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2023/9/8 6:30

猪塚健太「『今日俺』メンバーも集まった笑い声が絶えない現場でした」映画『禁じられた遊び』

『リング』『スマホを落としただけなのに』シリーズの中田秀夫監督が橋本環奈さんと重岡大毅さん(ジャニーズWEST)を主演に迎え、同名ホラー小説を映画化した『禁じられた遊び』(9月8日(金)公開)。劇中、怨霊モンスター“美雪”に立ち向かう霊能者・大門の助手・黒崎をクールに演じる猪塚健太さんが、独特なキャラ作りについてや大門役のシソンヌ長谷川さんとの“笑える”エピソードを語ってくれました。

 

猪塚健太●いづか・けんた…1986年10月8日生まれ。愛知県出身。主な出演作に、映画『娼年』(18年)、『今日から俺は!!劇場版』(20年)、『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』(21年)、『極主夫道 ザ・シネマ』(22年)、『バイオレンスアクション』(22年)、『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~』(23年)などがある。X(Twitter)Instagram

【猪塚健太さん撮り下ろし写真】

“見せ場”もしっかりいただき、とても気合が入っていました

──念願の中田組に初参加された猪塚さんですが、幼い頃の恐怖体験の思い出は?

 

猪塚 小学生の頃、自分ではやらなかったですが、周りではこっくりさんが流行っていました。あと、世代的に『学校の怪談』が流行っていて、それを観たことで、「夜の学校に忍び込んで、音楽室の肖像画を見に行こうぜ!」みたいなことを言ったりしていました(笑)。

 

──今回演じられた黒崎の役作りについて教えてください。

 

猪塚 黒崎は霊媒師・大門先生の弟子という、キッチリした役割があるキャラクターですし、怨霊と対峙する“見せ場”もしっかりいただき、とても気合が入っていました。感情を表に出さないキャラということで、衣装は黒に統一することになり、髪の色に関しては、諸事情で途中から金髪になったのですが、結果的に金髪の方がよかったと思いました。

──猪塚さん自身が考えられた黒崎のキャラは?

 

猪塚 原作の黒崎に比べると、やはり僕と風貌が違うので、映画ならではの黒崎にしたいと思いました。なので、黒崎自身もしっかり霊能力を持っていて、自分より能力を持っている大門先生をリスペクトしていることを大切に演じようと思いました。

 

日本刀に日本酒を吹きかけるシーンは一発で決めました!

──また、黒崎が武器の日本刀を手にした際のさまざまなポーズは、どのように考えられたのでしょうか?

 

猪塚 中田監督やプロデューサーさんと一緒に、日本刀を使ったときに、一番かっこよく見えるポージングを考えました。そして、撮影の直前で決まったものをやりました。黒崎が日本刀に日本酒を吹きかけるシーンに関しては、しっかり台本のト書きに書いてあったので、自宅で何度も練習して、一発で決めました! 僕も満足していますし、中田監督も大喜びしてくださり、とてもよかったです。

 

──師匠である大門を演じられたシソンヌ・長谷川 忍さんの印象は?

 

猪塚 長谷川さんとは『今日から俺は!!』の先生役で共演して以来でしたが、久々に衣装合わせでお会いしたときに、「“臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前”と、2人で九字の呪文を唱えるシーンで、俺は自分のペースでやるから、猪塚くん頼むから、それに合わせてよ!」というリクエストがあり(笑)。弟子役なので、どんなペースでも合わせる覚悟でしたが、これも本番一発で成功しました。ト書きには「大門はいかにもうさん臭そうな」と書いてあったのですが、私服にハイブランドのTシャツを着たり、そのまんま体現してくださって、さすがでしたね(笑)。

──そのほか、中田組での撮影エピソードを教えてください。

 

猪塚 比呂子役の橋本環奈さんは、驚き顔や怖がり顔ばかりで大変だったと思いますが、カットがかかれば、いつものように大笑いされていて……。環奈さんも『今日俺』メンバーでしたし、常に笑い声が絶えない現場でした。「ホラー映画って、自分に合っているかも?」と思うぐらい楽しかったです。

 

驚くような結末が用意されています

──完成した作品の観たときの感想や見どころを教えてください。

 

猪塚 包丁をブンブン振り回す堀田真由さんの取りつかれ具合がすごかったです。あと、新納慎也さんの気持ち悪さもよかったですね。僕、ホラー映画が得意ではなく、今まで劇場で観たことがなかったんです。でも、この映画は「怖い!」よりも「面白い!」が勝っていて、僕みたいにホラーが苦手な人でも楽しめると思いました。

 

──ちなみに、本作ではどんな新しい猪塚さんが観られると思いますか?

 

猪塚 最近、頻繁に悪い役をやらせてもらっているというか、「娼年」以来、そういう役を自分からやりたいと言い続けているんです。それは、クセが強いキャラの芝居を勉強していくことで、僕が役者として求められる幅が広がっていくと思ったからなんです。「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の目黒みたいな役もいただいているんですが、今回は原点回帰じゃないですが、ヒーロー要素もある役をやらせていただいたと思っています。驚くような結末が用意されていますし(笑)、新鮮な気持ちで観てもらえるんじゃないかと思います。

 

──現場によく持っていくモノやアイテムについて教えてください。

 

猪塚 仙台の皮工房「J’s LEATHER」の台本ケースです。去年の誕生日にマネージャーさんたちからいただいたもので、それまでは台本ケースを使っていなかったんです。皮製なので、使えば使うほど、いい味が出てくるんですが、マネージャーさんも「この中に入る、いい仕事がたくさんできるよう頑張っていこう」という熱い思いも込められているんです。なので、これを使っていることで、気合が入ります!

↑愛用の台本ケースを手に。もちろん「禁じられた遊び」の撮影現場でも使用

 

 

禁じられた遊び

9月8日(金)より全国公開

【映画「禁じられた遊び」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督:中田秀夫
原作:清水カルマ
脚本:杉原憲明
出演:橋本環奈 重岡大毅(ジャニーズWEST)
堀田真由 倉 悠貴 正垣湊都 猪塚健太 新納慎也・MEGUMI 清水ミチコ
長谷川 忍(シソンヌ) ファーストサマーウイカ

(STORY)
愛する妻・美雪(ウイカ)と息子・春翔(正垣)と共に幸せな生活を送っていた直人(重岡)。だが、突然の悲劇が一家を襲い、美雪は帰らぬ人に……。直人の元同僚の映像ディレクターの比呂子(橋本)は、直人の家で庭の盛り土に向かって、呪文を繰り返し唱え続ける春翔の姿を発見。その呪文は春翔の他愛ない質問に、直人が冗談で教えたものだったが、子どもの純粋な願いは恐ろしい怪異を呼び覚まし、比呂子と直人に襲いかかる。

(C)2023映画「禁じられた遊び」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響