フラッグシップモデルは上下に幅広い風でやさしく暖める
一方、フラッグシップの「うるさらX」Rシリーズも11月1日に発売します。2.2kW~9.0kWまでの10機種をラインアップし、店頭想定価格は2.2kW(主に6畳用)が24万円前後、4.0kW(主に14畳用)が31万円前後(税別)となります。
Mシリーズとの大きな違いは「AI快適自動運転」の搭載です。人・床・壁センサーを搭載し、壁・床の温度を検知・推測し、過去の運転内容(ユーザーの好み)を参考にしながら自動的に温度・湿度をコントロールします。
新機能としては、暖房運転開始時の風の吹き出し方法を変更して快適性をアップしたこと。従来は暖房風をエアコンから垂直に降ろすことで足元暖房を強化していましたが、新製品は上下2つのフラップに気流を沿わせるダブルコアンダ気流で上下に幅広い風を作り、足元から上半身までムラなくやさしく暖める暖房を実現しました。これにより、部屋を暖めるスピードは維持しながら、体感風速は70%も低減したとのことです。
Mシリーズと同様に「水内部クリーン」も搭載します。こちらは「うるるとさらら」の無給水加湿技術を応用し、屋外の大気から水分を集めて冬の時期にも熱交換器を水で洗浄するものです。さらに、新機能として「水de脱臭」機能も搭載しました。こちらは室内に放出した加湿水分がカーテンや壁紙に付着することでニオイ成分を押し出し、それをエアコンが回収してプラズマ放電のストリーマで脱臭するというもの。このほか、Mシリーズにも搭載する快眠機能も搭載します。
空気清浄機とオフィス用エアコンにも「うるるとさらら」を投入
ダイキンでは今回、エアコンと連動する4in1型「うるるとさらら空気清浄機 MCZ70W」と、ビル用の天井カセット型エアコンで初めて無給水加湿技術を搭載した「うるるとさららZEAS(ジアス)」も発表しました。
このように、「うるるとさらら」を拡充するのには大きな狙いがあります。それは、国内家庭用エアコン市場でトップシェアを獲得すること。現在、ダイキンは国内2位の位置におり、トップのパナソニックに肉薄している状況とのことです。ダイキンはもともと高級ゾーンのシェアは高いのですが、「うるるとさらら」をミドルゾーンにも拡充してシェアを獲得し、トータルでトップを狙う算段です。空気清浄機と業務用エアコンに「うるるとさらら」の名前を冠したのも、知名度を上げるためのもの。ダイキンの野望は決して無謀なものではなく、早ければ2020年にもその結果が見えそうな予感がします。
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