「日向坂46」「=LOVE」とともにアイドルとして活躍後、俳優の道に進んだ渡邉美穂さんと齊藤なぎささん。幸田もも子原作の人気コミックを実写映画化した『あたしの!』(11月8日(金)公開)で俳優初共演を果たした2人が、初対面時の衝撃エピソードや撮影エピソードについて、ガールズトークさながら語ってくれました。
※こちらは「GetNavi」2024年12月号に掲載された記事を再編集したものです。
【渡邉美穂さん&齊藤なぎささん撮り下ろし写真】
美穂ちゃんは人として、素敵だし、めっちゃ好き!!
──今回、俳優として初共演となりますが、アイドル時代をはじめ、お二人はお互いにどのような印象を持っていましたか?
齊藤 私、日向坂46さんの中で、美穂ちゃんが推しメンだったんですよ! アイドルとしての信念というか、強いプロ意識を持っているところに惹かれていたんです。それは今回、共演してもすごく感じました。美穂ちゃん、とにかく頼りがいがあるんです。
渡邉 うれしいこと言ってくれるなぁ。私は風の噂で「=LOVEに、私推しの子がいる」と聞いていて、「こんなかわいい子が私を推しメンなわけがない!」と(笑)。それで忘れもしない2018年の秋。メンバーと夢の国に遊びに行ったら、いきなり「渡邉美穂さんですよね? 齊藤なぎさです!」って話しかけてくれて、一緒に写真も撮ったんです。衝撃的な初対面だったけれど、そのときの写真、まだもらってない(笑)。
──そんな自分を推していた齊藤さんとの共演はいかがでしたか?
渡邉 勝手に「女子バスケ部出身で体育会系の私が、こんなかわいいお嬢様な子と関わることはない!」と、共演とかはないだろうと思っていたのでうれしかったです。今回は幼なじみの大親友役だったので、監督さんから「撮影入る前に、仲良くなっておいて」と言われていたこともあって、私からご飯に誘ったんです。すっごくかわいいのに、サバサバした性格で、一緒にいた時間がとても心地良かったんです。だから、すぐに意気投合しちゃいました。
齊藤 私たち、どこか似ている部分もあるし、美穂ちゃんの「あんた大丈夫なの?」とか、たまに出るおばちゃんみたいな感じもギャップがあって面白い。とにかく人として、素敵だし、めっちゃ好き!!
カメラが回ってないあいだも、ずっとペチャクチャ
──ちなみに、渡邉さんは初の映画出演にして主演。斎藤さんは初のヒロインのライバル役になります。
渡邉 まだ実感がないんですが、今回は同世代のキャストの方が多かったり、これまでMVやCMを撮られてきた(横堀光範)監督にとっても初めての映画ということもあって、「何かを背負わなきゃ! 頑張らなきゃ!」というより、「みんなで一緒にいいものを作れたらいいな」という気持ちで臨ませてもらいました。みんな仲良く、現場を盛り上げていけたし、スタッフさんもいい方ばっかりだったので、楽しかった思い出しかありません。でも、公開されてから、映画に出た実感が湧いてくるような気がします。
齊藤 ファンの方から「ヒロインのライバル役をやってほしい」という声が多かったので、今回はめちゃくちゃうれしかったです。今まで演じてきた役は、どちらかというと感情を出す役ばかりだったんですが、今回は初めて感情を内に秘めていて、他人の顔色をうかがってしまう役なんです。
──横浜・八景島シーパラダイスや山梨ロケなど、撮影中の印象的だったエピソードを教えてください。
渡邉 八景島での撮影の合間に、原作の幸田もも子先生と、みんなでジェットコースターに乗ったんですよ。みんなキャーキャー言いながら乗ったので、楽しかったです。
齊藤 あと、お互い赤と水色の浴衣、着たよね。ホントかわいかった! 水族館にも行くことができたし、クレープもおいしかった。ガツガツしていたら「もう撮影なんで!」と、スタッフさんに怒られました(笑)。
渡邉 カメラが回ってない間も、ずっとペチャクチャ話していて、本当に楽しかったです。山梨ロケでは、休憩中にはババ抜きをやったり、帰るまでの時間があったときは、投げたペットボトルを立たせる「ボトルフリップを連続4回できるか?」を延々やっていたり。でも、オフの時間とは違い、なぎさちゃんが演じる充希は、難しい役どころだったと思うんです。ちょっとした表情ひとつで受け取られ方が変わってしまうから……。繊細なお芝居するのって、大変だったんじゃない?
