スマホで手軽に3Dスキャンできる「RealityScan」発表。まずiOSで1万人のベータテスト

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ink_pen 2022/4/5
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スマホで手軽に3Dスキャンできる「RealityScan」発表。まずiOSで1万人のベータテスト
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

Epic Games

 

超人気ゲーム『Fortnite』の開発元であるEpic Gamesは、現実世界の物体をスキャンして仮想空間の3Dオブジェクト化できるアプリ「RealityScan」を発表しました。

 

Epicが公開した47秒のデモ動画では、女性がiPhoneを使って自分の椅子を様々な角度から撮影し、3Dオブジェクトとしてスマホ内に取り込み。その取込まれたデータを使って椅子の色を変えたり、ARアプリにより部屋のあちこちに(仮想的に)置いていることが確認できます。

 

Epicは、基礎となった「RealityCapture」技術を「画像やレーザースキャンからあらゆるサイズのオブジェクトやシーンを再構築できる、最先端の写真測量ソフトウェアであり、比類のない精度とメッシュ品質を備えた3Dスキャンを、競合ソフトウェアの何倍もの速度で生成できます」と説明しています。ざっくりいえば「複数の2D写真から、精密な3Dスキャンを作れます」ということです。

 

もともとRealityCaptureは写真測量スタジオCapturing Realityが開発したものですが、昨年3月にEpicが買収して傘下に収めています。そして今回のRealityScanアプリは、その特徴である「高速で簡単な3Dスキャン」を手のひらで実現するものです。

 

この仕組みが秀逸なのは、「取込んだ後」のフローも手厚く用意されていることです。写真から生成された3Dオブジェクトは「Sketchfab」にアップロードされ、ARや3D、VRコンテンツとして容易く公開や共有、販売できるしくみです。

 

Epicは4日からTestFlight(公開前のベータ版iOSアプリを配信するアプリ)を通じて、1万人のiOSユーザーに先着順でテストに参加できることを告知しています。また春以降にはiOSユーザー向けに早期アクセスが展開され、今年後半にはAndroidユーザー向けにも提供される予定と付け加えています。

 

このアプリでスキャンした画像は、現実世界の中でARオブジェクトとして使ったり、EpicのUnreal Engineを使って開発したゲームに追加することもできます。「どのiPhoneモデルで利用できるか」は書かれていませんが、2D画像を使うRealityCaptureを元にしているため、おそらく3Dセンサー=LiDARを搭載したiPhone 12 Proや13 Proでなくとも使えるはず(保証の限りではありません)。

Source:Epic Games
via:PhoneArena

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