ヘッドフォンを付けなくても、ソファに座って映画やコンサートを鑑賞しているように音楽を楽しめる。そんな日本航空(JAL)の国際線を海外の人が使ったら、どんな反応をするのか? 海外メディアに掲載されたレポートをのぞいてみましょう。

2023年10月、JALが約20年ぶりの国際線新フラッグシップとして導入したのが、エアバスA350-1000。内装部分で目玉となるのが、このときに「JAL史上最上のやすらぎとくつろぎの時間を過ごせる」とアピールされた、1便に6席しかないファーストクラスです。
扉を閉めてプライバシーをしっかり確保できる設計で、座席に設けられたのは、世界初とうたわれる「ヘッドフォン不要の座席」。ヘッドレストの左右が内側を向くように角度が付いていて、そこにスピーカーが内蔵され、映画を見ればまるで映画館にいるようなサウンドを楽しめるのだそうです。
そんなヘッドレスト内蔵スピーカーを搭載したファーストクラスを体験しようと、英国を拠点とするトラベルライターのジェイコブ・ルイスさんが、ロンドン発—東京行きのフライトに搭乗しました。
まず、ジェイコブさんが「奇妙に思えた」というのは、JALがこのヘッドフォン不要の座席を発表したこと。「日本の公共交通機関は静かなことで有名で、TikTokの曲やFaceTimeのチャットの音が聴こえる英国の電車やバスとはまったく違う。日本では機内で電話に出ることさえタブーです」と紹介するように、日本の電車やバスは「静寂」と見られるよう。そんな日本の航空会社が、この座席を導入したのが不思議に感じたと言います。
だから、「ヘッドフォン不要といっても、本当に周囲の人に音が漏れてイライラさせないのか?」と不安がよぎったそう。緊張しながら、座席の正面にある24インチの画面に『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を映してみると、ヘッドレストスピーカーからは爆発音などがしっかり大音量で鳴り響いても、通路には音ひとつ聞こえなかったそう。Jポップに変えて同じように大音量にしても、通路に音が漏れていることはなかったと述べています。
ちなみに、スピーカー内蔵ヘッドレストのほかに、ジェイコブさんを関心させたのが機内食。芸術作品のような箱に入ったという「彩り御膳」は、繊細な季節の品々が美しく詰められていて、高級な日本酒も楽しめて、「JALの本領を発揮していた」とレポートしています。もちろん、半透明のパネルが付いてプライベート感のある空間や、「近未来的」と表現した座席空間も、満足いくフライト体験だったようです。
結局、使い慣れているためか、自分のAirPodsをペアリングさせて使っていたというジェイコブさんですが、この旅のレポートをこんなふうにまとめています。
「JALがド派手なイノベーションを生み出したことはすごく面白い。高度3万5000フィートでアクション映画を大音量で鑑賞できる、近未来的でくつろげる空間を見事に創った。ただし念のため、Jポップのカラオケはやめておいたほうがいいかもしれません」
【主な参考記事】
The Sun. LISTEN UP I tried the world’s first plane seats that play audio out loud – so is it as hellish as it sounds?. March 2 2025
JapanAirlines. 国際線新フラッグシップ エアバスA350-1000導入と新サービス開始. October 2 2023
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