イベントの司会や大きめなミーティングの進行役を喜んで受けたがる人はあまりいないと思う。しかし、どうしてもやらざるを得ない状況というのもあるだろう。
そうなると、進行表やら参加者一覧といった資料が手放せないのだけど、これがわりと携帯しづらくて困る。
立ったままの姿勢で資料を確認することになるので、クリップボードを使うのが基本だけれど、何ページもあるとめくるのにモタモタしてしまう。
クリアーポケットファイルに綴じることでめくりやすさは改善するが、サイズが大きすぎてやたらと目立つし、片手で開いておけない。
一体どうすればいいのか? 最近、発売されたばかりの“半分に折るファイル”が最適解のようだ。

本当にほっそ!
キングジムから発売された「クリアーファイル HOSSO」は、書類の閲覧・携帯に優れた、ちょっと変わった方式のクリアーポケットファイルだ。
何が変わっているか? まずは見た目が従来のファイルと大きく違って、驚くほどスリム。初見だと思わず「ほっそ!」と声が出てしまうからHOSSO。この辺りはいかにも、機能そのまんまのネーミングが大好きなキングジムっぽい。
ちなみにラインアップは見開き15ポケット(A4用紙15枚)と25ポケット(A4用紙25枚)の2種類がある。

この細さは、「A4サイズの書類を横半分に折って入れる」というなんとも特殊なファイリング方法に由来する。

ファイリングの仕方
書類を入れるときはまず一枚ずつ半分に折り、開いたHOSSOの左右ポケットに半分ずつ挿し込んでやる。すると見開きにして書類1枚が閲覧できるようになるわけだ。


最初のページと最後のページは、表紙裏についたフラップに半ページを挿し込むことになる。


見た目もスペースもコンパクト
この半分折りファイルの何が便利かというと、片手でも簡単に開いて持っておけるという所がすごく役に立つ。
開くとA3サイズになる通常のクリアーポケットファイルではとても片手で保持できないし、そんな大判のものを手に持って進行役をやると、見栄えも微妙に良くない。

対して、見開きにしてもA4サイズのHOSSOならばさほど目立つこともなく、片手で開いておくのも簡単。さらに不要なときは表紙を閉じるとスリムになって、さらに目立ちにくくなる。

もちろん、普通に資料などを収納してめくって読む、というだけでもコンパクトで使いやすい。狭い机でA4のファイル(見開きでA3サイズ)を開くことを考えれば、かなりの省スペースと言えるだろう。

もう一つのHOSSO
実はこのシリーズにはもう一つ、数枚の書類を携行するのに向いた「ハードホルダー HOSSO」もラインアップされている。
こちらはクリアホルダー感覚で書類を入れておくためのものだが、もちろん半分折りのA4ハーフ仕様となっている。

表紙を開くと、四隅に透明のフラップが付いていて、ここに書類の四隅を挿し込んで収納するという仕組みだ。

また、このフラップ以外に紙面をカバーするものがないので、収納したままで書類に書き込みができるというのも大きなポイントとなっている。


書き込みしやすいハードホルダー
ハードホルダーの名前通り、表紙にそこそこの硬さがあるので、クリップボード感覚で立ったまま筆記が可能。しかもハーフサイズなので、電車など公共交通機関の狭い座席に座った状態でも閲覧・記入がしやすい。
表紙は90度ぐらいに開けると、周りから覗かれにくい(そもそも、見られて困る書類をそんなオープンな場所で開くのはNGだが)。

また、旅行などで出歩く際には地図をプリントアウトして携行するという人もいる(紙の地図は大きくて見やすい・スマホのバッテリー消費を抑えるなど、意外とメリットはある)が、そういった使い方にもこのファイルはかなり有用だろう。
なによりA4ハーフは手に持ったままでも邪魔になりにくく、ボディバッグなどにもスルッと収納できる。このサイズ感はなにかにつけ便利だと思う。

背の工夫は気が利きすぎ?
細かいところだが、内側の折り曲げにちょっとした工夫が施されていることで、背が完全に畳まれず、小さな隙間が作られるようになっている。
これは、複数枚の書類を収納したときに中央の折り目部分の厚みをスッキリと収めるための隙間と思われる。

こういった細かな工夫はキングジムの得意とするところで、「さすがに気が利いているなぁ」と感心した次第だ。
とはいえ、この背の工夫のために、表紙がぴったりと閉じられなくなっているというデメリットも発生してしまっている。
カバンの中で勝手に表紙が開き、収納した書類が飛び出すおそれもあるので、できればゴムバンドなどで巻いて固定するなどの手間はかけたほうが良さそうだ。
