ソラチエースって、そんな身近なホップだったのか!
日本でもこれまで、基本的には「ブルックリンラガー」のみが販売されていました。でもブルックリンブルワリーの商品には、ほかにも30種以上の多彩なビアスタイルがあります。
そのなか、2018年10月に北海道から先行発売される形で登場したのが「ブルックリン ソラチエース」。「ソラチ」という名の由来は、北海道空知(そらち)郡が起源のホップを使っているから。そう、ソラチエースは日本で生まれ、海外で人気に火がついたホップなのです。
「ただ、誕生した1984年当時の日本は、いま以上にピルスナー(黄金色ですっきり爽快な、日本で伝統的に愛されるビール)のビールが飲まれていた時代です。風味の個性的なソラチエースは実用が難しかったのか、商品化されず眠っていました。その後、アメリカに渡って保存されていたところ、ギャレットが出合うことに。それが2008年。彼は最初、日本のホップだとは知らなかったようですね。魅力的なフレーバーに感動して、2009年に限定発売したところ大反響となり、通年商品となったのです」(ユンさん)
「ギャレットはソラチエースの香りから、シーフードとの相性を着想。そこでフルーティかつ爽快、なおかつスパイシーなフレーバーもあるセゾンスタイルでこのビールをつくり上げました。トロピカルなニュアンスもあるので、魚はもちろんカレーやタイ料理にも合いますよ!」(ユンさん)
ギャレットさん以外にもソラチエースに魅せられたブリュワーは多く、このホップを使ったビールはいくつか発売され、数々の名作が生まれました。ただ、グローバルな規模で展開し、ソラチエースの名声を高めたのは「ブルックリン ソラチエース」なのです。
「『ブルックリン ソラチエース』は、アメリカ以外では特にスウェーデンでの人気が高いです。同国はサーモンをはじめとした魚介類が豊富な国ですが、日本でサーモンといえば北海道。ソラチエースの故郷だから、相性がいいのかもしれませんね」(ユンさん)
ユンさんは今後、その他のブルックリンブルワリー商品もどんどん日本上陸させたいと想いを語ります。クラフトビール人気が高まるなか、それは遠い未来ではないかもしれませんが、日本人ならまずは「ブルックリン ソラチエース」をお試しあれ!