俳優の田村正和さんを偲ぶ声が多いなか、筆者の印象に残っているのは2008年に誕生した「サッポロ 麦とホップ」の「私には、ビールです。」というCM。いまでこそ、「まるでビール」とか「ビール好きも納得」といった新ジャンルは多いものの、「サッポロ 麦とホップ」はその先駆けであり、だからこそいまも人気なのだと強く思います。
デビューから10年以上が経つ中で進化し続け、現在のコンセプトも「ビール好きのための新ジャンル」「ビール好きに、どストライク!」と一貫。それは味わいに対するリアルさはもちろん、個人的には深い意味があると思っています。本記事では、味わいとブランドの魅力という2つの面で、「サッポロ 麦とホップ」を紹介していきます。
新採用の製法でうまさにいっそう磨きがかかった
「サッポロ 麦とホップ」の特徴として挙げられるのは、やはりビールらしい味わいです。これまでも素材や製法などをブラッシュアップし続け、味に磨きをかけてきましたが、最新版はかなり大胆に進化。その主となる要素が、新採用された「うまみ麦汁製法」です。
この新製法は、麦汁のアミノ酸をアップする仕込み条件を適用し、通常のビールよりも長時間かけてろ過することで、いっそうビールに近い飲みごたえを実現するというもの。まずは大定番の「サッポロ 麦とホップ」から飲んでみます。
ウリとされる麦汁のうまみもさることながら、アルコール度数が5%で苦みやシャープな爽快感もあり、全体のバランスがしっかりしています。そのため、飲みごたえがありながらもゴクゴクいけるスムーズな仕上がりで、料理にも幅広くマッチするでしょう。
冒頭で述べた、「個人的には深い意味」「ブランドの魅力」というのは、平たくいえば多様性。「サッポロ 麦とホップ」には<黒>、<赤>という2種の定番フレーバーがあるほか、現在は限定商品の「サッポロ 麦とホップ 夏の香り」も発売中です。
限定フレーバーは毎年数回、定期的にリリースされていて、筆者が知るビール好きには「麦とホップの限定は毎回楽しみにしている人」が少なくありません。つまり、ビール好きにとっては“選ぶ楽しさ”があるブランドなのです。もちろん筆者も、常に注目しているファンのひとり。そこで改めて、<黒>、<赤>、<夏の香り>、それぞれの特徴を深掘りしていきます。