努力するほど不幸になる!?
人生の選択肢というものは「良い方」を選ぶイメージがあるかもしれないが、そのほとんどが「一番マシなものを選ぶ」作業だ。
それを「いやもっと良い選択肢や、働かずして金を得る方法があるはずだ」と思うから、マシなものすら掴めなくなる。(『やらない理由』から引用)
「やらないで後悔するより、やって後悔した方が良い」というフレーズがあります。しかし、やった結果が「死」という結末ならば、やらないで後悔したほうがマシです。
「やってする後悔」のなかには、取り返しのつかないものがあります。投資とギャンブルの見分けもつかない貧乏人が、一念発起して引き当てるのは「取り返しのつかない後悔(おもにFX)」です。つまり、凡人にとっては現状こそがピーク、「やらない」を選ぶことが最善(ベスト)なのです。
ピンチはピンチ。試練はノーサンキュー
「頑張りたくない」と思ったのは怠惰ではない。目の前のピンチだかチャンスだか得体の知れないものに対し「慎重」になっているのだ。
「とりあえず頑張ろう」などと思うのは「良くわかんないけどまず口に入れる」となんら変わりない。そんな奴は、ペロッこれは…青酸カリ!〜fin〜である。(『やらない理由』から引用)
ピンチはチャンス。試練(リスク)を乗り越えれば、大きな見返り(リターン)がある。前向きなフレーズです。ただし、ピンチを乗り越える能力がないくせに飛び込んでしまうと、大ケガをします。
失敗したからといって、必ずしも成長できるとはかぎりません。戦闘民族サイヤ人ならば、死の淵から蘇ることによってパワーアップできます。しかし地球人は、ケガを治しても戦闘力の上昇(成長)は見込めないのです。苦しいリハビリが待っているだけです。
反省しない、ガマンしない、頑張らない、挑戦しない。
「やらない理由」を正しく自覚すれば、世間に負い目を感じないで堂々と生きることができます。お試しください。
【著書紹介】
やらない理由
著者:カレー沢薫
発行:マガジンハウス
虫のいい話のどこが悪い!? 自虐の神がお届けする新刊はいまだかつてないくらい超ポジティブ! cakesの人気連載「やらない理由」が待望の書籍化! 自分のワガママを許すと、気がラク~~~になるんです。