まさか最後は100均のゴムベルトとは…。キングジムの半分折りファイル「HOSSO」の便利さと唯一惜しいところ

ink_pen 2025/8/11
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まさか最後は100均のゴムベルトとは…。キングジムの半分折りファイル「HOSSO」の便利さと唯一惜しいところ
きだてたく
きだてたく
きだてたく

1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

イベントの司会や大きめなミーティングの進行役を喜んで受けたがる人はあまりいないと思う。しかし、どうしてもやらざるを得ない状況というのもあるだろう。

そうなると、進行表やら参加者一覧といった資料が手放せないのだけど、これがわりと携帯しづらくて困る。

立ったままの姿勢で資料を確認することになるので、クリップボードを使うのが基本だけれど、何ページもあるとめくるのにモタモタしてしまう。

クリアーポケットファイルに綴じることでめくりやすさは改善するが、サイズが大きすぎてやたらと目立つし、片手で開いておけない。

一体どうすればいいのか? 最近、発売されたばかりの“半分に折るファイル”が最適解のようだ。

本当にほっそ!

キングジムから発売された「クリアーファイル HOSSO」は、書類の閲覧・携帯に優れた、ちょっと変わった方式のクリアーポケットファイルだ。

何が変わっているか? まずは見た目が従来のファイルと大きく違って、驚くほどスリム。初見だと思わず「ほっそ!」と声が出てしまうからHOSSO。この辺りはいかにも、機能そのまんまのネーミングが大好きなキングジムっぽい。

ちなみにラインアップは見開き15ポケット(A4用紙15枚)と25ポケット(A4用紙25枚)の2種類がある。

キングジム

クリアーファイル HOSSO

15ポケット/660円

25ポケット/770円(ともに税込み)

この細さは、「A4サイズの書類を横半分に折って入れる」というなんとも特殊なファイリング方法に由来する。

↑開くと、左右に横入れのクリアーポケットが現れる。

ファイリングの仕方

書類を入れるときはまず一枚ずつ半分に折り、開いたHOSSOの左右ポケットに半分ずつ挿し込んでやる。すると見開きにして書類1枚が閲覧できるようになるわけだ。

↑あらかじめ半分に折ったA4用紙を左右のポケットに挿し込むと…。
↑この通り、見開きにA4用紙1枚がファイリングできた。

最初のページと最後のページは、表紙裏についたフラップに半ページを挿し込むことになる。

↑最初と最終ページは表紙裏のフラップに用紙半分を挿し込む。
↑そのままページをめくっていけば、1枚ずつ閲覧できる。

見た目もスペースもコンパクト

この半分折りファイルの何が便利かというと、片手でも簡単に開いて持っておけるという所がすごく役に立つ。

開くとA3サイズになる通常のクリアーポケットファイルではとても片手で保持できないし、そんな大判のものを手に持って進行役をやると、見栄えも微妙に良くない。

↑表紙がしっかり硬いので、片手での保持もわりと簡単。慣れれば片手でのページめくりも可能だ。

対して、見開きにしてもA4サイズのHOSSOならばさほど目立つこともなく、片手で開いておくのも簡単。さらに不要なときは表紙を閉じるとスリムになって、さらに目立ちにくくなる。

↑通常のA4クリアーファイルよりも当然ながら圧倒的にスリム。

もちろん、普通に資料などを収納してめくって読む、というだけでもコンパクトで使いやすい。狭い机でA4のファイル(見開きでA3サイズ)を開くことを考えれば、かなりの省スペースと言えるだろう。

↑半分のスペースでページもの資料が読めると考えれば、かなり実用的かも。

もう一つのHOSSO

実はこのシリーズにはもう一つ、数枚の書類を携行するのに向いた「ハードホルダー HOSSO」もラインアップされている。

こちらはクリアホルダー感覚で書類を入れておくためのものだが、もちろん半分折りのA4ハーフ仕様となっている。

キングジム

ハードホルダー HOSSO

330円(税込み)

表紙を開くと、四隅に透明のフラップが付いていて、ここに書類の四隅を挿し込んで収納するという仕組みだ。

↑ポケットページはなく、四隅に書類を挟んで固定するフラップがあるだけのシンプルな構成だ。

また、このフラップ以外に紙面をカバーするものがないので、収納したままで書類に書き込みができるというのも大きなポイントとなっている。

↑半分に折った書類をフラップへ。下側左右のフラップは端が少し浮いていて、書類を挿し込みやすくなっている。
↑クリアーホルダー感覚で書類が収納できる。ページめくりはできないが、コピー用紙で最大10枚ぐらいは入りそう。

書き込みしやすいハードホルダー

ハードホルダーの名前通り、表紙にそこそこの硬さがあるので、クリップボード感覚で立ったまま筆記が可能。しかもハーフサイズなので、電車など公共交通機関の狭い座席に座った状態でも閲覧・記入がしやすい。

表紙は90度ぐらいに開けると、周りから覗かれにくい(そもそも、見られて困る書類をそんなオープンな場所で開くのはNGだが)。

↑挟んだままで書き込みも可能なので、プリントアウトした地図や表組のチェックとも好相性だ。

また、旅行などで出歩く際には地図をプリントアウトして携行するという人もいる(紙の地図は大きくて見やすい・スマホのバッテリー消費を抑えるなど、意外とメリットはある)が、そういった使い方にもこのファイルはかなり有用だろう。

なによりA4ハーフは手に持ったままでも邪魔になりにくく、ボディバッグなどにもスルッと収納できる。このサイズ感はなにかにつけ便利だと思う。

↑小さめのボディバッグにも入るので、旅先で紙の資料を携帯するのにかなり重宝するだろう。

背の工夫は気が利きすぎ?

細かいところだが、内側の折り曲げにちょっとした工夫が施されていることで、背が完全に畳まれず、小さな隙間が作られるようになっている。

これは、複数枚の書類を収納したときに中央の折り目部分の厚みをスッキリと収めるための隙間と思われる。

↑背が中央の折れ目で噛み合うため、指で押さえてもこれ以上は潰れない。

こういった細かな工夫はキングジムの得意とするところで、「さすがに気が利いているなぁ」と感心した次第だ。

とはいえ、この背の工夫のために、表紙がぴったりと閉じられなくなっているというデメリットも発生してしまっている。

カバンの中で勝手に表紙が開き、収納した書類が飛び出すおそれもあるので、できればゴムバンドなどで巻いて固定するなどの手間はかけたほうが良さそうだ。

↑ピッタリと閉じておけないので、ゴムベルト(100均の弁当箱用ベルトがちょうどいい)を巻くのがおすすめ。
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