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2025/3/20 11:30

星空からジャングルまで!旅行ライター大注目、今年行きたい観光地やレジャー施設

2025年に流行するモノは何か、専門家が大断言する「GetNavi NEXTトレンド」。今回取り上げるのはレジャー部門。

 

オーバーツーリズムを抑制するためのサステナブルな観光や、2025年オープンの沖縄の大型テーマパーク「ジャングリア」、2024年のオープン以来、予約困難の大人気となっている「任天堂ミュージアム」など、大注目のレジャー施設を一挙紹介。

 

【新たな観光資源の活用】オーバーツーリズム抑制のため、観光地や観光時間の分散化が進む

2024年の訪日外国人旅行者は9月時点で2688万人を超え、過去最高を記録した2019年の3188万人に迫る勢い。加えて日本人の国内旅行客も、コロナ禍を経て急激に増えている。

 

それにともなって、観光客の集中による交通渋滞や自然破壊が問題視されている。いわゆるオーバーツーリズム対策は待ったなし。

 

まだ知名度は低いが魅力のある観光地の情報を発信したり、これまでと異なる時間帯の受け入れを強化したり、サステナブルな観光を模索する動きが進んでいる。

↑インフラツーリズムの定着前から富山県を代表する観光地で知られた黒部ダム。6〜10月の観光放水が見もの。

 

【インフラツーリズム】知的好奇心も満たされる、大人も子どもも楽しめる社会見学

↑洪水を地下に取り込む首都圏外郭放水路。地下神殿とよばれる調圧水槽の見学が人気。

 

インフラツーリズムとは、ダムや橋などの公共施設を観光資源として活用する取り組み。国土交通省ではポータルサイトを立ち上げ、全国各地のインフラツアーを紹介している。昨今、SNSで巨大な建造物が注目を浴び、観光客も増加中!

↑神奈川県の水源地のひとつ、宮ヶ瀬湖の宮ヶ瀬ダム。4〜11月頃に迫力のある観光放水を行う。

 

【サステナブルツーリズム】地域の自然や文化を大切にする、持続可能な観光のカタチ

↑熊本県阿蘇市のMTB草原ツアー。2023年の「サステナブルな旅AWARD」大賞に輝いた。

 

世界的にSDGs(持続可能な開発目標)の達成が進められるなか、環境・文化・経済への影響に配慮した観光が注目されている。2023年には観光庁が「サステナブルな旅AWARD」を創設するなど、持続可能な旅の選択肢も増えている。

↑旅行者にとっても、旅先の自然や文化を尊重できているかが旅プランを選ぶ基準になっていく

 

【星空ツーリズム】コンテンツが少ないナイトタイムを星空で有効活用!

↑星空観賞のために多くの観光客が訪れる東京の離島、神津島。2020年に星空保護区に認定。

 

空を見上げるだけで楽しめる星空観賞。光害の少ないいわゆる“田舎”ではごく当たり前の景観だが、これを観光資源ととらえ売り出す動きが盛ん。暗い夜空を維持するための基準を設けた「星空保護区」といった認定制度も浸透しつつある。

↑2018年に日本で初めて国際ダークスカイ協会の星空保護区に認定された西表石垣国立公園。

 

【ヒット確定の根拠】官民を挙げて推進されるサステナブルな観光

「観光庁が2024年に『オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光促進事業』を実施し、各地域の取り組みを支援するなど、観光業者と官公庁が協力して観光客の一極集中に対応しようという流れができています」(旅行ライター・高井章太郎さん)

 

約60haのジャングルの中で体験する極上のエンターテインメント

↑世界自然遺産に登録された沖縄北部の「やんばる」。その一角のゴルフ場跡地を広大なテーマパークに(画像提供:ジャパンエンターテイメント)。

 

ジャングリア
2025年オープン予定

 

スケールの大きな自然を舞台にした唯一無二の体験は、話題になること間違いなし!

