道行く人々の腕をチラっと見ると、腕時計とは別のように見えるバンドを着けている人、増えていませんか? それはウェアラブルガジェットとして、そしてダイエットをサポートするガジェットとしても注目されている活動量計(アクティビティトラッカー)。万歩計を一歩も二歩も進化させたプロダクトで、歩数、歩いた距離、消費カロリー、睡眠時間に睡眠の深さなどを計測してくれます。
近年の活動量計はスマートフォンアプリと連携することで長い期間のログデータを記録したり、メールを受信すると振動したり、スマートフォンのカメラのシャッターボタンとして使えるなどの機能を持つようになりました。(腕時計型にしては)大型のディスプレイを持つスマートウォッチほどの機能はないけれども、バッテリーが長持ちするので充電サイクルが長く面倒にならない、という利点もあります。
2017年現在、この活動量計の市場が賑わっています。折しも世界的な健康ブームまっただ中。日々の運動を記録してくれる活動量計があれば、ダイエットを成功させることができるのではないかと、多くの人が活動量計を求めています。その需要に応えるように、現在多くのメーカーから活動量計がリリースされています。
多機能性をアピールしている製品もあれば、スーツファッションともマッチするデザインファーストなモデルもあります。そうなのです。日常的に付け続けるガジェットだからこそ、ユーザーごとに異なるライフスタイルとの相性がいい製品選びが重要になるのです。
そこで今回は活動量計の選び方を10のポイントで解説しましょう。みなさんが重視するポイントの項目をチェックして、ベストな活動量計を見つけてくださいね。
【その1】ウォーキングとランニングの自動判別ができるかどうか
日々の移動中の歩数さえわかればOK、というならこの項目は飛ばしてかまいません。歩数計としての性能はどのメーカーの製品も優れているので大丈夫。計測値の増減はあるでしょうが、誤差みたいなものといってかまいません。
ポイントは歩行とは違った動きをしたときにアクティビティの内容を自動判別してくれるかどうか。具体的にはウォーキングとランニングを判別してくれるかどうか。運動強度が大きくことなるアクティビティ故に、活動量をしっかりとチェックしたい方にとっては重要な項目となります。
■ベストバイ「LETSCOM スマートブレスレット」
Amazonを中心として大人気のモデル。なんといっても安いのですよ。通常価格は4000円ほど、タイミング次第では2600円台で購入できます。日時表示、歩数&距離の計測、消費カロリーもわかります。
■次点「FitBit One」
活動量計の市場を開拓した第一人者がFitBit。そのスタンダードモデルです。階段など、上下移動も計測してくれます。もちろん現在時刻の表示機能もありますよ。
【その2】ウォーキング・ランニングの経路を確認できるかどうか
散策が好き、ランニングが好きというなら、GPS機能にも注目したいところ。スマートフォンのGPSを使う経路・マップアプリと連携する活動量計もありますが、スマートフォン側のバッテリーを急速に消耗させるのでオススメはできず。
「この川沿いを歩くと、○○kmになるのか」といった気づきもありますし、何気に見かけたVOW的スポットの場所もつかめるというオマケも。地元の道をくまなく歩くというキッカケにもなりますよ。
■ベストバイ「GARMIN vivoactive J HR」
ランニング、サイクリング、スイミング、ゴルフ、スキーなどのアクティビティを判別して記録してくれるほか、GPS機能を使ったサイクルコンピューターとしても使えます。3万円台と高価ですが、隙は一切ありません。
■次点「エプソン Wristable GPS SF-110B」
毎秒計測のGPS機能が走行距離、ペース、ラップを計測。さらに2つの脈拍センサーを搭載し、心拍数も計ります。フルマラソンランナーも心拍トレーニングに効果ありと認める性能を持ちます。
【その3】腕以外に装着できるかどうか
日々のランニング時の運動量がわかるように、と開発された活動量計の基本はリストバンド型です。しかし腕時計が苦手だったり、ファッションとマッチしないから見えないところにつけておきたいというのであれば、装着場所を選べるモデルがいいでしょう。
なお装着場所に応じた設定が必要になります。腕と腰、足下では計測すべき振動の質が違うということですね。
■ベストバイ「MISFIT SHINE 2」
“美しさ”を重視する、従来の活動量計にはなかったアプローチで人気のモデルです。首元、腰、足(シューズ)、スーツのポケットなどに装着できるクリップを同梱、さらにペンダントとして使えるファッショナブルなネックレスをオプションで用意しています。
■次点「Jawbone UP move」
データの管理はスマートフォンで。その割り切りで、ディスプレイ部を排除。全5色のカラフルなボディでスポーティな印象をもたらしています。クリップのみ付属するバージョンなら2500円台で購入できることも!
【その4】スイミング時の運動量も計れるかどうか
スポーツ用途を重視している活動量計の大半は高い防水性能を持ちます。水深50mまでOKというプロダクトもあります。日常的にプールで泳いでいるという方なら、スイミング時の運動量も計れる活動量計がいいでしょうね。
あらかじめプールの長さを入力するなどの設定が必要な機種もあります。運動量を正しく計測するためには欠かせないので、忘れないようにしましょう。
■ベストバイ「Fibit Flex 2」
10分以上のスイミングを認識して記録する機能を持ちます。公式には25mプールを6〜12往復は休まず泳げる人を対象としている様子。60秒以上休むと計測データが不正確となるので注意しましょう。
■次点「MISFIT SPEEDO SHINE」
水着メーカーとして名高い「Speedo」と「MISFIT」がコラボして生まれたモデル。コースの長さを25mか50mのいずれかからセットすれば、ラップ数、泳いだ距離、消費カロリーを計測してくれます。アンダー1万円というのもお買い得。
【その5】計測データが見やすいかどうか
どのモデルの管理アプリも操作性に問題はなし。ユーザーインターフェースに差異はありますが、目標値の何パーセントまで運動したかの確認や、過去にさかのぼってのデータ閲覧はカンタンです。
ウォーキング中やランニング中にデータを確認するには、活動量計本体のディスプレイに頼ることになります。では、どのモデルのディスプレイが見やすいのでしょうか。
■ベストバイ「GARMIN ForAthlete 230J」
円形ディスプレイ全体に運動量を見やすく表示してくれます。走っている間でも確認しやすいのがポイントですね。もちろんガーミン製だけあってGPSも搭載しています。
■次点「オムロン HJA-405T カロリスキャン」
ウェアラブルではありませんが、だからこそディスプレイのサイズを大きくできたモデルです。同社製の体重計とも連携可能で、階段の上り降りや早歩き時の歩数もカウントしてくれます。
ここまでは本体の機能・性能に寄る部分に注目して、オススメのモデルを選んでみました。基本は“どんな活動を計測したいか”。スイミングなど、特定のアクティビティの活動量のログを取りたいのであれば、初期状態から計れるアクティビティの種類をチェックしましょう。
次回は“オールマイティに使いたい。その上で便利な機能を持つモデルが欲しい”という視点で、5つの選択基準ポイントをご紹介しましょう。