世界93の国・地域の人たちの声をもとに中味とパッケージを完成させたサントリー「ワールドKANPAIビール」。フードアナリスト・中山秀明さんが、アンケート用のベースのビールと改めて飲み比べ。「ワールドKANPAIビール」の個性を解き明かします。

ワールドKANPAIビール
アルコール成分:5.5%
原材料:麦芽(外国製造)、ホップ
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場を中心に、約2か月にわたりベースとなるビールを販売し、それに対するアンケートを収集。世界93の国・地域の人たちの声をもとに中味とパッケージを完成。「世界中の皆様と乾杯したい」という思いを込めたビール。
ベースのビールと飲み比べ

「これは、飲み比べるとすごく面白いです。ベースとなったビールは、あえて個性を抑えたようなニュートラルテイストで、たとえるなら白いキャンバス。全般的に控えめな味で、ゴクゴクいけるすっきり系ですね。ちなみにビアスタイルも、最も定番のピルスナー(『プレミアムモルツ』も、『サントリー生ビール』もピルスナー)です。
そのうえで完成版を飲むと、その白いキャンバスに色を付けたような、表情のある味わい。スペック的には、アルコール度数が5%から5.5%になってます。香りには華やかさが増し、モルトの甘香ばしいうまみもプラス、さらにシャープな苦味も加わって、それらがバランスよくまとまっています。
クラフトビールのような強烈な個性はないですが、だからこそ万人がおいしいと思えるビール。もちろん『プレミアムモルツ』、『サントリー生ビール』にはない味わいで、『こうなるのね』という発見や学びの意味でも、ビール好きはぜひ試すべき一本です」(中山)

赤:ベースとなったビール
■ワールドKANPAIビール
キレ:3 コク:3 苦味:2.5 甘み:3 香り:2.5
■ベースとなったビール
キレ:3 コク:1.5 苦味:1.5 甘み:1.5 香り:1.5