『フォートナイト』などで知られるEpic Gamesの創設者Tim Sweeney氏が、Epic GamesストアがPC向けに販売するゲームでNFTを禁止するつもりはないと述べています。
ことの始まりは、マインクラフトを開発・運営するMojangがブロックチェーン技術やNFTを持ち込ませるつもりはないとの声明を出したことです。Mojangはマイクロソフト傘下にあるため、より重く受け止められたしだいです。
この宣言を受けてフォロワーが、Epic GamesストアもNFTゲームを削除してくださいとお願いしたところ、Sweeney氏は「開発者はゲームをどう作るかを自由に決められるべきで、それを遊ぶかどうかはあなたが決めればいい」とツイート。さらにストアやOSメーカー(MS)が「自分の意見を他人に押しつけて干渉してはならない」と述べています。
Developers should be free to decide how to build their games, and you are free to decide whether to play them. I believe stores and operating system makers shouldn’t interfere by forcing their views onto others. We definitely won’t.
— Possibly Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) July 21, 2022
またBlizzardの上級ソフトエンジニアであるJoseph Bleau氏からは、Sweeney氏がNFTに対して「中立だ」というだけでは済まない、Epic Gamesストアが中立というのは暗黙の承認と同じだと言われています。
それに対してSweeney氏は「暗号(ブロックチェーンやNFT技術)は複雑だ」とコメント。さらに「有望なものもあれば、悪いものもあり、誰もがそれについて自分自身で判断すべきだ」と答えています。
しかし昨年9月、Sweeney氏はEpic Gamesは「この(NFT)分野が全般的に、詐欺や興味深い分散型技術基盤が複雑に絡まって手に負えないので、NFTには触れていない」と述べていました。これは矛盾ではないかと、フォロワーからツッコミを受けています。
ちなみにNFTとは非代替トークンであり、所有証明書つきのデジタルデータのこと。仮想通貨と同じくブロックチェーン技術により発行および取引されます。
NFTは異なるゲームの垣根を越えてアイテムを持ち越したり、売り買いできたりする可能性が注目を集めています。その一方で「遊んで稼ぐ(Play to Earn)」ができることからお金持ちのグループが貧しい人々にNFTを貸し出し、そこから上がる利益を吸い上げるシステムが搾取ではないかとの批判も上がるようになりました。
今年4月にEpic Gamesは、玩具メーカーのレゴとメタバースで提携し、「子供と家族にとって安全で楽しい未来」を作ると約束していました。それだけに金儲けが絡みやすいNFTの扱いは、慎重さが求められることになりそうです。
Source:Tim Sweeney(Twitter)
via:Gamesradar