沖縄北部の“やんばる”とよばれるジャングルの中に、2025年オープンを目指して開発中の大型テーマパーク。亜熱帯の植物に囲まれた異空間で、サファリライドやジップラインなどのアトラクションを楽しめる。絶景のインフィニティ露天風呂を備えた温浴施設も併設。

URL/junglia.jp

↑レストランは鳥の巣がモチーフ(画像提供:ジャパンエンターテイメント)。

 

↑大型の装甲車に乗り込み、ジャングルの中を冒険するサファリライド。大迫力の恐竜も登場(画像提供:ジャパンエンターテイメント)。

 

【ヒット確定の根拠】没入体験ブームの立役者、新進気鋭のマーケ集団が主導

「プロジェクトの中心を担っているのは、2024年3月に没入体験施設『イマーシブ・フォート東京』をオープンさせた『刀』社。マーケティングの精鋭集団が手掛ける、リアルな体験にこだわった没入型アトラクションに期待!」(旅行ライター・高井 章太郎さん)

 

みんな大好きな任天堂の歴史を見て・聞いて・体験して学べる!

↑2人1組で巨大コントローラを操作して、懐かしのゲームにチャレンジ(画像提供:任天堂/(c) Nintendo)。

 

ニンテンドーミュージアム
2024年10月オープン

 

オープン1か月強で約5万人が来場。予約困難な大人気施設に

1889年創業の任天堂が生み出してきた娯楽の歴史を知り、体験できる施設。過去に発売した製品の展示のほか、当時の遊びをいまの技術で作り変えた体験展示も面白い。花札を作ったり、遊んだりするワークショップも用意されている(有料・当日予約)。

 

住所/京都府宇治市小倉町神楽田56
時間/10:00〜18:00
休み/火曜(祝日の場合は翌日)
料金/大人3300円、中学・高校生2200円、小学生1100円(事前予約の抽選販売)
URL/museum.nintendo.com

 

↑足元の大画面とスマホで楽しむ、現代の技術を駆使した百人一首(画像提供:任天堂/(c)Nintendo)。

 

↑中庭に設置された大きな土管やハテナブロックは記念撮影にぴったり(画像提供:任天堂/(c)Nintendo)。

 

【ヒット確定の根拠】任天堂の娯楽の歴史がぎっしり詰まった、思い出のミュージアム

「創業時から製作している花札に始まり、トランプやテレビゲームなど誰もが遊んだことのある玩具やゲームが展示されており、子どもから大人までみんなの思い出にリンクするはず。ショップやカフェもあり楽しみ方は多彩です」(旅行ライター・高井 章太郎さん)

 

アメリカでは約5000万人がプレーする、注目のスポーツ

↑テニスと卓球、バドミントンを合わせたようなスポーツ。ダブルとシングルがある(画像提供:(社)日本ピックルボール協会)。

 

ピックルボール

2024年には日本で国際大会が開催され各地に専用コートも続々登場

ピックルボールは、パドルとよばれるラケットで穴の空いたプラスチックのボールを打ち合うアメリカ発祥のスポーツ。バドミントンと同じ広さのコートがあれば楽しめるため、日本でも専用コートが増えており、生涯スポーツとして始める人が増えている。

↑アメリカでの競技人口は2022年時点で約890万人(画像提供:(社)日本ピックルボール協会)

 

YONEX
EZONE(左)/VCORE(右)
各3万1900円

 

ラケットやゴルフ、スノーボードで培ったカーボン加工技術を採用した高品質パドル。100回以上の試作を重ね、高反発性能のスイートエリアが広いEZONE(Eゾーン)と、操作性の高いVCORE(Vコア)が完成した。

 

【ヒット確定の根拠】場所をとらず安全なため老若男女問わず人気が急上昇

「穴の空いたボールは空気抵抗が大きく、スピードが出ないため誰でも安心して楽しめます。実際アメリカではシニア層にも人気が高いそう。日本では体育の授業に取り入れた学校もあり、いま、最も注目度の高いスポーツです」(旅行ライター・高井 章太郎さん)

 

旅行ライター:高井 章太郎さん
海と島を愛する旅ライター。近年は日本の島を巡っている。冬のお目当てはおいしい魚介。

 

※「GetNavi」2025月2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです。