様々な使い方が楽しめるアクションカメラは、市場の成長が著しい要注目カテゴリです。ドローンやVRなどの普及ともマッチして需要が高まっており、CES 2016(1月に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市)ではニコンから4K&360°カメラが発表されたことでも話題を集めました。今後ますます製品のクオリティが成熟していきそうです。AVライター・会田 肇さんのインプレッションと一緒に最新機種を紹介します。
私が採点しました!
AVライター 会田 肇さん
ビデオカメラやカーAVに精通。CES 2016は現地へ取材に赴き、アクションカメラの最新トレンドをチェックしました。
個性的な360度カメラは目的を明確にして購入すべき
従来のビデオカメラに当てはまらない“自由さ”が受けて、アクションカメラが人気を集めています。
「今年のCESでニコンが参入を発表し、360°カメラの市場は今後さらに拡大するでしょう。しかし、極端に広い画角の映像は、“日常を記録する”ためのカメラとは別モノ。特に、コダックのPIXPROのように個性的な映像が撮影できるモデルは、明確な使用目的がなければ価値が半減してしまいます。逆に、VRビューでの使用などをはっきりと想定して撮影すれば、映像を通して新たな発見ができるという楽しみがあるでしょう」(会田さん)
一方で、これまでアクションカメラ市場をけん引してきた各メーカーからも新作が登場。360°撮影には非対応ですが性能は鉄板です。
「不振が伝えられたGoProですが、欧米での支持はいまだ根強いです。HERO+はシンプルながら、画質とネットワーク性能は出色。ソニー アクションカムの新作は、操作性の高さが際立っています」(会田さん)
ニコン初のアクションカメラは4K&360°撮影対応のタフモデル
ニコン
KeyMission 360
価格未定
【動画解像度:4K】
【360°撮影:対応】
【防水性能:30m防水】
【質量:未公表】
ニコン初のアクションカメラ。360°全方位を、臨場感あふれる4K画質で録画できます。水深30mの防水性能のほか、耐衝撃、耐寒、防塵性能を備え、アウトドアスポーツをはじめ様々な環境で使用可能です。
↑YouTubeでサンプル動画が公開中です。PCで閲覧する際は、マウスで画面をドラッグして視点を変えられます
【プロの5項目採点】
タフ性能&省電力で使い勝手の良さも期待
画質:-
手ブレ補正:-
独自機能:-
操作性:-
タフ性能:-
実機は未テストのため採点なし
「ニコンの4K&360°カメラというだけで期待値は高いです。単体で水深30mなどのタフ性能を誇るほか、省電力のBluetooth Low Energyにも対応するなど、使い勝手も良さそうです」(会田さん)
置くだけで全方位撮影が可能となる世界初の4K&360°アクションカメラ
コダック
PIXPRO SP360 4K
実売価格6万3590円
【動画解像度:4K/30fps】
【360°撮影:対応】
【防水性能;IPX5相当防滴】
【質量:約102g(本体のみ】
水平方向に360°、垂直方向に235°の全方位撮影ができる4K対応モデル。PC上では約800万画素の映像が楽しめます。本体は高さ2mの耐衝撃、防滴、防塵、耐低温仕様で、別売で防水ハウジングも用意されています。
【SPEC】
イメージセンサー:1/2.3型BSI CMOS
有効画素数:約1240万画素
モニター:1型
レンズF値:F2.8
最短撮影距離:50cm
ISO感度:100~800
サイズ:約W48×H50×D52.5㎜(レンズカバー除く)
↑ROUND modeの360°Panoramaモードで撮影した作例。前後左右をシームレスでつなげた動画が撮影できます
【プロの5項目採点】
独自の映像が4K画質で表現される
画質:14
手ブレ補正:12
独自機能:18
操作性:14
タフ性能:12
合計70点
「全天球撮影には2台組み合わせる必要があるものの、4K高画質で独自の世界観が表現できるのは魅力です。単体ではIPX5相当の防滴設計ですが、水中で利用するには専用のハウジングが必要なので注意しましょう」(会田さん)
【URL】
KeyMission 360(海外サイト) http://www.nikonusa.com/en/nikon-products/action-cameras/index.page
コダック http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/index.shtml
PIXPRO SP360 4K http://www.maspro.co.jp/products/pixpro/sp360-4k/