アップル製品(やアップルという企業そのもの)愛好者にとっての聖地、それは直営店のアップルストアでしょう。その存在をこよなく愛する人が、4つの代表的なアップルストアのグランドオープン当日に「タイムトラベル」して訪問できるインタラクティブなMacアプリを作って提供を始めました。
クリエイターのMichael Steeber氏は25日(米現地時間)、自らのサイトで「The Apple Store Time Machine」を公開しています。アプリは無料でダウンロードでき、最近のAppleシリコン搭載Macのほか、インテル製チップ版Macでも動きます。
Steeber氏は、本アプリは「20年以上にわたり、私たちの生活を形作ってきた場所と製品への賛辞です」と述べ、「このインタラクティブな体験は、アップルの歴史の中で記憶に残る瞬間を、ていねいに、歴史的な正確さをもって再現しました」と説明しています。
このプロジェクトにあたり、調査や設計、開発には数百時間が費やされたそうです。さらに弟さんのRobert Steeber氏も協力し、音楽やUIサウンドを制作したとのこと。タダで使い続けることもできますが、公式サイトには寄付できるオプションも用意されています。
本アプリで体験できるアップルストアは、2001年頃の米バージニア州Apple Tysons Corner(世界初のアップルストア)、2004年頃のカリフォルニア州Apple Stanford Shopping Center、2006年頃のニューヨーク州Apple Fifth Avenue(「ガラスキューブ」として有名)、2015年頃のカリフォルニア州Apple Infinite Loop(アップル旧本社にある)の4か所です。
これら4つの店舗すべてに、iPhoneやMacのCMや、GarageBandやPhoto Boothなどの操作できるMacアプリ、昔のGenius Barで鳴っていた電話など隠し要素(イースターエッグ)が仕込まれています。
このアプリはゲームやVRシミュレータのように、キーボード操作で店の中を歩き回ることができます。そう言ってしまえばそれまでですが、Steeber氏はあくまで「体験」と表現。バーチャル店内の隅々まで歩いてみればみるほど、Steeber氏がどれほど多くの努力を払い、iPodやソフトウェアの箱にいたるまで、細部にまでこだわっているとしみじみ分かります。
新型コロナ感染拡大による移動制限もあって海外のストアには気軽には行けず、また時間を遡ることも不可能です。いずれ熱心なマニアがあらゆる資料を調べ上げて、アップル初のコンピュータ製品であるApple-1を販売していたThe Byte Shopなどを再現するアプリが現れるのかもしれません。
なお、iPhoneでApple Tysons Cornerなどの店内を楽しめるARコンテンツは、米9to5Macが2021年に公開しています。Macを持っていない、あるいはiPhoneで気軽に楽しみたい人は、こちらにアクセスをおすすめします。
Source:The Apple Store Timemachine
via:MacRumors