齊藤 (渡邉が演じる)あこ子と対照的な性格の役柄に見せなきゃいけないし、泣く演技が私あまり得意じゃないから、そこが大変でした。でも、美穂ちゃんとのお寿司屋さんのシーンでは、全部のセリフが胸に響いてきて、自然に涙が出てきました。というか、涙が止まらなくなっちゃった。だから、ちょっと自信があるシーンになりました(笑)。
なぎさちゃんは100%受け止めて返してくれると信用していた
──お互いの感情がストレートにぶつかり合うシーンですが、渡邉さんはいかがでしたか?
渡邉 私はいい意味で、あのシーンで手加減したくなかったんです。私が負の感情をお芝居で、なぎさちゃんにぶつけても、100%受け止めて返してくれると信用していたので、思い切り演じさせてもらいました。だからこそ、みんなの成長が分かるラストシーンと同じくらい思い入れのあるシーンになりました。
齊藤 アドリブ部分もいっぱいあったけれど、私がどんな無茶振りをしても、美穂ちゃんは絶対に、あこ子として返してくれたんです。だから、私的にはすごく安心感がありました。でも、ときどき“なぎさと美穂”の会話になってしまうときがあって……。そのときはやっぱりNGになりました(笑)。
──映画の内容にちなんで、お互い「ここだけは負けない!」ところを教えてください。
齊藤 美穂ちゃんには、何やってもかなわないですよ。でも、強いて言えば……妹っぽさ! 私、実際に末っ子で、すぐ転ぶし、モノを落としたりするから、お姉ちゃんぽい人が好きなんです。美穂ちゃんはかわいらしさもありつつ、しっかりしているから全力で甘えられます。
渡邉 日本国民の妹だ(笑)。私が唯一なぎさちゃんに負けないと言えるのは、自転車を漕ぐ速さ! この映画の中でも自転車に乗るシーンがあるんですが、高校で自転車通学していた私に対して、なぎさちゃんは「乗れない~!」と言っていたぐらいなので、そりゃ追いつけるわけないなと! そこにも注目して見てほしいです。
とにかく柔軟な人間でありたい
──今後も出演作が続きますが、将来は、どのような女優を目指していきたいですか?
齊藤 私の夢は、少女マンガ原作の作品に出ることだったんです。だから、いまその夢がどんどん叶っていて、本当に信じられないのですが、これからもいただいたお仕事を全力で頑張って、将来的にはどんな役でもこなせるような女優さんになりたいなって思います。例えば、目だけが笑っていないサイコパスな殺人鬼とかいいですね。
渡邉 今回コミカルなお芝居が楽しかったので、またやってみたいですが、とにかく柔軟な人間でありたいですね。現場では求められることがいっぱいありますし、撮影中もいろんな意見が生まれてくると思うんです。だからこそ、独りよがりのお芝居をするんじゃなくて、共演者さんとの温度感を大切にしながら、それをお芝居に生かせるようになりたい。それで役として、ちゃんと相手と会話できる力を付けたいです。
──最後に「個人的に、どうしても集めてしまうモノ」があったら教えてください。
齊藤 化粧品が好きすぎるんですが、その中でもリップですね。特にウルつや系。前は10本ぐらいまとめ買いしたんですが、最近はお気に入りのものに絞ってます。でも、新製品で、いい評判を聞いたら……やっぱり気になりますね。
渡邉 私は香水かなぁ。あまり買ってるつもりがなくても、気付いたら何十個もあって驚いたんですよ。時と場合で使い分けるのも楽しいですし、好きが高じて、自分のオリジナルブランド「No.25」でも洋梨の香りをベースにした香水を出したぐらいなんですよ。再販を希望する方は、お問い合わせフォームからお願いします(笑)。
あたしの!
11月8日(金)より全国公開中
【映画「あたしの!」からシーン写真一覧】
(STAFF&CAST)
監督:横堀光範
原作:幸田もも子
脚本:おかざきさとこ
出演:渡邉美穂、木村柾哉、齊藤なぎさ、小田惟真、笠井悠聖、藤田ニコル、山中柔太朗
(STORY)
幼いころから親友のあこ子と充希。真っすぐで素直すぎる生活のあこ子は、学校イチの超人気者・直己に一目ぼれし、ド直球なアプローチを開始する。充希は「かっこいいと思うけど、恋愛って感じじゃない」と好きではないと断言するものの、あこ子は充希の怪しい動きを察知する。
公式:https://gaga.ne.jp/atashino/
(C)幸田もも子/集英社・映画「あたしの!」製作委員会
撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/岩根あやの(渡邉)、角果歩(齊藤) スタイリスト/袴田知世枝(渡邉)、佐藤奈津美(齊藤)衣装協力/ペルナ、ジユウ バイ ラベルエチュード、ヴァカンシー、アヤミジュエリー