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2021/7/10 18:15

ソーヴィニョン・ブランで一躍世界から注目!「ニュージーランドワイン」の銘醸地をソムリエが解説

3. ホークス・ベイ
− 北島の東海岸ホークス・ベイは歴史あるブドウ産地 −

1851年に、フランス人宣教師がブドウを植えたホークス・ベイは、ニュージーランド国内では歴史のあるワイン産地です。南半球に位置するニュージーランドは、北島の方が温暖で、東海岸ホークス・ベイはボルドー品種やシラーといった赤ワイン品種を完熟させられる産地。とくにヘイスティングズの北西ギムレット街道周辺のやせた砂利、小石の土壌は、ニュージーランドでもっともカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローに向いている地域とされています。その地域は「ギムレット・グラヴェルズ」と呼ばれ、1990年代以降に栽培農家による奪い合いが起こるほどの人気を集めました。「グラヴェル」とは石ころという意味。つまり“ギムレットの砂利土壌”という畑名になっているのです。現在ではニュージーランドの10~12%ほどの生産量があり、マールボロに次いで第2位の規模のワイン産地になっています。

 

ただ、ボルドー品種の赤ワインはあまりにも世界中にライバルが多く、ニュージーランドの長い生育期間と寒暖差を反映した個性的なワインということでは、個人的にシラーに注目しています。オーストラリアのシラーズとはまた違う、酸の強調されたシラーはニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールに次いで代表的なブドウ品種になる可能性があるように思えるのです。

 

また、ホークス・ベイの二大都市ネイピアとヘイスティングズは、アールデコ様式の建築で統一された都市として知られています。私自身もニュージーランドには訪れたことがないのですが、各地のワインの新鮮な可能性に触れるたびに、また海外旅行ができる状況になったらもっとも訪れたいワイン産地として、思いを巡らせています。

 

Trinity Hill(トリニティ・ヒル)
「Hawkes Bay Syrah2018(ホークスベイ・シラー2018)」
3000円
輸入元=ヴィレッジ・セラーズ

 

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