本格的なアフターコロナのムードともに、キンキンに冷えたドリンクがおいしい季節が到来! それを見越してか、今春はメーカー各社からRTD(フタを開けてすぐにそのまま飲める飲料)の新商品が百花繚乱のにぎわいだ。本記事では、フードアナリストの中山秀明さんがレビューする、注目のサワーとチューハイをご紹介しよう。
※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
私がレビューしました!
フードアナリスト 中山秀明さん
今年10月の酒税改正に伴う、ビールとRTDの新作発表に注目。「夏や秋にも大型の新商品がデビューする可能性は高い」と豪語する。
【最旬缶チューハイMAP】
贅沢なレモン感と リッチな泡立ちを味わえる
キリンビール
麒麟百年 極み檸檬サワー(Alc.5%)
オープン価格
キリンビールが100年以上の歴史で培った醸造技術を採用。ビール酵母で発酵させたレモン果汁をはじめ、皮ごと搾ったレモンエキスなどバランスよく組み合わせ、ギュッと詰まった贅沢なレモン感を実現している。
「きめ細かくボリューミーな泡は、これまでにないインパクト! 香りも鮮烈で、にごりのあるジューシーな味が絶品。甘さが控えめで食事によく合い、キリンの威光を感じます」(フードアナリスト 中山秀明さん、以下同)
飲み進めるほどにおいしくなるレモンのプロと開発した新サワー
サッポロビール
ニッポンの シン・レモンサワー(Alc.5%)
実売価格168円
1957年の「ポッカレモン」発売以来、長年レモンを研究してきたポッカサッポロフード&ビバレッジのレモンマイスターと協同開発。レモン本来よりも爽快な味わいで、飲み進めるたびにおいしさが増す。
「甘酸っぱさはあってもやりすぎず、ジューシーながら幼くない。まろやかなやさしさも感じます。個性はしっかり立っていながらカドはなく、好バランスで飲みやすい一本!」
昭和的な大衆酒場好きにご多幸なほんのり柑橘のプレーンサワー
サントリー
こだわり酒場のタコハイ(Alc.6%)
163円
古典的な大衆酒場で愛されるプレーンサワーの味わいを目指し、ほのかな柑橘の風味を表現。麦の甘香ばしさが豊かな独自の「焙煎麦」を蒸溜した麦焼酎によって、和洋中のどんな料理も引き立てる。
「昭和世代にはお馴染みの『タコハイ』が令和の時代に楽しめます! 鹿児島県にある大隅酒造の技術が生かされた焙煎麦焼酎が使用されており、たくましい焼酎感がお見事」
隠し味にみりんを使用したまろやかな甘酸っぱいテイスト
アサヒビール
まろハイ レモンチューハイ(Alc.5%)
実売予想価格171円
●中国・四国エリア限定で6月6日発売
料理のコクを深めて風味を豊かにする “みりん” を使うという、技アリな発想で生み出された意欲作。隠し味のみりんがレモンの酸味を和らげて、まろやかな甘酸っぱさとコク深い旨さが両立している。
「どこかはちみつレモン的な柔らかいニュアンスが印象的。みりんが醸し出すまろやかさが良い塩梅に効いています。カドのない酸味と、食事を邪魔しない適度な甘みもグッド!」
‒196℃製法をさらに進化させレモンそのもののおいしさを追求
サントリー
-196℃ 瞬間凍結〈無糖レモン〉(Alc.6%)
163円
独自の「–196℃製法」をアップデートし、果実本来のジューシーな爽快感を最大化。従来よりも低度数のウオッカに瞬間凍結で粉砕したレモンを浸漬し、皮や種に詰まった旨みまでじっくり抽出している。
「無糖でキレのあるドライなフレッシュさは、 “生搾り” レモンサワーを思わせる本格派。アルコール度数6%の十分なボディですが飲み口はクリアで、すっきりスイッといけます」
桃を丸おろししたような濃厚で上質な味わいが魅力
宝酒造
寶「丸おろし」 <ピーチ>(Alc.7%)
実売価格200円
桃を丸ごとすり潰し、滑らかなペーストやピューレを使用したフルーツサワー。果実に合わせて、約85種2万樽の熟成酒から厳選した宝焼酎によって、濃厚な果実味ながらもしっかりとお酒感を楽しめる。
「もぎたてのような力強い香りと、濃厚な果実感。それでいて甘ったるくなく、キレもあります。ボディも飲み応えも申し分なく、カクテル感覚で楽しめるのが良いですね」
皮ごと漬け込み香りを増幅させたみずみずしくエネルギッシュな味
アサヒビール
グレフルマニアオリジナル(Alc.5% )
実売価格171円
●九州エリア限定で発売
グレープフルーツの果皮ごと漬け込み減圧蒸留する製法により、みずみずしく果実感豊かな香りを実現。白ワインのような風味が特徴の「オリジナル」(写真)と「スイート」「ソルティ」の3種類を用意する。
「太陽の下で元気に育ったグレープフルーツを想像させる、エネルギッシュな風味が特徴。やさしい甘みのためビター感と酸味がほど良く際立って、暑い日にキュッといきたいです」