スイスの腕時計ブランド、ブライトリングには「それぞれの分野のトップで戦う3人がチームを組み、共通のミッションに挑戦する」という「スクワッド・コンセプト」があります。それの日本独自チームである「ジャパン・レーサーズ・スクワッド」にはレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップに参戦した室屋義秀選手、NTT INDYCAR SERIES(インディカー・シリーズ)に参戦する佐藤琢磨選手、そしてMotoGPで活躍する中上貴晶選手が参加しています。
12月8日、この3人が「JAPAN RACERS SQUAD MEETING」と題し、抽選で選ばれた観客を前にトークショーを展開しました。最速の男たちが集まったトークの場に、自称睡眠が最速の編集部員・野田が行ってきました。
みんなへの感謝の気持ちを忘れてはいけない!
イベントは、3人が今シーズンを振り返りつつ、戦いの舞台裏や世界へ挑む心境などを語る「レーサーズ・セッション」からスタート。3人がステージに登壇すると大きな歓声が上がりました。この3人が一同に揃うなんてことはそうそうないですから、ファンの皆さんもテンションMAX! それぞれが自己紹介をした後、今シーズンを振り返りました。
3選手の軽快なトークで会場は大盛り上がり。それで、やはり気になるのは3選手がブライトリングのどのモデルを装着しているかということ。トークショーの中で、それぞれお気に入りのブライトリングの腕時計も披露してくれました。
まず室屋選手は「AVENGER(アベンジャー)」のクロノグラフで「現代版の高級時計ですごく堅牢で見やすい。腕にしたままエンジンルームをさわってもキズが付きにくいです。視認性も良く、コクピットにすごく合う」と話しました。
佐藤選手が選んだのは「NAVITIMER(ナビタイマー)」で、「機械式時計のよさですよね。自分でゼンマイ巻いて、動き出したときは本当に楽しいですね。2か国同時表示のGMTモデルだから役立っています」と笑顔を見せました。
中上選手が腕にしたのは「PREMIER(プレミエ)」でした。3選手のなかで一番渋いモデルを装着。「完璧です。秒針のオレンジの部分がオシャレで、大好きです。カジュアルにもフォーマルにも合うと思います」と話していました。
また、当日はブライトリングの時計たちを実際に手に取って見られるスペース。そして「ファンゾーン」が設けられ、室屋選手や佐藤選手、中上選手の実際のレーシングマシーン、ユニフォーム、優勝トロフィーなどが展示されていました。ファンの皆さんは行列をつくり、記念撮影などしていました。
筆者がトークショーの中で一番心強く打たれたのは、「感謝」という言葉でした。3人の中で最年少となる中上選手は、チームをどう惹きつければよいのかと2人に質問。これについて佐藤選手は「感謝しかない」と答え、「レースから帰ってきたら、ありがとうね、いいマシンだったよと。絶対にチーム批判はしないこと」と話し、「技術的な要望を出したりもするけど、いまあるモノのなかで頑張り、感謝していれば、みんな貴晶のために俺もなんとかしてやろうという気持ちになります。みんながひとつになると思いますよ」とアドバイスを送りました。
エアレースやインディカー、MotoGPにしろ、コースに出れば、選手たちは1人で戦います。周りはすべて敵。その孤独な戦いの中で結果を残していくわけですが、その背景には何十、何百というメカニックスタッフなどのサポートがあります。そこに佐藤選手の言う「感謝の気持ちを忘れてはいけない」という言葉の重み。まわりの人間に感謝、自分に奢ってはいけないなとあらためて痛感しました。2020年も3選手の活躍にも期待しています。
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