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2025/3/25 17:00

「メールの署名」は早死にする人を増やす!? 科学者が警鐘

メールの最後に付ける署名。ビジネスシーンでは当たり前に使われているものですが、そんな署名が地球に害をもたらすため、使わないほうがいいと警告する科学者がいるようです。

↑メールの署名をなくせだって!?

 

メールの署名に着目したのは、カナダのウェスタン大学でITを専門とするジョシュア・ピアース氏。カナダではおよそ15%の人がメールの署名に、周囲から自分に対して使ってほしい性別の代名詞(よく使われるのは、「She/her(彼女)」「he/him(彼)」「they/them(彼ら)」)を付けているそうです。そしてピアース氏は、この性別に関する代名詞をつけることで、地球にどのような影響を与えるかを調べたのです。

 

この分野では、メールに使われる文字数が増えれば、使われるエネルギー量が増加し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量も増えると考え方があるそう。温室効果ガスの排出量が増えると気候変動が悪化し、その結果、早死にする人が増えると言われています。そこでは、「大気に排出される二酸化炭素が1000トン増えると、早死にする人が年間で1人増える」という1000トンルールが通説みたいです。

 

このルールに基づいて計算すると、仮にカナダ人の全員がメールの署名に性別の代名詞を付けた場合、年間で早死にする人を1人増やすことになるそうです。また、カナダではそれぞれの土地やそこを守ってきた先住民に敬意を表し、出身地について表明する「land acknowledgement」をメールの署名に付けることもあるそう。この「land acknowledgement」をカナダ人全員がメールに追加すると、その影響はさらに増加し、年間約30人が犠牲になる可能性があると試算されたのです。

 

メールの署名は自動で文末に挿入されるように設定している場合が多いでしょう。ときにはメールの本文より署名のほうが長くなることも。そうなると、知らず知らずのうちに無駄なエネルギーを使い、それが人々へ影響をもたらす可能性があるというのです。

 

別の調査では、英国全土で送信されるメールによる温室効果ガスの排出量は年2万3000トンにもなり、全員が1日1通メールを控えるだけで、年1万6000トンも排出量を削減できると言われています。これは3334台のディーゼル車を減らすことと同等であり、メールの数を減らすだけでも、地球環境への影響を低減できることが示唆されています。

 

ピアース氏が勧めるのは、メールの署名を完全になくすか、もしくはハイパーリンクにして会社や個人のウェブサイトにリンクさせる方法。ピアース氏の主張に賛同する方はメールの署名を簡素にしてみては?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Now woke scientists say our EMAIL SIGNATURES are harming the planet – and even claim they could ‘cost people their lives’. March 18 2025

 

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