先日の家電・IT見本市「CES」では、AIがユーザーに代わってアプリを操作するモバイル端末「rabbit r1」が大きな注目を集めていました。199ドル(約2万9400円※)というお手ごろな価格も魅力の1つでしょう。
※1ドル=約147.9円で換算(2024年1月22日現在)
その開発・販売元のrabbit社が、生成AIを使った対話型検索エンジンのPerplexity社との提携を発表しました。r1購入者のうち先着10万名に、有料サービス「Perplexity Pro」(通常200ドル〔約3万円〕)が1年間、無料で提供されます。
一般的に生成AIを支えるLLM(大規模言語モデル)は過去のデータに基づいていますが、Perplexityは「知識を断ち切ることなく、最新の生きた回答」を提供するとのこと。つまりリアルタイムに収集したデータを活用するようです。
Delighted for Perplexity to enable Rabbit holes! Perplexity's pplx-online LLM APIs, will power Rabbit R1 for providing live up to date answers without any knowledge cutoff! And, the first 100K Rabbit R1 purchases will get 1 year of Perplexity Pro! pic.twitter.com/nqGp1iJSvz
— Aravind Srinivas (@AravSrinivas) January 18, 2024
また、先着10万名が利用できるサブスク「Perplexity Pro」は、GPT-4など他社のAIモデルへの切り替え機能も含まれています。GPT-4を使える「ChatGPT Plus」の価格は通常、月額20ドル(約3000円)です。
rabbit社はX(旧Twitter)への投稿で、Perplexityが「他の主要なLLMとともに」このデバイスの裏方として働くと述べています。
At rabbit, we’re always on the hunt for top AI services and partners to help our users accomplish tasks quickly and accurately.
So we’re excited to announce our partnership with @perplexity_ai to enhance the natural language search capabilities of rabbit OS.
Perplexity, along… pic.twitter.com/kX7K0CIECb
— rabbit inc. (@rabbit_hmi) January 18, 2024
rabbit r1は2.88インチのタッチ画面とスクロールホイール、360度回転式カメラを備えたデバイス。人間の行動から学ぶLAM(大規模アクションモデル)を採用し、「プッシュトゥトーク」ボタンを押しながら音声で質問したり指示を出したりすると、メッセージの送信や選曲、オンライン注文までさまざまなことをユーザーの代わりに行う、とうたわれています。
いまのところ本当に実用的なのか、バッテリーがどれほど持つのか不明ですが、価格が手ごろなこともあり、気軽に試すことができそうです。