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2016/2/9 16:30

クルマに関する都市伝説が覆されたボルボの安全セミナー

1月29日、ボルボ・カー・ジャパンは虎ノ門ショールームにてメディアを対象とした「チャイルドセーフティのセミナー」を開催。ボルボ・セーフティセンターを代表するエンジニア、ロッタ・ヤコブセン博士を講師に迎え、クルマと子どもの安全性について解説。会場には数多くのメディアが参加し、安全性に対するこだわりの高さが窺い知れました。

 

 

今後、チャイルドシートは後ろ向きが一般的になる

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セミナーのテーマは「チャイルドシートの取り付け向き」、「妊婦のシートベルト装着の必要性」、「シートベルトの正しい装着方法」、「ボルボの事故調査と安全向上への応用」。ボルボ社が蓄積する膨大なデータをもとに解説が行われました。

一般的にチャイルドシートは進行方向に向けることが多いのですが、ボルボでは後ろ向きを推奨。衝突時に首にかかる力を計測した結果、後ろ向きに対して前向きに装着した場合では7倍もの衝撃が掛かり、生存率に大きな差が出ることが検証されています。今後「チャイルドシートは後ろ向き」がワールドスタンダードになることは間違いないでしょう。

 

 

 

妊婦もシートベルトをしたほうが安全!

また、ボルボでは妊婦型のダミー人形を製作し、衝突時にベルトがどう影響するかを解析。その結果、肩と腰骨の低い位置にしっかりとベルトを装着することで高い安全性が確保できることが証明されました。これまで「妊婦はシートベルトをしないほうが安全」という仮説もありましたが、それを覆す結果に。子どもを守ることは母親を守ること――それがボルボの出した答えなのです。

 

 

 

妥協を許さない安全への取り組みとは?

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ボルボでは1970年代以降に発生した重大な事故データを収集・解析。検証したデータベース化することで新型モデルの開発に反映させています。そして、2020年までには「新しいボルボ車での交通事故死亡者・重傷者を0にする」を目標に掲げ、世界トップクラスの安全性を更に追求して行くことを公言。また、ハード面だけでなく、今回のセミナーのように安全に対する知識を啓蒙して行くことにも力を入れ、より安全で快適な環境整備を目指しているとロッタ・ヤコブセン博士は語ってくれました。

 

 

創業88年の歴を誇り、50万台のクルマを世に送り出したボルボですが、決して大きな自動車メーカーではありません。しかし、真摯な姿勢で安全性と対峙するボルボが築き上げた”安全神話”は、コングロマリットの追随を許すことはないのです。