スズキの「スイフトスポーツ」といえば、国産車では希少となったMT(マニュアル・トランスミッション)車を設定するコンパクトハッチバック。すでに登場から5年が経過しようとしている同車だが、今改めて乗ってみて感じた魅力を綴る。
【今回紹介するクルマ】
スズキ/スイフトスポーツ
※試乗グレード:6MT(全方位モニター用カメラパッケージ装着車)
価格:187万4400円~214万1700円(税込)
とりあえずこいつを選んどきゃ間違いない!
さまざまな国産コンパクトスポーツが存在するなか、評論家筋でいつの時代も評価が高いのがスイフトスポーツだ。ライバルはトヨタ「ヤリス(ヴィッツ)」や日産「ノート」、ホンダ「フィット」、マツダ「デミオ」などのスポーツグレードになるが、クルマ選びに悩んだ際、スイフトスポーツには「とりあえずこいつを選んどきゃ間違いない!」という安心感がある。
それは、グローバルで販売されて高い評価を得ていること、4モデルが約20年に渡って販売されてきた歴史と伝統があること、モータースポーツに参戦していたことなどからも容易にわかるが、やはり一番の理由は、「運転が楽しい」ことに尽きる。世界中のさまざまなクルマに試乗してきた評論家陣から話を聞けば、最も欧州車に近い走りを味わえるのがスイフトスポーツなのである。
デザインはどうか。基本的にはスイフトをベースに、おしゃれにというよりは迫力ある雰囲気に仕立てられている。フロントまわりでは、大口径のグリルやバンパーまわりのラインが強調されていて躍動感を感じさせる。サイドからリアにかけてはブラックのアンダースポイラーが精悍さを表現し、リアディフューザーとデュアルエキゾーストパイプは、リアまわりの存在感を高めている。
今回の試乗車のボディカラーは「チャンピオンイエロー4」だったが、イエローは歴代モデルでも中心となってきた同車のイメージカラーだ。「夏は虫が寄ってきて困る」というオーナーの話も聞いたことはあるが(笑)、やはりポルシェやフェラーリにしても、RX-7にしても、イエローはスポーティなクルマによく似合う。街を走るイエローのスイフトスポーツを見たら、クルマに興味のある人ならきっと見入ってしまうはずだ。