絶食状態にこそ身体を動かせ! 脂肪が燃焼しやすい時間が判明

ink_pen 2019/12/27
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絶食状態にこそ身体を動かせ! 脂肪が燃焼しやすい時間が判明
佐藤まきこ
さとうまきこ
佐藤まきこ

大学時代に細胞培養の研究を専攻した後、メディア・広告の世界へ。雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。ハワイ、オアフ島在住。Instagram: @hawaii_milestone

健康的に体重を落としてシェイプアップするなら、運動は欠かせません。そのような目的の場合、運動はいつするのがいいのでしょうか? ライフスタイルによって運動する時間は異なるかもしれませんが、2019年10月に発表された新しい研究調査で、朝ごはんを食べる前に身体を動かすと脂肪燃焼効果が高いということが分かったのです。新年の抱負がスポーツやダイエットと関連する方は、頭に入れておいたほうがいいかもしれません。

イギリスのバース大学とバーミンガム大学の研究者たちは、食事と運動のタイミングを変えることで、血糖値をコントロールできるということを論文で発表しました。

 

研究チームは、肥満または太りすぎの男性30人を3つのグループにわけて、6週間にわたる実験を実施。1つ目のグループは運動前に朝食を食べるグループ、2つ目は運動後に朝食を食べるグループ、3つ目は実験前のままのライフスタイルを維持したグループです。その結果、朝食前に運動したグループが最も脂肪が燃焼され、その量は朝食後に運動したグループの2倍になったのです。

 

朝食前の運動で脂肪が燃えやすくなる理由

なぜ朝食前に運動すると燃焼する脂肪の量が増えたのでしょうか? 私たちは寝ている間、絶食状態にあります。そうなるとインスリンが低下し、その状態で運動をすると、脂肪細胞や筋肉のなかにある脂肪がエネルギー源として使われるのです。インスリンはブドウ糖を体内に取り込み、脂肪の合成を促進するホルモン。だからインスリンレベルが低い状態にあると、体内にある脂肪がより燃えやすくなるというわけです。

 

さらに朝食前に運動したグループは、6週間の実験後、インスリンの反応もよくなっていることが判明しました。通常、食事で糖分を摂取し血糖値が上がるとインスリンが分泌されますが、糖尿病の人はその反応が遅かったり分泌量が少なかったりします。そのため、朝食前の運動によって、そのようなインスリン反応も改善された可能性があるのです。

 

ちなみに今回の6週間の実験で、どのグループも体重の減少は見られなかったそうです。ただ、朝食前に運動したグループについては、インスリン反応がよくなり、血糖値を制御することができ、糖尿病や心臓病のリスクを低下させている可能性があるため、健康に「前向きで大きな」効果を与えたと言えます。今回は30人の男性という小規模での実験でしたが、女性も含めた大規模な実験でも、同じような結果が得られるかもしれません。

 

ダイエットを始めようと思う方は、朝食前の朝活として運動を取り入れてみてはいかがでしょうか? 脂肪が燃焼しやすいため、効果も実感しやすく、運動を楽しく継続することができるかもしれませんね。

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