
夜間、数時間単位で発生する子どもの夜泣き。抱っこや授乳でやっと寝かしつけたと思ったら、今度は自分が冴えてしまって眠れない--。そんな毎日が続く中、短い時間でも質の高い睡眠を取りたくて、話題の「コアラピロー(2nd Gen)」を試してみました。寝つきが悪かったり、日々の体の疲労感を感じていたりしている方はぜひ読んでみてください。
素早く入眠にいざない、疲労を回復させてくれる枕

今年7月、気になっていたブランド「コアラ」のストアが、青山にオープン! コアラといえば、巷では「マットレスが寝心地が良い!」と評判ですが、今回、新しい枕が出ると聞いたので、さっそく使わせてもらいました。

10月24日発売したばかりの「コアラピロー(2nd Gen)」というやつです。
コアラピロー(2nd Gen)
- ブランド:コアラスリープジャパン
- 実売価格:1万6000円(税込)
- サイズ:約 H11×W60×D39 cm
- 重量:1.56 kg
名前に“2nd”とあるとおり、既存の「コアラピロー」の第二世代のようですね。公式(サイト)によると、「これまで以上に素早くスムーズな入眠をサポート」「寝心地のカスタマイズが可能」とあります。これはどういうことかというと……
コアラピロー(2nd Gen)の具体的な特徴
- ピロー内側にあるPolarBands® が枕表面の余分な熱をすばやく外へ放出し、前モデルよりも表面温度が約3.4℃涼しくなっている
- 枕両側に設置されたファスナーを開閉して硬さを調整できる
この2点が前モデルから進化した内容といえます。


私としては、どちらの特徴も気になるところ。というのも、テンピュールの枕を買い替えなしでかれこれ20年愛用しておりまして、購入当初より硬くなって寝心地が落ちたかなと思っていたところだったからです。夏場なんかは特に蒸れやすくなったかなと(テンピュールさんは悪くない…ただ寿命を迎えすぎただけです…)。
そして、個人的に枕に期待していることとして、起床時に首や肩が疲れていない(むしろ疲れが取れていて欲しい)こと、すぐに眠れて、快眠できること、自分好みのフィット感(頭が沈まない!固めが好き)であること、というのがあります。あと、やっぱり長持ちさせたいので、メンテナンスが楽であるとうれしいです。
ということでチェックポイントは、
- 本当に、素早く入眠し、快眠できるのかどうか
- 起きたときに体の疲れは取れているのかどうか
- 枕のフィット感(大きさと高さ、硬さ)はどうか
- メンテナンスのしやすさはどうか
……以上、大きくわけると4項目です。体験する状況としては、子どもの寝かしつけおよび夜泣き対応時とします。それでは、さっそくレビューしていきます。
心地よい「ヒンヤリ感」!頭寒足熱ですんなり寝落ち

結論から申し上げますと、本当に、素早く入眠し、快眠できました。
まずは、接触冷感素材のCOOLTHREADについてですが、“ピローの熱をすばやく逃がし、スムーズな入眠をサポート” なんていうほどの冷感はあるものなのかと半信半疑だったのですが、枕に頭をのせた瞬間、ビックリ!
本当にヒンヤリしています。レビュー記事を書いているのが10月末ですから、夜になると気温は14度ほどと寒いくらい。それでも冷たく感じず、心地よいから不思議です。
夜中に子どもの「ふえーん」という声で目が覚め、抱っこしたり授乳をしたりした後、いかに頭がほてっていたかがわかりました。
寝かしつけが終わったら仕事に戻るつもりでしたが、子どもの横で、ものの5分ですんなり寝落ち。頭寒足熱は快眠の条件とはよくいったもので、こんなにも効果があるとは!
3〜4時間ごとにやってくる夜泣きに対応するとなると、睡眠時間を確保するためには、どれだけ早く眠りの世界に戻れるのかが重要になってくるので、即寝できるのは有難すぎます。
ヒンヤリ感の持続性についてですが、寝てから数時間後に頭の接触面に手を当ててみると、最初のヒンヤリ感こそないものの、ほのかに冷たい感じ。最初のヒンヤリ感を味わいたいのであれば、頭の置く位置を変えれば問題はありません。
そして、ピロー内側に仕込まれた、“枕表面の余分な熱をすばやく外へ放出してくれる”というPolarBandsの体感はどうだったかといいますと、 接触冷感素材COOLTHREADの効果と混同しそうだったので、カバーを取り外して寝てみました。

…体感としては、わかりにくかったかな? というのが正直なところです。といっても、熱がこもっているかどうかを体感するのはなかなか難しいですよね。
参考になるかどうかわかりませんが、夜間、数時間ごとの夜泣きで起床した際には、枕に手を当てても熱はこもっていない感じでした。頭のあたりがなんだか熱くて不快、なんてことはないです。
やはり、カバーとセットで使うことでスムーズな入眠と快眠が得られるようになっているんですね。
絶妙な「反発」で首肩のコリも無理なくほぐれて寝起きもグッド

