デジタル
2022/5/5 12:30

米Amazon、「Androidアプリ内でKindle本が買えなくなったのはGoogleが手数料を取るから」と説明

今年の4月中旬頃から、Amazon公式アプリのAndroid版で電子書籍などデジタルコンテンツが購入できなくなっています。

 

これはアプリ内で「Google Playストアのポリシー変更のため」と明らかにされていますが、Amazonから「WebサイトかKindleアプリで購入してください」との公式声明が出されています。

もともとiOS版Amazon公式アプリでも、Kindle本を買うことはできませんでした。2011年初めまでは購入できたのに、なぜ購入できなくなったのか?それはアップルが(自社のiBooksを守るため)iOSアプリ内での購入に手数料を取るようになったから、という裏事情が報じられたこともありました

 

英BBCへの声明によると、Amazonの方針変更は、Googleが年間売上高が100万ドルを超える企業に対し、アプリ内購入に30%の手数料を支払うよう求めるストアポリシーに対応するもの、とのことです。

 

つまりGoogleもアップルのApp Storeと同じ方針に変更したため、Amazonは手数料支払いを避けるためにアプリからKindle本の購入機能を削除したというわけです。すでに3月以降、他社の電子書籍アプリもアプリ内で本が買えなくなっており、Amazonもこれに続いたかっこうです。

 

Googleのストアポリシー変更が売り上げにどれほど影響するか、Amazonはコメントしていません。しかしAmazonの関係者はBBCに対し、今回の変更は「慎重に検討した」とした上で、「デジタルコンテンツはアプリの外で買って下さい」と述べています。

 

アップルやGoogleがアプリ内購入で取っている手数料は、世界各国で厳しい批判に晒されており、アップルも電子書籍や音楽配信などの「リーダーアプリ」については外部サイトへのリンク設置を許可するようになりました

 

が、「アプリ内に留まったままでの購入」については態度を変えないままであり、ユーザーからさらなる不満が寄せられることになりそうです。

Source:BBC