOS「Mocor5」を搭載しており、電話画面のデザインや通知エリアがあるところなどはAndroidそっくり。スマートフォンを触ったことがある人なら、違和感なく使えそう。
Google Playのアプリはインストールできませんが、ブラウザとして「Opera mini」を搭載。Facebook、YouTubeやメッセンジャーアプリのWhatsAppをプリインストールしています。電話やSMSはもちろん、カレンダーや音楽アプリ、FMラジオなども用意されていて、携帯電話に求める一通りの機能は揃っている印象。筆者は主にテザリング機能を活用して、モバイルWi-Fiルーターのように使っていました。
気になる電波の入り具合は、都市部では快適にLTE通信ができますが、都会を少しでも離れると圏外になるようです。3Gも非対応となっているので、郊外では絶望的。インドネシアで地方へ出向くなら他のキャリアを選んだ方がよさそうです。
なかなか手にする機会は少ないとは思いますが、インドネシア国内で30日使えるSIMカードもついて2000円強と、数日間滞在するなら日本から持ち込んだスマホよりもお得に使えます。現地で調達できるケータイの一例として参考になれば幸いです。