起きたときに体の疲れは取れているのかどうか
3~4時間ごとの夜泣きで起きたときでも、寝起きが良いです。抱っこや授乳時に使った首肩の筋肉の疲労が回復していると思うほどに。
実際に寝て感じたのが、枕に絶妙な反発があるということ。指を枕にぐっと押し当てたときに、指の跡が残りません。それでいて、柔らかすぎず、マシュマロのようなむぎゅっと押し返すような弾力があるんです。低反発枕と綿枕の中間を想像していただけると近いかもしれません。
ともかく、この弾力が頭の重さをしっかり受け止めてくれるようで、起きたときの首のハリや肩こりが軽減されているように感じました。
私のようにやや硬めの枕が好きな人、もしくは、やや柔らかめの枕が好きな人はきっと、寝心地がいいと思うはずです。
枕のフィット感(大きさと高さ、硬さ)はどうか

枕のフィット感ですが、ここも低反発枕と綿枕のいいとこどりをした感じです。低反発枕は頭の形状に沿ってくれるまでに少し時間がかかりますが、「コアラピロー(2nd Gen)」は乗せた瞬間にスッとなじみます。かといって綿枕のように、頭の置き所が定まらない感じでもありません。これをよしとするか、中途半端とするかは、あとはもう好みによりけりです。私は好みでした。
大きさは、60×39cmと、いわゆる標準タイプ。寝返りを打っても頭が枕から落ちる心配もなく余裕があるサイズ感です。

硬さはというと、枕を正面から見て、上下に設置されたファスナーを閉じればしっかり硬め、開けばふんわりにカスタマイズ可能です。ファスナーで細かく調整できる仕様なのですが、いろいろ試した結果、私は全閉めに落ち着きました。首や肩が支えられている感が強くて好きです。

なお、ファスナーが肩、首に当たって寝ている際に気になるのかと思いましたが、個人的には特に気になりませんでした。カバーに使われている生地は伸縮性があるので、ぎゅっと引っ張ってファスナーがなるべく肌に触れないよう調節すれば問題ありません。
衛生面も安心の「洗えるカバー」!夏冬用のリバーシブル仕様
最後に、メンテナンスのしやすさをチェックしていきます。カバーは取り外してデリケート洗いができます。



詰め物は、中性洗剤を含んだ布でお手入れ可能ですが、湿気を吸収してにおいを抑える効果がある竹炭が練り込まれているので、頻繁にメンテナンスせずとも、枕を衛生的に保ってくれるようです。

コアラのスタッフ様に教えてもらったことですが、「カバーと詰め物のもちをよくするためにも、専用のピローカバーをかけるのがおすすめ」だそう。洗う事で、どうしてもダメージがかさんでしまうため、こまめに洗うのは専用のピローカバーの方が良い、というわけです。

「専用のピローカバーには、吸湿性の高い『テンセル リヨセル繊維』という素材が使われており、汗や湿気を吸ってくれるので、接触冷感効果をより感じやすくしてくれる」というから、うれしいですね。
ピローカバーを一枚はさむことで、せっかくの接触冷感の効果が感じられないのでは? とちょっと気になっていたのですが、いらぬ心配に終わりました。

専用のカバーがよい、という流れにしておいてあれですが、冬面カバーのデザインがかわいいので、個人的には専用カバーをかけたくないなぁ、なんて思ったり。
余談ですが、コアラピロー(2nd Gen)の大きさは標準サイズなので、市販の枕カバーがだいたいかけられます。
瞬間入眠&疲労回復が実感できる良品
ここまでレビューをしてきて、非の打ち所がない、といった印象です。
とくに、即座に入眠ができる実感があるのが素晴らしい。私の場合は5分ほどで寝落ちしてしまったので、瞬間入眠といっても大袈裟じゃないはず。短い時間でも寝た感、疲労回復感があるのは、すごいことです。眠れずとも、ちょっと横になるだけでも、体の回復が全然違いました。これはプレゼントされたらうれしいやつです。
ファスナーを微調整しても体感がわかりにくい

あえてイマイチな部分を挙げるとしたらどこかと言われれば、ファスナーでしょうか。
ファスナーで細かく調整して自分好みの硬さを見つけられるとあるものの、細かく開け閉めしても体感が伴いませんでした。全部開けるか全部閉めるかしないと違いが分からない……。きっと私の感覚が鈍感なのでしょう。忘れてください。
頭寒足熱をうながしてくれるコアラピロー(2nd Gen)なら、短い睡眠時間でも、サッと入眠、朝まで快眠できることでしょう。